
拙い絵付きではありますが、ぼちぼちとアップしていきたいと思います(^^)
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第1回目:「ジゼル」(全2幕) 初演:1841年 パリ・オペラ座 <主な登場人物> |
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<第1幕>中世、森と葡萄畑に囲まれた村。若い伯爵アルブレヒトは、従者ウィルフリードがいさめるのも聞かず、ジゼルへの恋慕を訴える。この村に滞在するとき、アルブレヒトは農民ロイスの身なりをしている。身分を隠し納屋で服を着替えるのだ。 ジゼルを愛するもう1人の男性・森番のヒラリオンは自分の想いを上手く彼女に打ち明けられずにおり、農民姿のアルブレヒトがジゼルと花占いをしたり、仲良く踊る姿に嫉妬する。ヒラリオンはアルブレヒトが入った小屋にこっそり忍び込み、そこで伯爵家の紋章の入った剣を見つけてしまう。 角笛の響きと共に、クールラント公爵と令嬢バチルド姫ら貴族の一行が姿を現わす。ジゼルの母・ベルタは、バチルドに我が娘は心臓が弱く、あまり踊らせられないことを告げる。ジゼルの可愛らしさにひかれたバチルドは、自分の首飾りを記念に与える。 村人達が葡萄の収穫を祝って集まり、ジゼルも母親の許しを得て、祭りに加わり、村の娘と青年の(花嫁と花婿)のパ・ド・ドゥ、村人全員のギャロップと、場は盛り上がる。 その時、ヒラリオンが割って入り、アルブレヒトが実は貴族でジゼルはだまされていると告げるが、ジゼルは信じようとしない。ヒラリオンはさらに角笛を吹き、その場に貴族達を呼び寄せる。バチルドは農民姿のアルブレヒトを見つけ、驚く。さらにバチルドは、この人は私の婚約者だと指輪を見せる。 絶望のあまりジゼルは発狂する(「狂乱の場」)。途切れがちな意識の中に花占い、愛の誓い、言葉など・・・幸せの情景が浮かんでくる。そして、ついに息絶えてしまう。 |
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| <たかこ@おばおばのここがPOINT> まず・・・ジゼルとロイス(アルブレヒト)のイチャイチャぶり(!?)。ロイスを前にはにかむジゼルが何ともいじらしい! ここで、ジゼルはこの恋の行方を花で占います。(「花占い」) 「ジゼルが軒先から花を一輪とって来て占いはじめ、途中から数えて「凶」となるもの」と「二輪取ってきて一輪目はジゼルが数えて「凶」となり、二輪目をロイスが「吉」と確認してからジゼルに見せ、安心させる」・・・といった様々な演出があるので、その違いを見るのもおもしろいかもしれないです。 この「花占い」や、ジゼルとロイスが腕を組んで幸せそうに踊るシーン・・・この振りや音楽が第1幕最後の「狂乱の場」で、「幸せだった恋の思い出」として繰り返されることになるので、ちょっと頭の片隅にでも置いておきましょう。 さて、一幕最後の「狂乱の場」。ここはバレリーナの演技力の見せ場となる箇所です。 ロイスとの幸せな思い出を反芻したり、人々には見えないウィリの姿を認めたり(ピロロロロ・・・というフルートの下降音と上昇音の箇所。)・・・と、狂気に陥ったジゼルを大きな振りでドラマチックに演じたり、あえてジェスチャーを抑えて静から悲しみと狂気を表現したり・・・と、様々なバレリーナによってまさに百人百様のジゼルが演じられます。 また、アルブレヒト役の解釈にも注目! 身分を忘れた純愛、または貴族特有の軽い遊び心と現実からの逃避・・・様々な解釈があります。 ヒラリオンから貴族の証である剣を突き付けられ、角笛で貴族達を呼び寄せられたとき・・・ ジゼルに全てを知られる恐怖や、「まずい・・・」と従者・ウィルフリードと視線を交わすアルブレヒトに「男の狡さ」を感じたりするのです。 |
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| <第2幕> 森の中奥深く、沼のほとり。 すっかり日が落ち、鬼火がちらつく闇の中に、ジゼルの墓を訪ねてきたヒラリオンが迷い込んでしまう。 夜の森は、精霊・ウィリの女王ミルタが支配する死の世界。 嫁入り前に命を落とした乙女達はウィリとなり、ミルタの持つローズマリーの小枝で墓から呼び集められ、夜な夜な踊り狂うのである。 (そして、ウィリ達は森に迷い込んだ若い男達に語りかけ、狂気におとしいれ死に至るまで踊りつづけさせる。) ミルタは今夜新しい仲間が加わることを告げ、ローズマリーの小枝でジゼルをウィリに変身させる。 ジゼルの墓にアルブレヒトがやってくる。 アルブレヒトはジゼルの気配を感じるが、幻のようにおぼろげである。何度か消えたり現れたりして、やがて相擁した二人は再会の喜びを踊る。 そして彼の後悔と悲しみを知ったジゼルは、彼を許す。 ウィリ達はヒラリオンを追いつめ、捕らえ、踊り疲れたところを沼に突き落とす。 同じような運命がアルブレヒトを待ち受けている。 ジゼルはミルタにアルブレヒトの命乞いをするが、女王は受け入れない。 ジゼルは墓の十字架の前にアルブレヒトを導き、彼に守護物である十字架から離れないように告げる。女王のローズマリーも二人の愛の前に効力を失い折れてしまう。 が、ジゼルはミルタの命令で、彼を誘惑するために踊り出さざるを得ない。 愛するジゼルの踊りにほだされ、とうとう共に踊りはじめるアルブレヒト。 危うくアルブレヒトの心臓が張り裂けそうになる直前、夜明けを告げる鐘が鳴る。 ウィリ達は少しずつ消えていく。ジゼルもやがて墓の中へ去り、もはやジゼルをこの世に引き戻す術のないことを悟ったアルブレヒトは、悲しみにくれる。 |
