ウォーターバー
フォトエッセイ

No.014 Suicaって何?
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首都圏ではJRの改札をカードをかざし通り抜けてゆく光景を目にするようになった。
「カードを通してないのに何故通れるんだ?」
別に無賃乗車ではなく、「Suica」というカードが普及し始めてきたからだ。
「Suica」といっても、むろん西の瓜ではない。
「Super Urban Intelligent Card」の頭文字をとって名づけられた非接触型のICプリペイドカードである。
               

無線で情報をやり取りするため、改札でいちいちカードを取り出ずとも、パスケースごと読み取り機にかざすだけで利用ができる。
加えて、定期券をセットにすることもできるため、のりこし精算も1枚で可能という優れモノだ。
噂を聞いて、いざ購入しようと思っても「Suica」の自動販売機はめったにお目にかかれなかった。
横浜駅では結局窓口で購入。
駅員の説明によると「初回購入時(2,000円)にはデポジット(預り金)500円が含まれる。デポジットはカード返却時に返金」ということであるらしい。
将来的には携帯電話との連動機能や駅構内での買い物用プリペイドなど最新技術を駆使した便利なサービスが続々と発表される予定だそうだ。
期待の持てるこのSuica、残念ながらまだ新幹線・他鉄道会社は利用できない。
新幹線はJR他社がいずれ対応するとして、例によって他の鉄道会社とは足並みが揃わないのである。
都営地下鉄は懸命にパスネットという前時代的な磁気カードを販売している
(今は残念ながらこちらのカードの方が案外都内では便利かもしれないが)。

ところでこのSuica、SONYのICカード規格"FeliCa"を利用している。
FeliCAは香港でも利用されているOctopus Cardの規格としても採用。
交通機関のカードとしての利用の他に、電子マネーとしてコンビニなどでも利用でき、
発行枚数はすでに850万枚以上に達しているという実績あるカードだそうだ。
SONYの広報HPには、「電子マネーの分野においても、“FeliCa”を活用した電子マネー・サービス“Edy(エディ)”の提供および普及を目的として、ビットワレット(株)を、銀行、通信など幅広い業種にわたる多数の出資企業とともに設立しました。同社は、2001年10月をめどに本格サービスを開始する予定です」とある。
JRはSONYと組んで、このカードで電子マネー実験でも行うつもりなのであろうか。
何でもいいが、せっかくICカードを使用しているのだから、消費者の大半が望んでいる「カードの集約化」を実現してくれないだろうか。
私の財布およびパスケースはこの手のカードで一杯なんですけど。


【まめ知識】
・JR東日本は、非接触ICカード方式の乗車券「Suica(スイカ)」の発売を2001年11月18日より開始。
・東京近郊区間の424駅で一斉に導入され、今後は他鉄道会社との共通化も含めて利用可能エリアの拡大を計画。
・本格的な導入に先駆けて、同社は2001年4月から3カ月にわたり、埼京線27駅を利用して、合計10,000人によるSuicaのモニターテストを実施。結果は、全モニターの95%もの人が「Suica」を便利なサービスとして高く評価した。特に、自動改札がスムーズになったことを歓迎する声が多かった。
・首都圏以外でも、JR西日本などが同種のサービスを開始することを発表している。
・札幌市でもICカードのモニター実験が行われている。通称『S.M.A.Pカード』。
・電波で通信するので,以下のような使用は避けるように書いてある.
 他のICカード(ICテレカなど)と一緒に触れること
 コインなどが入った財布の中に入れて触れること
 ポイントカードなどのリライト式白濁カードと一緒に触れること
 たばこの箱の中に入れて触れること(銀紙が電波を遮蔽する)
 スクラッチカード(材料にアルミシートを使用)をパスケースに入れて触れること


【参考HP】
・貴重!Suicaのレントゲン写真・・・
teleradiology.jp/MRI/06_goods/Suica/Suica.html

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