第1回
トルクロール
トルクロールは他の演技とは全く違う魅力があります。コントロールを楽しむフライヤーなら誰しもマスターしたいと思う演技ではないでしょうか?
筆者も約5年前ソメちゃん(ソメンジーニ氏)の出演しているビデオを見て魅了され、すっかりファンになってしまいました。まさに自由自在と言う言葉が良く当てはまる演技なのです。
1 トルクロールとは
トルクロールはエンジンのパワーのみで機体を垂直に立てます。垂直に立つと機体はエンジンの半トルクで左に回転します。また機体はすぐ傾きますのでラダーとエレベータを使い、垂直状態を維持します。垂直姿勢を維持すると書けば簡単そうですが、それは実に難しく、フライヤーは考えながら舵を打つヒマはありません。頭で考えるより先に指が的確に動かなければならないのです。
2 トルクロールとホバリングの違い
風に向かい、斜めに上を向いて機体を静止させるのをホバリングと言います。ホバリングは主翼にある程度揚力が発生しているので、さほどエンジンパワーを必要としませんが、完全に無風であれば機体を垂直に立てないと機体は前に進んでしまいます。この場合は垂直に静止し、そこから真上に垂直上昇出来るエンジンパワーが必要です。無風で垂直に機体が立つとエンジンの半トルクで機体は左に回転しようとするのでエルロンを右に打ち、押さえます。無風でのホバリングは完全に翼が失速しているのでトルクロールに近いものがあります。トルクロールを極めるにはまず先にホバリングをマスターする必要があるかと思います。
3 形が無い演技
軸の通ったスローロールや4ポイントロール、ローリングサークル、スナップロールなどは舵の打ち方があり、何回も練習してその形やコツを覚えてしまえばある程度はできるものだと思います。もちろん、条件によって細かい修正舵は必要ですが、トルクロールほど修正舵の連続できれいにロールする事が難しい演技は無いでしょう。当然、飛行機ですから早いスピードで機体が進んでいた方が安定するわけですが、トルクロールはスピード0で、完全に失速した状態で効かなくなった舵をひたすらコントロールしないといけないのです。しかも次に打つ舵は決まっていないのです。
4 風に弱い演技
トルクロールほど風に弱い演技はありません。特にファンフライタイプの機体は少しでもトルクロール中に風が吹くと機体は流されてしまいます。流されないように機体を風に傾けると、大きな主翼や大きな胴体は揚力を回復してロールが止まり、ホバリングになってしまいます。大型のスケールアクロ機や140クラスのマジェスティックの様なアクロ機は多少、風で機体を傾けてもロールが止まる事は少ないでしょう。
5 出来ない機体では練習にならない
理論的にエンジンの静止推力を上回るパワーがあり、ラダーとエレベータがあればどんな機体でもできるはずです。しかし、そのやり易さは機体によって全く違うのです。ファンフライタイプの機体はカッコ悪いと誰しも思う事でしょう。確かに筆者もビカビカのスタント機やスケール機に比べてカッコ悪いと思います。しかし、ホバリング系演技を考えた場合、その性能は素晴らしいと思います。私たちのクラブでもファンフライタイプの機体を飛ばし続けた方のみトルクロールをマスターしています。トルクロール用に設計されたファンフライ以上の性能でカッコ良いスケール機と言うなら3mクラスの大型アクロ機になると思います。筆者はYS140クラスの様々なスケールアクロ機を飛ばしましたがトルクロールの性能はテトラのプロフィールベアキャットにも及ばないと思いました。ファンフライを飛ばし、情熱があれば誰にでもトルクロールをマスターする事が出来ると思います。
#次回はトルクロールの練習方法、機体のセッティングについて書きたいと思います。
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第2回
トルクロールの練習方法
まず、ファンフライタイプの機体で垂直静止(ボバリング)をマスターしてからトルクロールの練習になるかと思います。最初は機体を水平に引き起こす事が大切でして、最初から崩れていると立て直すまでに時間がかかりますし、ファンフライでなければ立て直すことすら不可能でしょう。背面時や横を向いたときの姿勢で舵がわからなくなるのなら、見えるように風に向かって失速しないように斜めにホバリングさせてラダーのコントロールに慣れる事が必要だと思います。風のある時は、風が必ず自分に対して横風になるように自分の立ち位置を考えます。前回で書いたように、ファンフライは完全に風と同じスピードで流されないとトルクロールにならないので、自分に対して前から、もしくは後ろからの風ではあまり練習になりません。どの位のスピードで流されているか、わかりづらいし前からの風なら機体は自分の後ろに流されてしまいます。垂直に引き起こすと書きましたが、実際には低翼の機体は多少アップ側に倒れた状態でエンジンに釣り合い、失速します。機体を完全に垂直に引き起こしたならば機体はダウン側に倒れようとしますので多少アップ側に倒れるように引き起こす事を意識する必要があります。
どのような機体が向いているか。
ホバリングの性能を追求した機体を作るのは簡単ですが、トルクロールのやり易い機体を作るのは非常に難しいのです。その理由をこれから書きたいと思います。まずホバリングの性能を考えると、機体はとにかく軽くして、矩形翼に長い翼弦、分厚い翼と巨大な側面積にすれば機体が多少斜めに傾いてもコロッと失速するような事は無く安定します。しかし、そのような機体ではトルクロールらしいトルクロールが出来ませんが、まずホバリング練習機でホバリングをマスターしてからトルクロール練習機を作れば良いかと思います。ファンフライでホバリングをマスターした方で機体が自然に回らず悩んだ方もいるのではないでしょうか?自然にクルクル回らない理由は機体が軽すぎるとエンジンの半トルクが少なくて自然に回りません。無理矢理に回そうとエルロンを切ると機体は不安定になります。当然、エルロンを切らずに自然に回った方が安定します。また胴体が板のファンフライで側面積が大きいとプロペラの後流は胴体の回りを回りながら後ろに流れていくので胴体はプロペラと同方向、つまり、右に回されてしまいます。側面積が大きいとなおさら右に回される力が働くので機体は回りません。その他の回らない原因は、上記と同じ理由で長い翼弦によるプロペラ後流の影響や翼面積が大きくて回る抵抗になっている。2サイクルエンジンでペラが低ピッチで回転が高く反トルクが少ないなどがあります。また胴体が板の方が、丸い胴体よりもプロペラ後流の影響が大きいのです。胴体が大きければ大きいほどラダーは良く効くのに自然に回らない事を考えると、トルクロール重視の機体を作るのが難しい理由もわかります。軽い機体のホバリングは風に向かい、機体を斜めに傾けるので、完全に失速はしていません。重いファンフライでホバリングやコブラを行うと翼は失速と回復を繰り返し、激しく上下に揺れるでしょう。それとはまた逆に、重い機体であれば多少、傾けても完全に失速しているので多少は安定します。
スタント機でもできるかというと、スタント機ほどきれいに軸の通ったトルクロールが出来る機体はありません。トルクロール中のスタント機の翼は完全に失速して、エンジンの半トルクできれいに回りますし、一度垂直に立てるとなかなか倒れてきません。基本的に垂直に真っ直ぐ昇って、真っ直ぐに下降する、ナイフエッジも左右での癖が無い、空力も良く、他の機体に比べて最高にバランスの良いスタント機はトルクロールの安定性も最高なのです。しかし、動翼の面積が少なく胴体が長いので15度位傾いたらリカバリーが難しいので、トルクロールの練習には向いていないと思います。ファンフライは日本ではまだまだマイナーなので、なかなか手に入りませんがサンダータイガーのファンタイガーをべースにして、色々改造するのも良いかと思います。
次回は市販されている機体の具体的なセッティングについて書きたいと思います。
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第3回
機体のセッティングについて
ファンフライといえばモーリスホビーですが、日本ではなかなか手に入りません。翼形、側面積からしてファンフライ特性の弱いファンタイガーエクストラは、ファンフライにしてはトルクロールでクルクル回るので、トルクロールの練習には良いかもしれません。主翼が無くてはエレベータが効かないのと同じでして、胴体が無ければラダーも効きません。しかし、側面積が大きすぎると回らないという事は前回書いた通りです。主翼や胴体が大きいと機体が傾いた時、揚力を回復するのでコロット失速してしまう事も無いのですが、その分、完全に失速したトルクロールらしいトルクロールも出来ないという事です。私は写真のようにファンタイガーの側面積とラダーの面積を改造して飛ばしています。
今回はまず、トルクロールに適したセッティングについて書きたいと思います。
まず、一番大切なのはサイドスラストです。筆者はトルクロール時の傾く方向でセットしています。なるべくラダー方向に垂直な姿勢で舵を打たなくても止まっている位置です。調整の仕方は適当に1度〜3度つけてとりあえず飛ばしてみます。垂直に静止させた時、サイドスラストが少ないと機体は左に倒れてきます。左に倒れるので倒れなくなるまで右ラダートリムで暫定的に調整して飛ばします。機体を降ろしたらラダーがどれ位、右のトリムになったかを見てサイドスラストを再調整します。例えばラダーが2度位、右ならスラストも1〜2度位、右につけて、ラダートリムが0度になるまでサイドスラストを調整します。例えばスラストが0度だとトルクロール中はずっと右ラダーをあてる事になり、難しくなるばかりか軸の通ったトルクロールができません。ちなみに、これはトルクロール時のスラスト調整ですので、練習をするという意味で、このように設定すると良いでしょう。プロペラはピッチが少なくて極端に回転が高いと、スリップ気味になり、スロットルのレスポンスに対して鈍感になるようです。また、2サイクルエンジンだと反トルクが少ないので、ホバリング重視の機体であるなら、2サイクルエンジン、低ピッチで高回転のペラ。トルクロール重視なら4サイクルエンジン、高ピッチで低回転のペラが良さそうです。結果的にエンジンの効率を考えると、4サイクル50〜56クラスのエンジンでは、12×6、13×4あたりが良さそうです。蛇角は45度位とれるようにしておき、トルクロール時には25度〜35度。フラットスピンやフリーフォール、ウォーターフォールなどは45度に切り替えると良いかと思います。サーボのトルクは動翼の大きさ、エンジンの大きさ等で決定します。サーボのスピードは人により好みがありますので、いちがいには言えませんが、速くて確実に動くにこしたことはありません。特にスナップなどの演技ではデジタルサーボなどが良さそうです。ファンフライならYS53までのパワーで、リンケージがスムーズに動けばコアレスのミニサーボでも良さそうですが、特にアクロ機のように、激しい失速系の演技を行う場合や、舵角45度付近でリンケージがスムーズに動かないなら、デジタルサーボを使いたいところです。アクロ機で失速系の演技を行うにはエレベータに45度の舵角は欲しいところです。しかし、通常の2又のリンケージでは、45度の舵角をとるのは無理があり理論的に不可能でして、仮に45度の舵角をとったとしても、ニュートラルにガタが出るか、リンケージが渋くなるようです。ここは無理をせず、ダイレクトにサーボを後ろに持っていき、ロッドでリンケージすれば舵角だって無理なく確保できるでしょう。リンケージの基本は「無理が無くガタも無く、スムーズに動く」です。ファンフライの最大翼厚はスタント機に比べて前の方にあり、重心位置も前の方になります。27%位の重心でもファンフライなら十分ホバリング系演技が行えるはずです。