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| <たかこ@おばおばのここがPOINT> 物語の流れに沿って何度も踊られるジゼルとアルブレヒトのパ・ド・ドゥ・・・第2幕については、「実質的にジゼルとアルブレヒトの長いパ・ド・ドゥ」であると言われています。 第一幕の現実の世界から第二幕は精霊ウィリ達が棲む幻想的な世界となり、ジゼル役のバレリーナがこの演じ分けをいかにするかが鍵となります。 また、ジゼルは精霊となっているので、パとパの区切りを感じさせない・体重を感じさせない踊りが求められます。 (ポアントの音をさせてはならないので着地の際には膝や腿に格別の柔軟さを必要とし、柔らかくあるためにはその分筋肉が強靭であり、軽やかであるためにはコントロールが利いていなくてはならず、しかも力みが見えてはいけません。・・・ムズカシイですね〜^^;) アルブレヒトの場合、自分のヴァリアシオンでは超絶技巧的なステップをやってのけなくてはならない上、ジゼルを空気のように見せるリフトの技術も必要とされます。第二幕ではジゼルを頭上高くリフトするところが印象的ですが、頻繁に使われる「胸あたりまでの低いリフト」も注目して観たいところです。この低いリフト、肩より上のリフトよりも簡単そうに見えますが、美しく見せるのが非常に難しいのです。「ジゼルはアルブレヒトの前に姿を見せはするが、人間のアルブレヒトに肉体の無いジゼルを抱き寄せることは出来ない・・・アルブレヒトが腕を差し伸べても、ジゼルは空気のようにすり抜けていってしまう」・・・というように、「まるでアルブレヒトが触れもしなかったように」見せなくてはなりません。 例えば、ジゼルのジュテをサポートするリフト・・・身体の微妙な傾き・軌跡のちょっとした乱れ・着地の不自然さが、ジゼルを精霊から生身の人間にひきずり落としてしまいかねないのです。第二幕では、ジゼルとアルブレヒトの細やかなパートナーシップが要求され、それが見せ場ともなるのです。 この主人公ふたり以外にも、ウィリの女王・ミルタのソロや群舞の美しさも必見です。(特に、群舞がアラベスクで交差していくシーン・・・^^) |
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| <エピソード> バレエ「ジゼル」が誕生したのは今から150年以上も昔。 台本はハイネが紹介したウィリー伝説に想を得て、テオフィル・ゴーチェが台本作家のヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュと共同執筆しています。ジゼルのパートをジュール・ペロー、その他をジャン・コラーリが振り付けて、1841年にパリ・オペラ座で初演されました。ジゼル役は当時の人気バレリーナだった、カルロッタ・グリジが踊りました。(初演は大成功!) この初演版は数年のうちに欧米に広く伝えられましたが、残念ながら本家オペラ座での命は短く、27年後には上演が途絶えてしまいました。以後「ジゼル」は一時ヨーロッパで忘れ去られましたが、19世紀後半にバレエが盛んになったロシアには何回かの改訂を経て定着していきました。そして1884年にマリインスキー劇場でプティパが大幅な改訂版を発表します。これが現在上演されている版の原型となっています。 「ジゼル」がヨーロッパで蘇ったのは1911年、ディアギレフ率いるバレエ・リュッスのロンドン公演時。 そして、1924年にパリ・オペラ座で復活し、1934年にマリインスキー版に基づくニコライ・セルゲイエフ版がヴィク・ウェールズ・バレエ(現・英国ロイヤルバレエ)で誕生と、「ジゼル」はふたたび世界中で上演される人気演目の地位を取り戻したのです。 <音楽> 作曲家について少し・・・ アダンは19世紀フランスで大衆的人気を博した作曲家でした。(ショパンより6年早く生まれて7年遅れて世を去った・・といったらその時代の気分を察することが出来るのでは?) オペラハウスを作り損ねて抱えた多額の借財を、持ち前の「名曲多作パワー」であっという間に返済したという逸話の持ち主! 「美しく・優雅に・ウケてなんぼ」の大衆クラシック作曲家で、生涯にオペラ39曲、バレエ14曲を残しました。 |