初級シスアド受験体験記

平成12年秋期の「初級システムアドミニストレータ試験」(通商産業局の国家試験)を受け ました。

「初級シスアド試験」とは1994年に始まった 比較的新しい試験です。

[役 割]:(財)日本情報処理開発協会中央情報教育研究所(CAIT)による位置づけ
(1) 利用者が主体となってインフォメーションテクノロジを利用し問題解決をはかる, いわゆるエンドユーザコンピューティングの推進
(2) 部門内あるいはグループ内の情報システムの構築またはその支援
(3) 情報システムの提供者側に対する利用者側の意見・要望の提起
(4) 情報システムの運用とシステム利用環境の整備

[人材像](財)日本情報処理開発協会(JIPDEC)受験案 内より
○業務の流れを体系的に把握し、情報システムと関連付ける一般的な知識・応用力がある。
○情報システムの知識と技術があり、利用者の立場で活用でき、改善点を提案できる能力がある。
○パソコンの知識があり、その操作を行える能力がある。
○表計算やデータベースの知識があり、その操作を行える能力がある。

受験の経緯です。

[受験のきっかけ]
私は会社ではシステム企画部の責任者です。部の人達に現在の仕事で身に付いたもので、自分自 身のキャリアアップの為にパソコン関係の資格を取るように言いました。そのまま「パソコン検定」 が良いだろう、という話題の中で、K係長より「シスアドは常識で取れるらしいので、私は初級シ ステムアドミニストレータ試験にします。」との自己申告があったので「とりあえず取れるも のから取って下さい」ということになりました。私はその時点では試験を受けるつもりはあり ませんでした。ところが・・・・・・・


00/07/28
我が愛する妻に「稽古の時以外は、頭から武道のことを除けてしまってよ!イン ターネットでも、そんなことばかりに関わったらいかん!!」と、以前も言われた事を再度言わ れました。いい年をして、武道一筋では家族もあきれているんですね。おまけで「部下に試験を 受けろと言っといて、自分はもういい、と言うんは卑怯な上司や!!」と怒られました。50 歳を過ぎたのを契機に脳味噌を切替えて、夜は、読書やいろいろな勉強をしましょう。

卑怯者の上司にならない為にも、私も一緒に「初級シスアド試験」にチャレンジしてみよう と思って受験勉強の本を買ってきました。1年を合格の目途として頑張ってみるつもりです。今回、 秋の試験の申し込み締め切りに間に合いましたので試しに受けることにしました。

購入した受験勉強テキスト
「情報処理技術者試験 初級シスアド パーフェクトテキスト」
編者;高度情報化利用技術研究会 発行;株式会社ピアソン・エデュケーション

[受験勉強中]
00/08/04

最近、特に肉体の衰えを感じます。昨日の稽古も非常にきつくて、終えてからも暫く はゼーゼーとしんどかったです。又、勉強を始めたのですが、買ってきたテキストの字が小さ くて夜は非常に読みづらくて困っています。勉強にならないので、夜用の本を再度探してみよ うと思います。活字の大きい年寄り用の参考書です・・あはははぁ、あぁ・・つらぁぁあ。

00/08/07
PS2の「エターナルリング」が途中で進めなくなりました。貸してくれた人が、気分転換に 「パラサイト・イブ2」をやったらどう?とそのソフトを持ってきてくれました。攻略本が見 当たらない、と言うので古本屋で本を見付けてきて土曜日から始めました。このゲームの1は やりましたので楽しく入り込むことができて楽しんでいます。あっ、勉強が・・・!。

00/08/11
天眼鏡(虫眼鏡のこと)片手に勉強を始めたのですが、本を読み出したら猛烈な睡魔が襲っ てきて1ページもまともに読めません。小説だったら逆に眼が冴えてくるのですが不思議な 現象に悩まされています。脳味噌に何か障害があるのか不安になります・・・・・(勉強し たくないのお(脳)??)。

−−−と苦戦しつつ、あっという間に2ヶ月が過ぎました−−−

[受験当日]
00/10/15

本日、試験にチャレンジしてきました。午前の部・午後の部、合わせて5時間にも及ぶテ ストでした。高校生や学生らしい若い人が大半で、私の年代の人は、ぱらりぽろりとしかいま せんでした。試験内容は非常に範囲が広く、時間が足りなくて最後の10分間は焦りまくり でした。やはり受験勉強をきちんとせずに受けること自体が無謀でした。本当は4月の試験を受 けるつもりでしたが、今回の試験の応募締切が間に合ったので、ついつい・・・。
昨日は、さすがに朝から勉強をしましたが、夜になるとアルコールがまわってきて字が読めな くなり、もう少しもう少しと思いつつも、朝の試験前に少しは・・と思いながら寝てしまい・・ ・・・>目覚ましをかけ忘れて・・・・>寝過ごしてしまいました。(涙)

[受験の反省会]
00/10/16

今日の、会社で試験を受けた人達(今回3名)の反省会では全滅模様でした。 それでも、皆、気楽そうに「来年の四月は頑張ろう。今回は予行演習、予行演習!」と言って笑っ ていました。これで良いのか!!
こりゃあっ!!「シスアドは常識で取れるらしいので・・」て言うたんは誰やぁっつ!!

[受験の自己採点]
00/10/18

試験の解答速報がインターネットで公開されていました。一応、プリントアウトして皆に配り 自己採点するように指示しました。
「今回、受かってなくても、せめて50%の正解率でなくては四月の試験も危ないぞぉお!」
と檄を飛ばしました。

−−−夜、酔っぱらいがひそかに自己採点を試みました。 −−−

「なんとぉお、午前80点午後90点、受かったぞぉぉおっ!!」
「ええっ!!そんなアホな〜。そんなん絶対に間違っとる!!
一生懸 命勉強した人に失礼や!」
「ひどぉ〜お。いやぁあ、実は隠れて必死になって勉強したんや。」
「嘘つけっ!!毎日酔っぱらといて何時勉強しとったんなぁっ!」
「あはははは。永年、真面目に勉強して仕事をしてきたおかげです。

−−−合格発表は12月上旬の予定−−−

[合格発表]
00/11/22

どたばた受験でしたがインターネットで無事受験番号が記載されていました。
00/12/06
合格証書が届きました。和男くん、おめでとう。

「今回の試験の問題傾向の講評」
木村宏一先生の「初級シスアド試験情報」 の「平成12年度秋期試験の講評」より

「現行制度の総決算&将来への布石」
「古い既出問題を解いた人や実務経験のある人には容易な出題傾向」
「LAN関係は,様子見から本格的な出題へ」

[受験感想記]
当社のシステム企画部は会社の委託先情報処理センターのシステム開発等の依頼窓口部署であ り、パソコン関係については、機器の導入を始め社内OA化、社内LANの設定・管理が仕事 です。ですから今回の受験勉強は普段使っていない用語の勉強と「第一部:仕事とコンピュー ター;第3章:考えを整理する方法・知識」が中心になりました。
今回受験したことで初級シスアド試験受験者に対する「一般教養・常識で受かる」「何の役にも 立たない」等々の誤解(?)発言も聞きました。私個人としては、この度、中央情報教育研究所(CAIT) より「情報処理技術者スキル標準」が発表されましたが、ここにみる初級シスアドに 求められているスキルは範囲が広く、その一つ一つの項目で充分な能力を持つことができれば 企業にとって非常に有用な人材になるのは間違いないと思いました。
どのような資格・試験も合格が最終目的ではありません。今後とも実力を充分確実に発揮で きるように常に努力を続けていく事が大事だと思います。