次回はファンフライとアクロ機の違いについて書きたいと思います。
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第4回
ファンフライとアクロ機の違い
私が何故、ファンフライを飛ばすかと言うと、アクロ機でアクロを決めるには避けては通れない練習機だと思ったからです。ファンフライで正確な演技を行うには常に機体の姿勢を見てコントロールをしなければなりません。つまり常に機体の姿勢を見て的確な舵を打たないとファンフライは真っ直ぐ飛ばないので舵を打つ練習になるのです。しかし、ファンフライは高性能なアクロ機に比べて完全な失速が必要な演技が出来ない欠点もあります。しかし、ホバリング系演技を考えた時、それは非常に穏やかでアクロ機に比べて格段に楽なはずです。
高性能アクロ機に比べてファンフライには出来ない演技がいくつかあります。スナップロールは失速演技ですから軽いファンフライでは出来ません。分厚い翼は空気をとらえてバレルロールのようになります。仮にスナップロールが出来るファンフライはファンフライ特性が弱いということになります。スナップロールはエルロンとラダーの打つ方向でスナップの速度も形も変わってきます。また、エンジンの半トルクなどの影響で右にロールするか左にロールするかでロール速度も変わります。ほとんどのスケールアクロ機はファンフライに比べて失速しやすい翼なのでエレベータアップ、ラダーとエルロンを右に打つと翼が失速して勢い良くクルクルっと回ってしまい、舵を戻しても余計に回る場合もあるでしょう。しかし、ラダーを左に打ちかえるだけでゆっくり粘りのあるスナップロールをします。ラダーとエルロンの方向、右ロールか左ロールか、などの組合せで速度も形も変わるので、それらの違いを理解して演技によって使い分けると良いかもしれません。ラムチェバックも失速系&エンジンのジャイロ効果を利用している演技ですから、ファンフライではそれらしいラムチェバック は出来ません。大面積の動翼と運動性能で無理矢理に転がるように見せるという感じでしょうか。操作方法は右からのナイフエッジの状態からエルロン左、ラダー左、フルダウン、フルスロットルで入ります。低翼で水平尾翼が上の方に付いているキャップの様な機体はダウンの舵が非常に良く効くので勢い良く転がるように回ります。
最近ではフリーフォールという演技をよく見かけます。フリーフライトの機体はタイマーをかけ降ろす時エレベータを跳ね上げ、機体は水平に、約45度の角度で降りてくるそうです。これがほんとのフリーフォールならラジコンでも全く同じ事ができるので驚きます。一番驚いたのはEZのスホーイ30で機体が小さく、翼面荷重が70近くもある機体でも、背面にして最スロー、エレベータを45度ダウンにすると翼端失速ではなく、全体的に失速して水平に約45度で降下します。正面なら普通に飛んでいても翼端失速気味で(笑)エルロンとラダーを同じ方向に切ったら鬼のようにスナップする機体でもできてしまうから驚くわけです。(笑)背面、最スロー、エレベータ45度が大前提で、少々、エルロンで水平を維持するだけですから演技自体は非常に簡単です。最初は機体が翼短失速しようと揺れるかもしれませんが、それを越えて機速が落ちると、突然、"入る"と言う感じです。
フリーフォールができる機体は、簡単に出来るのですが、出来ない機体は全く出来ません。側面積が少ない機体、軽過ぎて失速しない機体、あまりにも厚翼の機体、低翼以外の機体は難しいかと思います。つまり基本的には、ファンフライでは出来ないという事です。ファンフライでは機体が前に進んでしまい、前進が止まると翼端失速すると言った具合です。これも仮に出来るとすれば、ファンフライとしては中途半端な失速しやすい翼型と言えます。フリーフォールが出来る機体の条件として、低翼で上半角が少なく、エレベータの上の側面積が大きい事です。機体が傾いた時に側面積が大きければコロッといきません。また降下角度を考えると胴体側面が垂直安定板の役目を果たすと考えられるのではないでしょうか。フリーフォールはナイフエッジの降下によく似ています。側面積の大きな機体でスピード0kmからナイフエッジ状態にしてラダーを45度あて、エンコンを最スロー(アイドリング)にすると水平ナイフエッジ状態で機体は約45度で降下します、まさにフリーフォールと同じ「水平45度降下」です。それを考えると翼はただの"板"でも良さそうです。(笑)ちなみに、この状態は 非常に安定しています。スーパースローナイフエッジパスは安定して出来ても、正面コブラが安定しないのに似ています。フリーフォール失速は、通常の"失速"ではないのですが、でも、揚力を発生しているワケでもなく、ただの板の抵抗って感じがします。主翼が板の飛行機、OK模型のスペースシャトルや、デルタ翼の機体は着陸で頭を上げて45度で降下するなど??フリーフォールに近いものがあるかと思います。
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第5回
ナイフエッジの調整について。
アクロを行ううえでナイフエッジの性能は最も重要になります。ナイフエッジ姿勢で癖のある、または調整されていない機体、浮かない機体はでロール系演技はもちろん、可能な演技が少なく、また難しくなります。ナイフエッジで癖のある機体でもミキシングで癖を取ることはできますが、まず設計段階で癖の少ない機体を作りたいはずです。ミキシングについては後で書きたいと思います。
基本的に、主翼取り付け位置が低いとダウン癖で、上半角が0なら寝癖になると思います。低翼の機体を作ったら主翼上面で0度〜2度上半角を付けて寝癖をとります。次に、エレベータをスラストラインか、もしくはそれより上に付けてダウン癖をとります。しかしこれは基本的な考えなので胴体形状やスパッツの付いている機体でも変わってくるかと思います。重心位置が後ろなら水平飛行でエレベータはダウントリムになるのでナイフエッジではダウン癖です。重心が前なら、その逆です。パターン機の設計は昔からカットアンドトライで少しずつ改良して現在の形になっていますが、さすがに素晴らしいと思います。ロールはスムーズに行えるし、ナイフエッジも左右で癖が少ない、非常に高いレベルでバランスされていると思います。
どんな演技を行いたいかで主翼の取り付け位置も変わるかと思います。主翼や、水平尾翼の取り付け位置によって、エレベータの舵の効きが全く変わります。筆者がビックリしたのはキャップのように低翼で水平尾翼が上の方に付いている機体はアップの舵がダウンの舵に比べてほとんど効かないのです。理由として、ペラの後流は主翼をダウン方向に押してしまうことと、水平尾翼の下を流れる後流ではアップの舵は効きようが無いと言うことが挙げられると思います。その代わり、ダウンの舵は恐ろしく良く効くので、ウォーターフォール、ナイフエッジスピン、ラムチェバック、パニック等のダウンの舵を使う失速系の演技は非常に良く決まります。
トルクロールはどうかと言うと、機体を垂直に立ててもダウン方向に倒れてしまいます。しかもアップの舵が効きません。結果的にアップを引きっぱなしになるような感じになり、非常にやりづらいのです。つまり低翼の機体の完全な垂直姿勢とは、多少アップ方向に倒れた位置でして、垂直に立てた場合はダウンに倒れてしまいます。トルクロールを重視した機体を作りたければ若干低翼、もしくは中翼が良さそうです。
1024ZAのフライトコンディションを使ったナイフエッジの調整について書きたいと思います。パターン屋さんなら、1024ZAのフライトコンディションを使い、各演技毎にその演技用のスイッチがあると思います。たとえば「左右スピンの切り替えし」の演技があるとします。その演技には左右スティックをいっぱいに切った時に同じスピードでスピンするように、舵角を左右で変えるようにしたり、スナップに最適な舵角の為のコンディション、着陸用までコンディションで設定する方もいるでしょう。もちろん、ナイフエッジMIX以外何も入れない方もいるかと思います。ヘリでは上手い人ほど完璧な調整をしていると思いますし、飛行機でも同じだと思います。
では、ナイフエッジMIXの調整について書きたいと思います。
ラダーからエレベータ、エルロンにMIXします。これは飛ばしながら完璧に調整します。調整毎に機体を降ろしていたら時間がかかりすぎます。慣れないうちは誰かに頼んで1人が飛ばして、他の1人に調整してもらうと良いでしょう。慣れれば飛ばしながら、1人で調整できるかと思います。まず、一回目のフライトで癖の方向を確認して、機体を降ろしたらMIXをある程度少なめに調整します。二回目は、プロポのMIXの画面を出して飛ばします。一回目である程度少なめに調整したので二回目は飛ばしながら+方向の微調整をするだけですむわけです。ですので慣れれば二回のフライトで調整は終わります。もちろん調整中は機体を見ることができないので、機体は高い高度でゆっくり旋回させておきます。ちなみにナイフエッジMIXは全てのフライトコンディションにコピーして常に使用するのが良いかと思います。
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第6回
流行のスーパーアクロ
1999のTOCをご覧になりましたでしょうか。フリーフォールから超低空の正面&背面コブラの切り返し、ウォーターフォールの連続業のオンパレードで度肝を抜かれます。これらのアクロ演技は毎年ものすごい勢いでレベルアップしているように思えます。
98年、99年のTOCでは 当然のようにホバリング系演技が行われていますし、11月3日のIAMでも、風の条件によっては素晴らしいホバリング系演技が期待できるでしょう。近い将来スーパースローナイフエッジパス・サークルなんていう演技も出てくるかもしれません。(笑)
TOCを見ると、どの演技も演技の組み合わせになっています。トルクロールをするにも、ただトルクロールをするのではなく、トルクロールしながらサークルを描いたり、上昇、降下したりという事です。それだけではありません、決められた、もしくは決めた位置で全体を通し、正確に全てをパターンとして行うのです。ただでさえ難しいホバリング系演技の複合技です。全体を通して1つのパターンで行うのは想像を絶する難しさだと思います。ホバリング系演技の1つ、コブラについて以下に書きます。コブラとは機首を斜め約45度上に向けて主翼の抵抗とエンジンパワーを使い、超低速で前進するスロー演技です。TOCでは良く見かける演技ですが、重い大型アクロ機で行うコブラと軽量ファンフライで行うコブラは多少、違いがあります。まずアクロ機で行う背面コブラについて以下に書きます。
