ウォーターバー
フォトエッセイ

No.026 プリンター、ここに極まれり
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特に調子が悪いわけでもなかったが、プリンターを購入した。
表向きは「カミサンの論文印刷が便利になるよ」という理由であったが、直接のきっかけは店頭で「写真」をプリントアウトしているのを見たことである。
出力結果は、それはとても美しい。
銀塩写真と素人目には何ら変わりがない。
これまで所有していたプリンターはそれでも1440dpi×720dpi(dpi:1インチあたりに飛ばせるインクドットの数)の印字性能をもったもので、イラスト類であれば印刷には何の不満もなかったが、「写真」だけは別であった。
いかにも「ドットで印刷しました」という感じが一目でわかる粗い「写真」しか印刷できなかったのである。
あれから3年。
この度エプソンから2880dpi×2880dpi、キャノンから4320dpi×1440dpi(?)という高性能プリンタが発売された。
下馬評では「画質のエプソン、速さのキャノン」であるらしい。
さすがに2台は買えないし買っても意味も置き場所も金もないので、これまで使用していたプリンタを下取りしてもらいエプソンのPM-970Cを購入した。



まず驚かされるのがその大きさである。
存在感のあるその大型ボディは、狭い電車内で大柄なおばさんが無理に座席に割り込んでいる姿を想像させる。
「私のPCラックに載るのか?」「PCラックは壊れないか」とおっかなびっくり載せてみたところ、実はこれまでのプリンタとそれほど大差ないことに気づく(現実的にはやはり一回り大きい。重さはなんと7kg!)。

早速印字をしてみるとやはり速い。
これまで1行づつ印字されていた文書が5行づつくらいあっという間に印刷されていく。
通常の文書であればA4一枚は十数秒で印刷できるだろう(不正確ですみません)。
次にPM写真用紙を使用して撮りだめた写真を印刷したが、銀塩写真さながらの品質であっという間に印刷される。
こんなものが家庭で簡単にできるようになると、世の写真屋は大丈夫かと余計な心配をしたくなるほどだ。
これまでのプリンタは印字の際にけたたましい騒音を発し、PCラックを前後左右に揺らしながらのものすごいものであったが、この点も改善されている。
ヘッドクリーニングで異音を発する以外はものすごく静かでおとなしい。

USB2.0の設定に手間取った(結局つながらず。USB2.0はWindowsXP_SP1からの正式対応ゆえか?)以外は接続は簡単である(IEE1394端子を備えている場合はこちらでの接続をお勧めする。
もちろんパラレルでの接続も可能)。
ロール紙(別途オートカッターなど必要)やCD-Rに直接印字できる機能も備えている(エプソンはCD-Rへの印字がずれやすく、この点はキャノン製が優れているようだ)。
7色インクを黒色+3色×2の4色モードにすることでさらにスピードアップを図ることも出来る。
ただしインクの消耗がこれまでより早いような気がする。
消耗品には意外とお金がかかるので、プリンタ選びの際はこういった点も考慮したい。
一部の機能を除いた下位機種であるPM-930Cもある(価格差は15千円もあり、よほどでなければこれで十分)。
これから年賀状の季節。年に1度きりでもあり、やはり絵柄にも凝ってみたい。
家庭用プリンター、ここに極まれり。
ハードは揃ったが、あとはアイデアが出ないのが悩みの種か。

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