咄嗟の捌き:身体を開いて相手を吸収

「突きに対して自然体から相手を捌きます。足は肩幅に開かれているので左足を前方に進め重心を 移すと右足は左足の後方に弧を描いて移動します。」と前述しましたが、これは「入り身」による捌きで、相手の突きを誘って技を掛ける場合に使用します。ある程度、こちらに余裕のある状態です。
咄嗟の突きに対しての捌きについては
突き、横面の技において、今の時代は瞬間に突いてきたり打ち込んでくることが有り得る時代なので常に自分のなかに「武道をやっているんだ。」と体にしみ込ませ思わずしてでてくる状態にならなければいけない。」と言われています。
「体にしみ込ませ思わずしてでてくる状態」が「咄嗟の捌き」からの「咄嗟の技」です。 前述右突きに対して、これも自然体から相手を捌きます。足は肩幅に開かれているので腰を右に捻っ て右足を左足の後方に弧を描いて移動させます。自分の重心位置は相手の攻撃線から左に移動します。 これが斜め後方への重心の直進移動です。この場合は、相手の真横に相手の方を向いて相手の突き腕と接して(相手の腕に自分の胴を「あて身」)立った状態になります。このように咄嗟の突きに対しては単に腰を回転させて身体を開き相手と「あて身」します。「あて身」による密着により相手の動き(連打・コンビネーション)を制した瞬間に技を掛けます。

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