これらのスーパーアクロは3mクラスの大型機でないと出来ないのかというと、そうでもありません。140クラスや50クラスのアクロ機でも正面コブラの安定性を除けばある程度は可能です。しかし、機体のクラスに関係無く出来ない機体では全くできません。目安としてはフリーフォールが可能な機体なら背面コブラもウォーターフォールも可能で、そのような機体は高性能なアクロ機だと思います。具体的に私の知る限り、140クラスではIAMに出場している機体DUO X、マジェスティックなど。50クラスではビートON50やセンセーションで動翼を拡大したものです。では、フリーフォールから背面コブラまでの操作方法を以下に書きます。
まず、機体を垂直に上昇させて空中で静止させます。そこからエレベータアップで機体を背面にします。その時、機体は完全に失速しています。すかさずエレベータフルダウン、エンコン最スローでフリーフォールに入り、機体は水平約45度で降下します。この時、機体は上から見て左に旋回しようとするのでエルロンかエレベータで水平を維持するか、そのまま左に旋回させます。(ラダーを使えば右に旋回する事も可能です)または、スロットルを開けてウォーターフォールに入れることもできます。機体が地面に近づいたらエンコンを機体が上昇しない程度に入れるとノーズが持ち上がり背面コブラに入ります。コブラを行っている時も機体は左に旋回しようとするので、ラダーを使って水平を維持するか、右に旋回させます。言葉で説明すると簡単そうに感じますが、背面だとラダーは逆打ちになるし、エレベータとエンコンを微妙にコントロールしないと一定の高度で行う事ができません。それにファンフライと違って翼はほとんど失速していて、空気の抵抗になっているだけですからラフなコントロールはできません。
軽量ファンフライで行うコブラは、アクロ機ほど難しくありません。
まず、無風の日を選び、機体はホバリング状態で機首を斜めに傾けます。エレベータはニュートラルの位置ですので、機体がパワーと吊りあえばそのまま前進します。軽い機体なら失速は少なく、安定していますが多少、重い機体だと失速と回復の繰り返しで翼端はロール方向に激しく揺れるでしょう。また、風に向かうと前進が止まり、ただのホバリング状態になります。さしずめファンフライで行うコブラは偽コブラと言ったところでしょうか(笑)旋回は同じようにラダーで旋回して背面にならないようにエルロンで巻き込みを押さえます。エルロンの舵角が少ないと予想以上にエルロンは効かないので、舵角は30度以上、欲しいところです。
ソメンジーニさんが考えたポピ・ダンスという演技があります。正面&背面コブラの超急旋回みたいなものでして、ノースを軸に尾翼は3m程度の小さいターンを行うホバリング系演技です。機体は垂直から15度程度傾いた状態でエレベータとラダーを使い、尾翼が円を描きます。安定してターンしているとエレベータとラダーはほとんど操作せず、一定の位置で決まります。エルロンは旋回と逆の方向に打ち続けないと背面を向いてしまい、演技が終わってしまいます。これらのアクロ演技は、演技を行うのはもちろんですが、このような演技を思い付く発想力が何より素晴らしいと思いました。
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第7回
流行のスーパーアクロ2
ファンフライで出来る演技は高性能アクロ機ならほぼ全て出来ます。ある程度ファンフライを極めればアクロ機の方が面白くなるはずです。流行りの翼を完全に失速させた演技はファンフライではできません。つまり、以下のような失速系演技は完全に失速しないファンフライでは不可能ということです。たとえばナイフエッジスピンからパニック、フリーフォールで降下して、背面コブラで目の前を通過させる等の連続技から、スナップロール系演技などです。しかし、このような演技を取得するには、失速が穏やかなファンフライ機で、どんな姿勢でも舵を打ち間違えない為の練習が必要でして、いきなりアクロ機では機体が何機あっても足りないということは想像できます。
では、ファンフライで舵を打つ練習をするということはわかったのですが、日本では良く研究されたファンフライは売っていないので、自作するのも面白いです。ファンフライはカウルもキャノピーも無いし、胴体も板なので自作が簡単!おまけに失速も少ないので初飛行で緊張することもありません。自作と言っても、どのように作れば良いかわからないかもしれませんが、数機のファンフライを試行錯誤しながら自作すれば、特性もわかり、同じファンフライでも全く違うということが分かるかと思います。では下記に市販されているファンフライのインプレを書いてみます。
スドーコイというモーリスホビーが約5年前にリリースして日本でも大ヒットしたファンフライがあります。昔、モーリスのビデオを見た方はおそらく驚いたことでしょう。小さいテーブルの上から離陸したり、テーブルの上にホバリング着陸する等の映像を見ることができます。それだけ失速が穏やかな翼型とホバリングに適した側面積を持っています。この機体はそのような飛ばしかたをするように設計されていますので、他の演技については、いまいちですが、それだけでも一度は飛ばしたい機体でしょう。
モーリス ザ・ナイフというファンフライは、モーリスホビーがリリースしている機体の中で最もファンフライ特性が強い機体です。完全な矩形翼と分厚い翼でホバリングの安定性はスドーコイ以上です。風が少なければホバリングのまま前に進んだり旋回したりと、コブラもどきのような演技がどの市販キットより楽にできます。この機体もスドーコイ同様そのような飛ばし方をするように設計されていますので、他のアクロ演技は翼の抵抗が強すぎるためにイマイチです。
テトラのプロフィールアクロ機 ベアキャットはアクロ機と言っているだけのことがあって、ファンフライではありません。翼型もファンフライの翼型ではありませんので、テーパー翼とあわせて翼端失速が早く急激なループなどするとコロット、ロールしてしまいます。しかし、アクロ機としての性能は良くて、どんなアクロも比較的簡単にこなせます。ファンフライに比べれば翼の抵抗も少なくパターンも描けるほど!?素直でバランスの良い機体です。ナイフエッジの安定性は最高で、ローリングサークル系などの練習にも最適でしょう。トルクロールもGood。スナップ系もしっかり失速してくれるので練習には良いです。ちなみにフリーフォールはできません。
テトラのプロフィールアクロ機第一弾のズリンは矩形の厚翼で翼端失速が少なく作り易く、初心者の練習から上級者のトルクロールまで楽しめます。ナイフエッジの安定性も良いです。軽く作ると25LAでもトルクロールが可能。多少、重くても私が飛ばした感じでは32SXや52サーパスの方が失速感があり、トルクロールには良いと思いました。ベアキャットに比べると多少、風に弱い感じがします。
とりあえず、ファンフライとアクロ機のインプレを書いてみました。ところで、ファンフライで風に向かって斜めにホバリングしていると、最初はフラフラしていてもそのうち舵を打たなくてもビタァーっと風に"ハマって"ホバリングしたまま、機体が数秒間動かないという経験をされた方も多いかと思います。機体の角度やプロペラの後流、風がバランスしたときですね。モーリスの機体のようにファンフライとしての特性が強い機体ほど、このホバリングが楽なのです。
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第8回
流行のスーパーアクロ3
アクロ機でたとえエレベータが45度可動しても機体によっては舵の効きが足りない(もっと舵を効かせたい)演技があります。ウォーターフォールやフラットスピンがそれです。エルロンの面積を拡大してエレベータフラップMIXとして使った場合、通常のエレベータのみの操作より、エルロンの面積によってはかなり舵を効かせる事ができます。もちろんエルロンが小さければ効果はありません。たとえば、筆者のアクロ機はエレベータ45度ダウン、拡大したエルロン30度アップにすると、ウォーターフォールで転がるように回転します。連続で回転しながら地上まで降下させるなんて演技もエルロンを拡大する事によって可能になります。ちなみにフリーフォールでは、このエレベータフラップMIXは使えません。なぜなら機体がフワフワ浮いて降下してこないのです。通常の着陸の時、両エルロンを下げるとフワフワ浮いて降りてこないのと同じですね。逆にフリーフォールでエレベータダウン、両エルロンもダウンにすると、スロットルを多少、開けても降下が早く、安定しますが、ノーズが下がり見た目がイマイチ!?他の演技との併用もできません。ちなみにエルロンが小さければ上げても下げても効果は少ないのであまり気にしません。以上のような事を考えると、フリーフォールから背面フラット1回ウォーターフォール1回という演技を考えた場合、フラップMIX、ON、OFFのフライトコンディションを設定してフリーフォール中はOFF、ウォーターフォールでON等、演技中にスイッチで切り替える必要があります。
先日、クラブ仲間のスホーイ140(CG製)全備で4.7kgですが、飛ばしたところ安定したフリーフォールや背面コブラが出来る機体でした。同様に140クラスなら、エクストラやG202も軽ければ期待できます。ただ、スケール機ですので、空気の張り付きを考えるとIAM(インターナショナルエアミート)に出てくるような機体が良いわけです。しかし、貧乏きわまりない筆者は(笑)50クラスで何とか高性能なアクロ機が欲しいわけですが、不思議な事に売っていません。重いのは仕方が無いにしても、動翼が小さかったり、動翼が大きくても側面積が小さかったり、何故か中途半端です。筆者の考える高性能アクロ機は正面でも背面でもコブラができる性能ですが、正面コブラまで考えると50クラスでは難しいかと思われます。正面は諦めても安定した背面コブラができる高性能アクロ機を作りたい!(しかもカッコイイ)全部自作するのは大変だし、キャノピーやカウルを作るもの面倒ということで、筆者はOK模型のバルサキット、BEET ON50スタント仕様をベースに動翼を改造する等して飛ばしています。尾翼の動翼を拡大するのは簡単ですが、問題はエルロンで、翼弦を変えずにエルロンだけ大きくするのはかなり面倒です。「かなり面倒くさがりのようだ!」(爆)ということで妥協してエルロンだけフルエルロンにして、大きく作ったりしています。なぜBEET ON50かというと、胴体が高性能でアクロをきめるには丁度良い側面積と翼面積を持っていると言う事です。もう少し手間をかけるなら、水平尾翼を多少、前にずらして60%をエレベータにすればさらにアクロ特性も強くなるでしょう。あとはラダーをさらに拡大、ここまで出来れば背面コブラで目の前を通過させる性能は手に入ります。トルクロールも実にやりやすくファンフライに比べて奇麗に回り、スピードに乗せた演技やスタントも出来ます。後は練習あるのみですね。
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第9回
アクロ練習機T
アクロを練習する上で最適な機体は?と良く聞かれます。ファンフライをマスターされた方には筆者はOK模型のバルサキットビートONの3D仕様をお勧めします。(もちろん、翼も3D仕様です)フリーフォールや背面コブラなどの失速系演技はファンフライでは出来ないと以前に書きましたが、この機体はファンフライに近い翼型をしているにもかかわらず、なぜかフリーフォールができます。悪く言えばファンフライにしては中途半端で失速しやすい翼型なのですが、これがフリーフォールになると高性能で、巨大な側面積とラダーも助けて、翼はというと翼端失速ではなく全体的に失速気味になり、非常に安定して降下します。もちろんアクロ機に比べたら失速が穏やかなのでイザという時のリカバリーがし易く、太い胴体はラダー方向の挙動も穏やかにするので、アクロ機に比べたら安全にフリーフォールや、コブラ、トルクロール等、マスターできるかと思います。もちろん、スピードにのせた演技やクイックな演技、スタントなどは翼の抵抗が強すぎるのですが、ゆったり穏やかな演技の練習には最適でしょう。コブラに関しては例えば45度機体を傾けてもアクロ機に比べて翼が完全に失速しない為、エレベータは水平位置付近のコントロールになるかと思います。つまり、ある程度、主翼に揚力があるので、アクロ機のようにエレベータを45度近く可動させて機体を押さえて、一定の高度を保つのではなく、ホバリングのまま機体を傾けて前進させるというイメージで、スロットルと水平付近のエレベータ操作で一定の高度を保つことができます。翼を完全に失速させた完全なコブラは難しいかと思われます。ちなみにコブラは、失速と回復の繰り返しで激しく翼が揺れる場合もあります。
プロポの設定は、筆者ならロール系演技の為にナイフエッジのMIXは完全に調整して、フラットやウォーターフォールの為にエレベータからエルロンにフラップMIXを割り当てます。さらにスタント用!?とトルクロール用に舵角を2種類割り当てます。
次回はOK模型のバルサキットビートON 3D仕様の製作のポイントを紹介致します。
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第10回
アクロ練習機U
前回の続きで、今回はOK模型バルサキットビートON3D仕様 製作のポイントです。
まず、フリーフォールの安定性やトルクロール時のラダーの効きを考慮して、ラダーにカウンターを付けて、全体的にラダーを15%程度大きく作ると良いかもしれません。ちなみにこのキットは普通に作るとかなりノーズヘビーになります。(それだけ胴体が軽いということですが)ですので、エレベータサーボはダイレクトにテールに持っていき、左右のエレベータは2.2mm程度のピアノ線やヒノキなどで繋げてしまうのが良いかと思います。エンジンはYS63が良いでしょう。音が気になる方はフローティングマウントにすることで、かなり、静かになります、しかし、フローティングを付けるにはマウント自体を改造する必要があります。燃料タンクはYSエンジンなので重心位置近くまで下げてしまいましょう。(タンクに圧力がかかるので、燃料の吸い込みには問題なし)ちなみにフリーフォールのように長時間背面でアイドリングを続ける演技は2サイクルエンジンには向きません。引き起こした時にかぶり気味になる可能性があり、最悪エンストしてしまう恐れもあるかと思われます。さらにパニックのようなタンクの圧力が急激に変化する激しい演技にもYSエンジンならエンストも少ないでしょう。トルクロールも4サイクルの方が自然に回り易いし、レスポンスも良いのです。軽量化のコツは一番重くなりがちな脚です。筆者は引っ込み脚はやめて、2.3mmのアメリカ製ピアノ線を使い、固定脚仕様にしています。2.3mmだと細いかと思われますが、限りなく短くする事によって十分持ちこたえてくれます。当然ですが、軽いバルサなど削るより、重い脚を削ったほうが軽量化につながるという事ですね。ちなみに、この機体はたしか、ナイフエッジでアップ癖だったと思うので、固定脚にする事によりアップ癖がある程度解消されるはずです。これで全備2.16kgなら上出来でしょう。2.5kg位になってもYS63なら大丈夫です。それに重ければ重いなりにトルクロールの失速感があり、フリーフォールの降下も早いのでそれだけは良いかもしれません!?。よく聞かれる重心位置はキット指定通りで十分トルクロールができます、2cmほど下げると、さらにトルクロールはやり易くなるかもしれません。ロール系などの演技を犠牲にしてしまうほど重心を下げる必要はないかと思います。
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第11回
トルクロールのカリキュラムは?
最近、インターネットの掲示板で、以下のような質問がありました。
「友達がトルクロールの練習を本格的に始めたそうです。現在2回転位は出来るのですが行き詰まってしまって、ジャイロなどのお助けグッズを検討しているらしいのです。僕からは、そこまで頑張ったんだからもう少し粘ってみたらと中途半端なレスを書いたのですが、皆さんはどう思われますか?練習に使っている機体はスホーイ50だそうです。」
残念ながらトルクロールの入門に、小型のスケールアクロ機は向きません。トルクロールが難しいばかりか危険です。トルクロールに失敗して、機体が下を向いた時に45度にセットした舵をガバッ!っと切って、更に失速させて墜落!という話をよく聞きます。
順番から言えば、ファンフライ→スポーツアクロ機→最後にスケールアクロ機だと思います。トルクロールはかなり難しいです。ベテランでもすぐに出来るというものではありません。たくさん練習していくつもの壁を越えれば、どんな機体でも出来るようになると思います。
トルクロール入門編
その1:とにかく、機体を真っ直ぐに上を向けて、機体が表、横、裏になった時の機体姿勢を見慣れる事が大切です。機体姿勢を見慣れないと、当て舵の打ちようがありません。
その2:エレベータ、ラダーの効きが練習の成功に導いてくれます。最初だけですが、舵角が最大45度以上切れても良いでしょう。
その3:エレベータ&ラダー。特にラダーの効きが良いのはやはり、巨大な側面積のファンフライでしょう。それと、機体姿勢が崩れた時にリカバリーするのが楽と言う意味合いもあります。リカバリーが楽だと、自然に低空で練習出来るわけです。よって機体姿勢が見やすいと言う事になります。
その4:ヘリのホバリングでも、ベテランは頭で考えて舵を打つのではなく、自然に指が動いています、トルクロールも同じです。逆にベテランでも ふと、考えてしまうと頭の中は真っ白、パニックに・・・。最初のうちは多少、大舵になろうが、精神を集中させて、打つ方向は間違えないように。
2〜3回転までは、多少、練習すれば勢いで回ります。あとは訳が分からなくなり、目や当て舵が付いていかないわけです。これからが1つの壁でして、今日は調子が良いなぁ〜とか、悪いなぁ〜では練習不足。ファンフライでじっくり練習するのが良いかと思います。いつでも、どこでも、誰とでも(笑)いかなるタイミング、条件下でも何回転でもガス欠になるまで、トルクロールが続けられる事が出来る。=トルクロール上級者という事になります。最初は大きい舵角が必要と書きましたが、上記1〜4をたくさん練習して慣れれば、いつのまにかスケールアクロ機はもちろん、普通のスタント機でもトルクロールが出来るようになるでしょう。
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第12回
トルクロールのカリキュラムは?その2
前回と同じく、インターネットの掲示板から、以下のような投稿がありました。
「夕暮れ直前の風のない絶好のコンディション。なのに、9分間1フライトの練習だけで、お目目チカチカ、肩コリコリ、集中力は途切れがちに。これ以上やるとミスが多くなって・・・。」
トルクロールを練習しだすと、必ずと言ってよいほどこの症状になるようです。ならない方は、集中力を使わなくても出来るほど極めた方か、もしくは集中しないで練習している方です。(笑)
トルクロールを連続してやっていると、疲れて夜グッスリ眠れる。それだけ集中力を使っているのです。ですが、これも慣れてしまうと疲れなくなるのです。
先日、インターネットの掲示板で、以下のような意見がありました。筆者も共感していますので、ここに載せたいと思います。
トルクロールのリカバリーについて。
トルクロールの入門に際しては、リカバリーは下を向いて機速がついてから失速しないように引き起こすというのが常道のようです。初めてトライする人たちは、この考えで良いと思うのですが、、、いよいよ本格的にトライしようとする場合、このリカバリー方法を捨てる必要があると考えています。つまり、「トルクロールは必ず水平から上を向いて終了する」ことが大切だと思うのです。どんなに姿勢が崩れても、そこで堪えて機首を上げるまでは気力を抜いてはいけません。下を向くリカバリーは姿勢が崩れて「もう無理だ」と思ったとたん、気力が抜けてしまうのが普通だと思います。この「気の抜け」は習慣化し、とんでもない時に顔を出します。出来るだけ早期に上に向けてのリカバリー方法に転換することが不用意な失敗を減らし、次へのステップアップの基になると思います。ファンフライを使用するのも、下を向いてしまったとき手荒く引き起こしても失速しないという意味もあります。ですが、それでは進歩がありません。完全に崩れて下を向く前の段階で踏みとどめる。これがファンフライなら出来るのです。姿勢が崩れても緊張を解かずに、最後まで上に脱出する努力をして欲しいと思います。また、そういう努力をすることで、どこまでが姿勢を回復できる限界なのかがわかってくると思います。これ以上、トルクロールを続けることは無理だと判断できるようになることも重要なのです。たとえ1回しか回らなくても、きっちり、上に抜けていけば立派なトルクロール。しかし、仮に5回、回ったとしても最後に崩れ落ちてしまえば、そのトルクロールは演技として失敗です。回数のみに捉われずにトルクロールの練習に励みたいものと思います。上に抜けるリカバリーの技術、判断力が養われてくれば、自然に低空で練習することが怖くなくなるはずです。そうすれば、たとえ2回しか廻せなくても、自分自身でうっとりするようなトルクロールを楽しめることと思います。
投稿内容は以上です。ちなみに筆者はファンフライで5年練習しましたし、ファンフライから得るものは多いと思います。
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第13回
Q:始めまして。いつも情報ありがとうございます。いままでスタントをやっていましたが最近、アクロにハマッています。ところでファンフライでトルクロールの練習をしているのですが、機体が左に全然回りません、逆に回ってしまう事もあります。そんなものでしょうか?。
A:機体にもよりますが、基本的にファンフライではそのような特性があり、巨大な翼や胴体は回る抵抗になりますし、ペラの右回転の後流を受けてエンジンの半トルクを打ち消してしまいます。軽い機体なら半トルクの少なさも影響していますので、パワーに余裕があるなら重心付近や翼端に重りを付けるのも手ですが、ファンフライはトルクロールの練習をする前のホバリングの練習用と割り切って、クルクル回らず物足りなくなるほど上達したら、スポーツアクロ機にステップアップするのが良いと思います。ファンフライで、無理矢理、左に回そうとエルロンを切ると、尾翼に当たる後流が乱れて崩れやすくなります。エルロンを切らずに自然に回るトルクロールが見た目にも一番美しいと思います。
Q:こんにちは。いつもコラムを参考にさせて頂いています。最近はエクストラ、CAPなどのアクロ機を飛ばしています。質問ですが、TOCで見るような美しいウォーターフォールができません。機体が起きてこないし、CAPでは挙動が激しく横に崩れてしまいます。やはり、ガソリンクラスの大きい機体でないとだめなのでしょうか?
A:エレベータ45度ダウンに対して、両エルロンを30度アップにしてみて下さい。それでだめなら、その機体では出来ないという事になります。基本的に出来る機体では、スロットルをそれほど吹かさなくても起きてきます。基本的なやり方は、垂直姿勢で、背中に風を受けている状態からフルダウンで、若干スロットルを吹かします。高性能で軽い機体なら、その勢いで1回転して垂直姿勢にもどります。もちろん、ラダーとエルロンの修正舵は必要ですが高性能な機体ほど修正舵が楽です。ちなみに吹かし過ぎると修正舵が難しくなります。私の知る限り、市販機ではセダクションFSが比較的スムーズで楽にできます。購入された方は是非試してみて下さい。
Q:始めまして。ここ2年ほどアクロにはまって色々練習しています。ローリングサークルやローリングループ、スローロールは出来るようになりました。いまはトルクロールを練習しています。ところで機体が横に倒れてきた時にラダーを打っても機体が立ち上りません。(起きてこない)横にしばらくスライドして、やっとこさ起きてくるのですが、やはり舵を打つのが遅いのでしょうね。もっと練習しないと・・。
A:通常のスポーツ機、スタント機、ファンフライでも胴体が細長いものでは15度傾くと、ラダーを打ってもリカバリーは厳しいでしょう。通常、エレベータが効くのは、エレベータでテールを動かして主翼の仰角が変わるからです。つまり、主翼が無ければエレベータも効かない。ラダーは、その主翼に相当するのが胴体側面積になります。ですから、いくらテールを振ろうとしてもそれを受け止める重心付近の胴体側面積がないと、機体を起こすことは出来ません。これは、大きなエンジンを採用したり、ラダーだけを大きくしても改善されません。極端な例ですが、胴体が棒の機体があるとします。ラダー方向に20度傾いた場合、ラダーを打ってもそのまま横にスライドして移動するだけでしょう(笑)舵を打つスピードはもちろんありますが、それに適した機体で練習するのが、上達への近道だと思います。
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第14回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第14回
今回も前回に引き続き、メールなどで頂いたご質問に回答していきたいと思います。ご質問は以下のメールアドレスへお願い致します。rc_hobby@cts.ne.jp
Q:フリーフォールができません。背面、最スロー、エレベータ45度ダウンにしていますが、翼がフラフラ、翼端失速状態で、恐くて出来ません。設定によるものなのでしょうか?機体の性能でしょうか?
A:両方です。テクニックがあっても出来ない機体ではできません。コブラやフォール系の演技は、まず、機体が対応している事。後はひたすら練習。その機体の姿勢を見慣れて、舵を打てるようになる事です。
Q:ラダーを効かす為には胴体が太い方が良いと聞いた事があります。太ければ太いほど良いのでしょうか?翼面積くらい、胴体の側面積があると面白いと思うのですが如何でしょうか?
A:6年くらい昔、極端に胴体が太いファンフライがありました。確かにラダーは恐ろしく効くのですが、ナイフエッジはフゥ〜ワフワで翼の抵抗も強く、前に進まないから逆に不安定、非常に風に弱く、どう飛ばしていいのやら・・。トルクロールなんて、全然回らないし、どの方向にも失速感が無いので、機体の収まり所もありません。ニュートラルの無いステアリングを握った感じです。第一カッコ悪いというのはいけませんよね。(笑)つまり、機体の重量、エンジンのサイズ、全体的な大きさや、目的、飛ばしかたによって丁度、良い側面積があると思います。
Q:トルクロールでアップの舵がダウンに比べて効きません。また、垂直に立てていても前に倒れてしまいます。
A:低翼機の特性です。エンジンを若干、アップスラストにする事によって、多少、改善される場合があります。他の弊害も少ないようですので試してみて下さい。
さて、今回のQ&Aはここまでで、アクロファンの皆さんにお知らせがあります。5月にホクセイモデルさんから筆者設計のPRIMUS FunFlyが軽量、オラカバフイルム張り完成機で発売されます。
トルクロールの入門、背面コブラ入門用に設計したPRIMUS FunFlyは、ファンフライにしては翼面積を小ぶりに設定してファンフライ特性を弱くしました。その結果、エルロンを左に切らずに、自然にしかもゆっくり左回転します。エルロンを切らなければ尾翼に当たる後流は乱れずに、軸の通る美しいトルクロールができます。また大きな側面積により、ラダーの効きは十分、良い感じです。と、そこまでは設計思想通りでした。しかし、驚いたのはフリーフォールや背面コブラ、ウォーターフォールが予想以上にやり易いのです。しかも、ラダーを大きく当てる必要もなく、若干、左ラダーでどれも非常に奇麗に決まります。ファンフライは通常、正面コブラはできるのですが、背面になると、浮きすぎて、正面に比べてエレベータも効くのでそのまま前進せずに、機体が立ってしまうのですが、この機体はキッチリ前進します。コブラやトルクロールの入門や練習には最高だと思いました。これからアクロを練習される方は是非、無風もしくは微風の時にチャレンジしてみて下さい。
お問い合わせ ホクセイモデル TEL 078-231-3468 http://hokusei-kobe.co.jp/
添付写真の説明
1.jpg:トルクロール中のPRIMUS(プライマス) FunFly
ファンフライ特性を弱くした結果、垂直に立てるとゆっくりと回転し、トルクロールを始める。
2.jpg:PRIMUS(プライマス) FunFlyの背面コブラの安定性は抜群で、若干の左ラダーで真っ直ぐ進む。
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第15回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第15回
PRIMUS Acroとスーパーアクロビデオが登場!
今回、Q&Aはお休みして、アクロファンの皆さんにまたまたお知らせです。
前回はホクセイモデルさんから発売中の筆者設計PRIMUS(プライマス) FunFlyを紹介させて頂きました。多くの反響をいただきました。ありがとうございます。今回のお知らせは6月にPRIMUS Acro発売、5月に筆者のスーパーアクロビデオまでホクセイモデルさんから発売されます。(^^; (この号が出ている時には既に発売中かな?)ビデオは楽しみやら恥ずかしいやらで・・・(爆)
◆まずPRIMUS Acroの紹介です。
完成機としては考えられないほどの合理的で超軽量、西ドイツ製のオラカバフイルム張り仕様のPRIMUS Acroは、今流行りの曲に合わせたフリースタイル、テクニカルクラスに対応した高性能スーパーアクロ機と言っても過言ではありません。
設計コンセプトは、失速系演技を追求しており、トルクロールは勿論のこと、安定したフリーフォール、正面、背面コブラ、スピードに乗せたアクロやスタントにも対応、巨大なエルロンを含む動翼により腕さえあれば!?直径5mのローリングループ&サークルやコブラ状態のロールも可能です。(筆者も練習中)これらのスーパーアクロは、まず機体が対応している事が条件ですから、あとは練習あるのみですね。50クラス完成機である事と、落として壊れた時の修理も市販のオラカバと同じなので、色が合うという事はアクロフライヤーにとって大きなメリットだと思います。筆者もこの機体で腕を磨いております。(笑)
既に発売中のPRIMUS FunFlyはアクロ初心者用、PRIMUS Acroはアクロ中級〜上級用に設定していますので、これからアクロを始められる方はFunFlyタイプが良いかと思われます。もちろんスピードに乗ったアクロやスタント的な飛ばし方から入門されるなら、プライマスアクロが良いでしょう。あとは好みの問題です。 以下スペック。
●全長/1,420mm ●全幅/1,345mm ●全備重量/約2,100〜2,200g ●翼面積37.66du ●主翼翼型 オリジナル対称 逆プロ。●エンジン(別売)2C 32〜45、4C 48〜70(YS FZ63)
◆次にビデオの紹介です。
このビデオはプロポ設定の説明と、さまざまなアクロ演技の組み合わせ、4分間フリー演技など、プロのカメラマン4人と3台のカメラで、1台はプロポを撮影、残りの2台は機体を撮影、DJ風ナレーション&BGM(音楽入り)で今までのR/Cビデオにはない最後まで飽きないアップテンポの面白い内容とのことです。(40分間ビデオに釘付け間違いなし)もちろん、演技の組み合わせでは、どんな舵を打っているのか、実際にスティックの動きを見ることができますので繰り返し見て研究して下さい。インタビューでは緊張して実にぎこちない筆者が映っているかと思われます。(自爆)
演技の組み合わせでは、例えばPRIMUS Funによる「ピックアップ→ウォーターフォール→背面コブラ→トルクロール→正面コブラ→背面コブラ→トルクロールコンボ」なんていう、連続技などがあります。
●It's Super Acro ●機体:PRIMUS Acro&FunFly ●フライヤー:トルクローラー小野
お問い合わせ:北西産業(株)ホクセイモデル事業部 TEL 078-231-3468
http://hokusei-kobe.co.jp/
添付写真の説明
1.jpg:トルクロール中のPRIMUS Acro トルクロールの軸が通り易く、PRIMUS FunFlyに比べるとクルクル良く回る。
2.jpg:背面コブラは直進性も安定も良く、練習にはうってつけだ。
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第16回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第16回
前回はQ&Aはお休みでした。今回からまたメールなどで頂いたご質問に回答していきたいと思います。引き続き、ご質問はメールで受付ております。rc_hobby@cts.ne.jp
Q:ファンフライとアクロ機でトルクロールの練習をしています。アクロ機で低空から進入して引き起こすと、トルクロールの開始位置が高くなってしまいます。いきなり低い位置から開始できないのでしょうか。
A:基本的にホバリングがやりづらいアクロ機で、いきなり低い位置から開始するには背面コブラや正面コブラで翼が失速した状態で進入して引き起こすしかありません。その場合、背面コブラが出来る機体である事はもちろんですが。また、焼き鳥(低空から急に引き起こす演技)が良く決まる機体なら、それも良いかもしれません。ちなみに重心を下げてエレベータ50度アップでも焼き鳥が決まらない機体はいくらやっても出来ませんから、これも機体によります。あとは練習あるのみですね。
Q:ペラについて教えて下さい。アクロを行うのに、YS53、YS63、OS52、サイトウ50に適したぺラはなんでしょうか?
A:好みにもよりますが、私なら音の事も考えてYS53で12×6、YS63で12.5×6、もしくは13×6、OS52で11.5×6、サイトウ50で12×6で、全てAPCです。
Q:初めまして。シミュレータを購入するか、検討中ですが、トルクロールの練習はできますか?
A:これから、ラジコンを始める方はもちろん、トルクロールやヘリの3Dフライトを始めたい方には、まず、シミュレータをお勧めします。トルクロールに関してはシミュレータで舵を打つ方向はマスターできるでしょう。私のホームページで簡単にトルクロールできる機体(NHP/CSM V10用)がダウンロードできますので是非試してみて下さい。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~onoono/
ただ、あくまでも舵を打つ方向だけです。ダウンロードした機体はあまりにも簡単にトルクロールができるので、ある程度、上達したら実機のみの練習に切り替えた方が良いでしょう。実機で出来るのにシミュレータをやると、今度はシミュレータの癖がついて、実機が難しく感じてしまうかもしれません。(少なくても筆者はそうでした)
余談ですが、私が昔作ったFun140(140クラスのファンフライ)は、トルクロールが簡単すぎて、その機体を飛ばすと他の機体が難しく感じてしまい、出来なくなってしまうので、クラブ員に譲りました。(爆)
Q:こんにちは。OK模型の3D CAPでアクロの練習をしています。質問ですが、コブラやフリーフォールの原理がわかりません。飛行機なのになぜあのような飛びが出来るのでしょうか?
A:難しく考える事はありません。コブラ中、翼は胴体と同じように仰角のついた板の抵抗になります。つまり、超スローナイフエッジみたいなものと言えばわかり易いと思います。(笑)フリーフォールも同じでナイフエッジの降下によく似ています。胴体側面積の大きな機体で、スピード0kmからナイフエッジ状態にしてラダーを45度あて、エンコンを最スロー(アイドリング)にすると水平ナイフエッジ状態で機体は約45度に降下します、まさにフリーフォールと同じ「水平45度降下」です。(笑)
写真1
筆者のFun140でスローナイフエッジを行っている。見方を考えればコブラに近いものがあると筆者は考える。
写真2
本誌6月号で「トルクロールを決めたい」に掲載された機体である。この機体はほんとに楽だったようだ。試しにスティックを握った方の感想は「垂直に立てたら微動だにしないよ!」と言うほどである。
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第17回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第17回
今回も読者の素朴な疑問に回答していきます。
引き続きご質問はメールで受付ております。rc_hobby@cts.ne.jp
RCAW 8月号(P42)に、CardenAircraft CAP232(40%)が紹介されていたのを覚えていますでしょうか。半年ほど前にFFCさんというクラブで、デモ飛行に招待して頂いた時、CardenAircraft JPの小西さんが、このCAP232を持って来られたのです。ちょっと感動してしまいました。なにしろデカイ!実は、まじかでTOC機を見たのは初めてなのです。で、仲間にそそのかれ、飛ばさせていただいたのですが、飛びはまるで超大型のファンフライ!。全く変な失速の癖が無く非常に穏やかな動きをします。ビデオを見て予想はしていましたが、おそるべしTOCメーカー、ただ大きいだけではありません。しっかり、TOC用に設計されているのを実感しました。夕方、飛行場をよだれだらけにして帰宅したのは言うまでもありません。(笑)良い経験をさせて頂きました。m(_ _)m
前置きが長くなりましたが、今月のQ&Aに移ります。
Q:こんにちは。いつも楽しく拝見させて頂いております。突然ですが、エンジンについて教えて下さい。50クラスのファンフライを作っています。エンジンはOS52、サイトウ50を所有していますが、トルクロールやホバリングの練習には、どちらが適していますか?
A:サイトウ50とOS52では明らかに特性が違いますので、機体の重量や飛ばし方、操縦技術によって使い分ける必要があります。サイトウ50は低回転トルク型エンジンです。ぺラはAPC12×6で1万回転がベスト。それ以上、回すと、オーバーレブ気味になります。OSエンジンに比べて、低回転のトルクが非常に強く、ファンフライのトルクロールでは機体の重さによりますが、若干のスロットル操作で機体が敏感に反応します。アイドリングの安定性について、標準で付いているプラグよりOSのFプラグにすれば、300回転は回転が下がると思います。サイトウ50は当時、OS52が無くて、48しか無かった頃、スロー絞りも標準装備で最もアイドリングが安定するエンジンでした。
OSの52は4サイクルにしては高回転型です。非常に高精度で12000回転回してもスムーズに回るので、サイトウに比べてスピードがでます。ぺラに関しては12×6だと1万回転弱しか回らず、52のパワーを引き出すには11000回転は回したい感じです。ちなみに13×4はナロータイプなので、12×6に比べても、さらに回ります。11.5×6も良いかもしれません。52はサイトウに比べてトルクが少ないので、トルクロールではスロットル操作に対して鈍感です。2サイクルほどでは無いのですが、トルクが少ない為、ピタッと同じ高度を維持するのが難しく、機体が上下に動き易いのです。逆に、2コマ3コマレベルのスロットル操作に対して、機体が敏感に反応しないので練習には良いかと思います。結論を言うと、入門にはOS52、スロットルワークに自信がつけばサイトウ50、56が良いかもしれません。
Q:質問ですが、小野さんの場合、コブラ旋回ではラダーを優先で旋回させているのでしょうか?エルロンは水平を保つ当て舵なのでしょうか?それともエルロン優先なのでしょうか?
A:基本的にラダーで旋回して、エルロンは水平を保つ当て舵です。ラダーで急旋回をすると、エルロンはたいがい逆打ちのカウンターになります。
写真1、2
CardenAircraft CAP232は高性能だからこそ、安心してトルクロールをする筆者。でも、オーナーの小西さんに聞くと、同社のエッジ540の方がCAPより簡単だそうです。さらに飛行場をヨダレだらけにする筆者・・。しかし、夏は大変そうですね。○ビの私には50クラスが似合ってます。(泣)
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第18回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第18回
先日、ホクセイモデルさんのF.Airをロケしました。(本紙Newモデルに掲載)
最近はアクロ機ばかり飛ばしていて、久々にファンフライの設計やフライトをしましたが、また新たな発見があり、Funの奥深さを感じています。
さて、今月のQ&Aです。
Q:小野さんは、キックアップでアップとダウンと舵角は同じにしているのでしょうか。
A:だいたい同じです。 最大50度は欲しいところですが、そこまで可動する機体も少ないので、とりあえずとれるだけはとっています。(笑)また、この最大舵角はヤキトリや、コブラなどの失速系演技で使うものですから、通常飛行やリカバリーで急激にアップを引くと余計に失速して危険な状態になります、十分気を付けて下さい。
Q:ラダー、エレベータ、エルロンのエクスポはどれくらい入れていますか?ノーマルと、キックアップでは同じ量ですか?
A:私は双葉のプロポではラダー、エレベータ、エルロン共に-40位です。あとは飛ばしてみて、自分に合ったフィーリングに近づける為に微調整します。キックアップではある程度増やさないと初期の舵が敏感すぎると思いますが、私はそのままです。
慣れないうちは-80位入れると良いかもしれませんが、最大舵角付近のコントロールがラフになります。
Q:トルクロール時はエレベーターフラップミキシングをかけたまま操縦しているのでしょうか?。背面コブラでどうしても起き上がってしまうような感じになります。
A:エレベータフラップMIXはウォーターフォール以外の時はOFFにしています。また必要がない機体では使っていません。
Q:背面コブラから機体を垂直に立ち上げてトルクロールに入れますが、その時の舵は、フルダウンのまま入って来ているのでエンコンを吹かして立ち上げるのでしょうか?
A:フルダウンになる機体なら、エンコンを吹かすしかありません。その場合、ゆっくりエンコンを上げないと、トルクロールの開始位置が高くなりがちです。エレベータに余裕があるなら、エレベータとエンコンを使います。また、重心を後にすればエレベータに余裕が出てくると思います。それ以外にも、重心が後ろならヤキトリも、それらしいのが出来ます。
Q:それから背面コブラで風上に向かって前進中に強い風を受けると、前進が止まってしまいますよね。そのとき、更に前進させるには
1.エレベータのダウンを緩める(機体を少し水平にして前進させる)
2.エレベータフルダウンはそのままでエンコンを絞ってフォールに入れる
さてどちらの舵を使っているのでしょうか?
A:強い風を受けると前進が止まるのは仕方がありません。風が強い時にコブラで前進するには、パニックとか、あと、風下から開始して、勢いをつけてから旋回して風上に向かってやるしかないのです。それでも10Mも風が吹いていれば前進の勢いが止まってしまいますので演技自体、不可能です。また、ファンフライ系の機体だと、前進スピードがゆっくりなので、ちょっとでも風があるとアクロ機のようには前に進みません。しかし、練習にはゆっくりリズムのファンフライがお勧めです。ちなみにアクロ機でもファンフライでも出来ない機体ではできないので、あとは機体の特性によります。
写真の説明
ホクセイモデルさんから発売のオラカバフイルム張り完成機F.Air(The flow of air)空気の流れ〜。
名前の通り、翼の周りの空気の流れが見えるかのような機体である。
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第19回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第19回
インターネットの掲示板等で、トルクロールの質問に対して、筆者以外の方が回答した内容を紹介してみたいと思います。色々な方のご意見を聞く方が参考になるし、一味違った貴重なご意見を伺うことができます。
Aさん:プライマスFunが完成して2度目の飛行をしました。どうしても半分回ったあたりで崩れてしまいます。大体同じようなところで、同じように間違ってしまいます。m(_ _)mまだまだ修行せねば。r(^^;
Bさん:3in1等のシミュレータはございましたっけ?まず、鬼のように練習する事を、お勧めします。3in1でぴたーっ!と止めて、1ヶ所でトルクロールが出来るようになるまで練習します。あっち行ったり、こっち行ったりするのは当て舵が遅いか、もしくは間違った当て舵がところどころに入っているという事です。当て舵は最小限度、なるだけ、当てないようにするのがコツでございます。プロポ設定は最大舵角で練習を始め、最後には最小舵角に、しかも、エレベータ、ラダーのスティックが、1cm前後左右で止められるようになるまで練習します。プラFanなら少々、高目でエンコンを固定すれば、エレベータ、ラダーの当て舵に集中出来るはずです。
Aさん:Bさんご指南ありがとうございます。そういえばシミュレータがありました。インストールしていた事さえ忘れていました(笑)機体の裏側を見ながらの修正舵が間違わずに打てるかどうかが課題かと思います。白状するとまっすぐ引き起こすのが難しかったりしています。何度も繰り返しやっていると、ついついラフになってしまいます。集中力を養うために精神修行も必要かと。
Cさん:トルクロールの前にホバリングはどうでしょう?プライマスFUNはホバリング特性も非常にマイルドで安定しておりますのでビターッと止められると思うのですが。プライマスFUNでトルクロールすると回転がゆっくりなので当舵を打つ時間があるのですが、逆に言うとウラの時間が長いです。シミュレータがあるのならBさんのおっしゃる通り、当て舵の練習をするのが近道かと思われます。
Aさん:え、ホバリングですかぁ〜(笑)ピターッとは、なかなか・・・。たまぁーにスッと立って、しばらくじっとしていますがコントロールしているのではなく、機体が勝手に止まっているような感じです。(笑)とにかく、舵を打ち出すともうフラフラ。触りすぎというか必要以上の舵を多く(長く)打っているようですね、きっと。Bさんも書かれていたような最小限の舵っていうのが難しいです。シミュレータはそのつもりで買ったのですが、しばらくエンジン機から離れていたのですっかり忘れていました。とにかく、当て舵を間違わないようにしなきゃ駄目ですものね。とにかく、練習、練習!ガンバリマス。
Cさん:なるほど。でしたら、実機(プライマスFUN)では適切な舵を最適な量で打って、自分の意思で止められるようにホバリングをバッチリ練習。シミュレータで当て舵の練習を併用するのが良いかと思われますぅ。
Bさん:触りすぎというか必要以上の舵を多く(長く)打ってしまう事に関して、大きく舵を打たなくてはならない理由が1つございます。1.舵の打ち遅れ。この理由はハッキリしております。なにかと申しますと機体が正面から背面に向かう時、かならず機体は横を向きます。この時すでに機体姿勢が崩れ初めておりますので、修正舵を打ち始めなくてはならないのですが、たいていの場合、機体の横姿勢を見慣れていないために遅れがちになります。トルクロールのポイントは機体の横姿勢を見慣れる事。これだけでございます。m(_ _)m
つづく。
写真の説明
今回の会話で出てきたホクセイモデルさんから発売中のプライマスFun
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第20回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第20回
今回は前回の続きです。第19回のコラムと合わせてご覧下さい。
Aさん:確かにトルクロール時の横姿勢は全く見えていません。何とか「そのまま、まわってぇー」という感じです。(笑)まずはホバリングの正面、背面、そして横面とやってみます。いつもの飛行場がプライマスファンのおかげで楽しみになりました。お休みの日が待ち遠しいなんて久しぶりの感覚です。シミジミm(_ _)m
Dさん:F.Airじゃないのですが、やはり風を感じていただくとトルクロールは回りだします。トルクロールにもってくると垂直に立っていても風があると機体は回りません。ホバリングになります。そこで風下に風の速さと同じスピードで機体を垂直に立てた状態で流してやると主翼は失速に入り、回りだします。風に逆らわないようにして下さい。それから、正面、背面の舵が打てたら、次は横面ですね。(笑)横面が打てるとトルクロールが1回から1回半、1回半から2回へと持続できるようになってきます。
如何でしたでしょうか。実際のネット上での会話ですが、第19回と第20回で紹介させて頂きました。では、また別の掲示板を覗いてみましょう。
Aさん:昨日、初飛行日お約束どおりにプライマスファンをクラッシュさせてしまいました(T_T)ゴゴゴ。昨日は家族で墜落宴会やって不貞寝しました。今朝おきてもへこみまくりです。しかぁし、プラファンは噂どおりの高性能機です。特にローリング系の練習としては、過去最高のツールとなりそうです。しかし、トルクロールに関してはどうも回りだすポイントが見つけられません。でも、手になじむまでは評価は出来ませんね。頑張って修理します。
Bさん:Aさん、恒例行事ご苦労様です。(T_T)丿プラファンはゆっくりと確実に回りますよ。
Aさん:トルクロールについて言えば回りだすポイントさえ馴染めばOKだと思います。ただ、ダウン癖が強いなぁというのは馴染むのかどうか。左右への癖は気にならなかったのですが・・・そこで、質問です。トルクロールのダウン癖ってエンジンスラストで改善できるのでしょうか?因みにナイフエッジはダウン癖で寝癖。背面やロール系での背面修正舵は、いい感じですというか気になりません。
Cさん:アップスラストで改善出来ると聞いたことはありますが、試したわけではないのでわかりません。(^^;;
Eさん:Aさん、残念でした。(T_T)丿Cさんのおっしゃる通り、トルクロールといえどもいえ、トルクロールだからこそ、機体の性能やバランスに大きく影響するものでございます。Bさんのおっしゃる通り、プラFanに関しては、万人トルクロールマシンと言えるかと思われます。Aさんが感じられた、他の演技は良いとおっしゃられた通り、バランスの取れた良い機体とはそういうものでございます。バランスが良いからトルクロールもし易いと言う事でございます。ガンバってください!。
それから、トルクロールのダウン癖についてはエンジンアップスラストである程度改善できます。しかし、プラFanに関して基本的にはダウン癖は無いと考えられた方が良いかと思われます。機体はちゃんと垂直に立っていますか?
Aさん:百年、いいえ一万光年早いと言われながらも疑問符をなげかけてしまいました。実はプラファンだったら直ぐにでもトルクロールの達人になれるのかという、チタンデカヘッドを買い求めるゴルファーの心理ですね。m(__)m多分、こういう思い違いをしている初心者は多いでしょうね。Bさんご指摘の挙動の違いを深く考えず、墜落原因にもリンクしたと反省しておりますので、トルクロール関係の報告は次回までお待ちくださいませ。
Fさん:ダウン癖の件ですが、症状から察するとおそらく重心位置が前のようですね。プラファンのテールギアの上の側面にとりあえず10gの錘を貼り付けてみて下さい。トルクロールやコブラが見違えるように楽になります。あと、重心についてはお好みで探ってみて下さい。ご参考まで。
掲示板の投稿内容は以上です。
如何でしたでしょうか。プライマスFunの販売台数を聞くと同じような悩みを抱えている方が大勢いると思います。参考になりましたでしょうか。
さて、本コラムも当初6回で終了する予定でしたが、おかげさまで大好評につき、20回も続いてしまいました。「ひとこと言わせて」ではなくなってしまいましたが。(笑)「もっと言わせて」って感じで、これからもアクロ情報を提供させて頂きたいと思います。今後ともよろしくお願い致します。m(_ _)m
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第21回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第21回
幕張メッセのホビーショーで最も興味をそそられた京商フィリップ3Dを早速、製作しています。今、本コラムを書いているのは11月7日ですから、まだ飛ばしていません。インプレは今月号に載っていると思います。見た感じの印象は、まずあの大きなエルロンです。スピードがほぼ0kmのペラの後流だけで如何にロール系の演技を取り入れるか、ルルー氏はローリングコブラで3mのサークルやループを画いたりしている飛びが想像できます。理論的に失速しづらい前進翼でコブラ系がどの程度のスピードになるのか?フライングラダーで寝癖が出ないのか?。早く飛ばしてみたいです。
さて今回のQ&Aです。
Q:プライマスに最適なサーボを教えて下さい。ちなみに小野さんは何を使っていますか?。
A:エルロンは双葉のS9601。筆者はピックアップ(ヤキトリ)やコブラなどの為にエレベータを最大50度可動させているセッティングをしているので双葉のデジタルでハイトルクなS9450、S9151、S9150等、コアレスならS9204等を使っています。トルクが少ないデジタルサーボはニュートラルでハンチングがおきる可能性があるので、アクロ機にはお勧めできません。
Q:仲間が自作で15クラスのファンフライを製作しました、動きはまあまあで 、フラットスピンなどは結構いい感じで入るのですがトルクロールのときにラダーの効きが鈍くなる傾向があるみたいで機速度があるときはいいのですが、トルクロールに入れるとラダーがスカスカの状態でほとんど言うことを聞いてくれないのです。本人は 「ラダーの面積不足かな」と言っていましたが、自分が思うに、プロペラ後流が 十分流れていない感じがするのですが如何でしょうか?
A:トルクロールでラダーを効かすポイントはラダーの面積+胴体側面積です。主翼が折れてバンザイしてロケットになった機体を見た事がある方もいると思いますが、いくらエレベータを引いても落ちていくだけですよね。主翼が無ければエレベータが効かない、胴体が無ければナイフエッジもできない。ですから、いくら大きいラダーでも空気を受け止められるだけの胴体が無ければ効かないのです。
Q:ホバリングの基本姿勢について教えて下さい。これまで頭の中では風に完全に正対して頭を少し押さえ込んでホバリングに入ると思いそのようにしてきました。ところが、その状態ですと、どうもホバリングが安定しないように感じるのですよね。例によって乱れ狂いながらホバリング状態を維持しようとしていると、風に対して斜めになったとき(特に左が前のとき)安定すると気がつきました。風に対してどう構えるのが良いと感じておられますか?今朝はそんなことを思いながら「トルクローラー小野のひとこと言わせて」をトイレの中で読んでいました。そしたら「風に対して斜めにホバリングさせると安定する」と書いてありました。この文章は前から知っていたのですが「斜め」とは「機体の迎角のこと」だと思っていたのです。もしかして、これって「正対ではなくて斜めだよ」という意味なのでしょうか???
A:正対です。お腹に風を受けるようにですね。確かにナイフエッジ状態のホバリングも安定しますが、コントロールを考えると正対の方が楽です。ホバリングで一度風にハマッテ安定したら、その状態を維持させる為に小舵を使います。ラダーの舵が敏感すぎる機体なら舵を減らしてでも荒い舵を打たない練習すると良いかと思います。またホバリング移動するときも舵はジワァ〜ッとが基本です。
Q:ホバリングに翼型って影響するのでしょうか?
A:もちろんホバリングは完全に失速していないので影響します。
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第22回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第22回
Q:小野さんは、燃料は何を使っているのでしょうか?
A:私は4サイクルでYSエンジンをよく使っているので、オイルの量が多いゲイン25Aや、COOL POWER HELI 30%など好んで使っています。
Q:前回はプライマスに適したサーボを教えて頂きましたが、140クラス以上の大型機ではどんなサーボを使っていますか?
A:フタバのコアレス金属ギアのサーボS9204の後継でS9206というサーボが発売されましたが、ギアの強度がかなり上がったようです。動翼の大きな140クラスのアクロ機から大型GSアクロ機まで十分対応するようです。この手の動翼の大きい大型GSアクロ機はデジタルサーボではハンチングする可能性がありますので、コアレス金属ギアハイトルクのS9206がベストでしょう。プライマスなどの50クラスならやはり、プラスチックのねじり強度が上がった黒いギアのS9151デジタルが後々、ギアのガタも出にくいので良いと思います。
それと注意して欲しいのが、いくら良いサーボを使ってもリンケージや設定はしっかりやること。アクロで最大50度の舵角を確保する場合は特に重要なのですが、キックアップの最大舵角ではD/RやAFRは最大の140%になるようにします。そうしないとサーボのトルクが無駄になりますし、エレベータフラップMIXなどで、エレベータダウンで両エルロンアップにしてエルロンをフルに動かした時、エルロンのVカットが少なくて、エルロン自体が可動しないのにエルロンサーボが無理に動かそうとしてしまいます。また最大舵角でD/RやAFRが100%なら通常舵角では30%〜50%になってしまうので、トルクは無くなるは、ガタが出るはでスタント的な飛ばしかたが難しくなります。またリンケージも動翼側のホーンは長めにします。その分、サーボ側のホーンも長くなりますので、DU-BROなどの大型機用サーボホーンが必要になります。また、140のアクロ機や大型GSアクロ機になるとDU-BROやRocketCityのリンケージパーツを使わないと動翼側のホーンが長めに取れません、最近の激しいアクロやこれから出る過激なアクロ機には特に必要です。
Q:背面コブラの時の重心位置はキットメーカーが指定した重心の一番後ろくらいで良いのでしょうか?それともまだ数%下げる必要があるのでしょうか?
A:機体がわからないので、一般的な話をしますと、背面コブラの重心に関して言えば、普通に正面で降下しないようにトルムを合わせて背面にしたらゆっくり降下していく程度の普通の重心位置にして、コブラが出来なければ、その機体では諦めた方が良いかも?。通常背面飛行で頭が上がって上昇していくほど重心が後ろだとコブラやトルクロールは多少良くなるかもしれませんが?他の飛行がやりづらくては・・・。
Q:フラットスピンに入っても長続きしないのは重心だけの問題?それともエレベータ引きすぎ?エンジンは全開だと昇っていってしまうし、あまり吹かさないとラダーに風が当たらないし、何が正解なのでしょう?
A:背面スラットスピンが2回転位、良い感じで回った後、横に崩れたウォーターフォールになってしまうなら、明らかにエレベータが効きすぎなわけでして、崩れないように、エレベータの量、ラダ―は回転具合、水平の具合はエルロンでスロットルは緩める方向で、微妙に調整しなければいけません。打ちっぱなしに任せたいというなら、フライトコンディションでフラットスピン専用のコンディションを作ってエンコンで調整するしかないでしょうけどその都度、機体の傾きを見て、スティックの量を調整した方が美しいフラットスピンになるはずです。ちなみに、完全低翼のCAPなどは、ダウンのエレベータが効きすぎるので、そのような傾向になります。プライマスアクロの正面フラットスピンは打ちっぱなしでも綺麗に続きますので機体によります。
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第23回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第23回
同じアクロ機でも、50クラス、140クラス、GSクラス、はたまたファンフライなど色々ありますが、それぞれの特性を考えると非常に面白く、アクロも新しいジャンルが生まれつつあるような気がしています。アクロ、ファンフライ専門メーカーのホクセイモデルからスーパーファンフライ機F.Airが発売になりまして、プライマス140、G-202小野SP、ガソリンクラスまで本格的なアクロ機もラインナップされる予定ですので楽しみでなりません。また完成機では実現できない、持ち運びに非常にデリケートなFun15(飛んでいる時はカチッと飛びます)の自作記事も本誌で連載中です。これらの機体によって、お手軽ホバリング練習機からプライマスアクロのようにガンガン全失速してコブラの前進スピードが早く、フォールでは水平で沈み込むような、ヤキトリもパコ〜ンと決まるドキドキの迫力アクロ演技も可能な機体等、アクロ入門から上級者向けまで対応する機体がそれぞれフルラインナップされつつあります。
それらの中でアクロ演技では最近は当たり前になりつつあるホバリング系の演技の練習にはどんな機体から始めて、どんな機体にステップアップしていけば良いのでしょうか。まず条件は当然、ファンフライですが、その中でもお手軽な50クラス以下でなければなかなか練習にならないと思います。50クラスで私のお勧め、特にホバリング特性の強い機体はFun15、次に最近出たF.Air。Fun15は本誌でも書いていますが、ホバリングをマスターするのに最も楽でお手軽です。大きな飛行場もいらないし、15クラスだから燃料代もかかりません。翼は外れませんからそのまま車に放り込んでおきます。飛ばしたい時にパッと出して、サッと飛ばして、サクッとしまえる。(笑)F.Airも同じでホバリングは非常に安定します。F.Airはホバリング以外にもっとオールラウンドでして、失速の具合が3mクラスのアクロ機と同じような感じ、腕前に応じて正面コブラも、背面コブラも、ローリングコブラもフォール系もユックリリズムで非常にやり易く、練習に最適だと思っています。プライマスアクロは上記に書いたようにガンガン失速させる演技が面白い。このあたりの機体による飛行特性の違いを理解して頂いて飛ばして頂き、新しいジャンルが生まれれば嬉しいですね。ファンフライ機は昔のようなホバリングだけの機体ではなくて、設計によっては失速系もアクロも何でもできる優れた練習機なのです。時代と共にパイロットの技術が上がると改めて見直される機体や、新しい設計思想が生まれます。この終わりの無い飛行機の飛ばし方で新しいものを見出したいと常日頃考えています。
写真:
いつかは飛ばしてみたい大型機。その性能を引き出すにはファンフライ機での練習が必要とトルクローラーは語る。
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第24回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第24回
今回は特に上級者向け、難しい質問にトルクローラー小野はバシバシ回答しています。練習中のアクロ屋さんは読み返して納得できるような内容ではないでしょうか。
Q:コブラについて教えて下さい。アクロ機のコブラと、ファンフライのエレベータがほぼニュートラルなホバリング前進とでは何がどう違うのでしょうか。アクロ機の方が全失速している感じがスティックに伝わってきてエレベータも45度近くしっかり当ててコブラらしいのですが・・・。ファンフライは失速しきっていなくて浮いてしまっているような感じです。ファンフライのホバリング前進もコブラなのでしょうか、そのあたりの境目が分かりません。
A:前にも書いたかもしれませんが、フリーフォールやコブラはナイフエッジに例えるとわかりやすいです。コブラ中、主翼は全失速して、さしずめ空気抵抗の板状態です。スローナイフエッジ中の胴体と同じですね、ですので翼を胴体に置き換えましょう、例えば側面積の大きい機体はさほどラダーを当てなくてもスローナイフエッジ状態で飛ぶ事ができます、側面積の少ない機体はラダーを大きく当てます、それと同じで翼面積の大きいファンフライ系の機体(F.Air等)のコブラは少ないエレベータ舵角でコブラができる、翼面積の少ないアクロ機(プライマスアクロなど)は翼の抵抗が少ないので、大きいエレベータ舵角が必要になるわけです。抵抗が大きい方がゆっくりリズムになる、抵抗が少ない方がスピードが速くコントロールもシビアになります。安定性はまた別でして安定のよくない機体ではいくらユックリリズムでもスピードが速くてもコントロールは難しくなります。特に安定性に影響する部分はコブラ中、垂直尾翼になる胴体形状や翼の配置などのトータルバランスで決まります。正面や背面でコブラの特性が変わるのもその理由です。話はそれましたが、上記の理論でいけばファンフライのホバリング前進もコブラとい言えそうです。ちなみに翼がバンザイした機体はフルアップでも落ちていくだけです。それだけ主翼が空気を受け止めてくれて、エレベータの助けになっている事を考えると、ラダーの特性に影響する胴体の役目がいかに重要かが分かります。トータルバランスで決まる最近の失速系アクロ演技に合わせた機体の設計は非常に難しく奥が深く、また面白いのです。
Q:F.Airで正面コブラは凄く良いのですが、エンコンスローで背面のフリーフォールやコブラがうまくできません。コツはあるのでしょうか。
A:F.Airは胴体が板状であることから、スロットルを少し開けて胴体に風を当ててあげるとすこぶる安定します。コブラのエンコン操作はじわっとが基本です。激しく操作すると機体は暴れます。エンコンや舵の操作で安定するポイントを探して下さい。エンコン操作で慣れないうちはアイドリングを高めに設定しておくと良いと思います。尾翼にペラの後流を当てて押さえこむ感じにして下さい。ノーズを持ち上げたキケフォール気味のフリーフォールができます、練習には無風か微風の時に高めの高度でチャレンジして下さい。またF.Airはその胴体形状によりローリングコブラが非常にやり易いのです。(例えばスタント機がスローロールがやり易いように)アクロ初心者のホバリングマシンから上級者のローリングコブラの練習に最適なツールだと思います。
写真:
セダクションFFとF.Air、2機でダンスを踊っているかのような1ショット
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第25回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第25回
トルクロールでよくある似た質問を2つご紹介致します。
Q1:突然のメールをご容赦ください。当方はF3A専門でしたが3ヶ月前よりアクロにはまり、セダクション小野SP(OS52、APC11×7)でトルクロールと格闘しております。現在、半回転の壁にぶつかっています。半回転(機体の腹が見える)回ると機体がホバリング状態となり、もう半回転がなかなか回ってくれません。何回やってもその位置で止まります。機体の傾向としては、若干、左に取られやすく、ダウン側に倒れます。エンジンのスラスト、重心を下げる調整はしています。舵の打ち方で、右ラダーまたはアップを引くと回転は止まりやすいのでしょうか?
A1:機体が倒れると翼は多少なりとも揚力をもちますので、回転は止まってしまいます。察するにお腹を向いた時にダウン側に倒れているように感じます。特に前からの風だとそうなりやすいので、ダウンの舵を打って機体を起こして風と同じスピードで流してやることです。それには風を読む事が一番重要でして、前からの風だと機体がどれくらいのスピードで流されているか解りづらく、まず風に対して自分が横になるように立ち、風上から機体を垂直に立てて、自分の前を通過するように流すことです。それと舵を打ちっぱなしの状態では回りにくいので、垂直に立てて、チョンチョンという感じで舵を打っていく練習をすることだと思います。それと、どうしても垂直に立てるとラダーが打ちっぱなしになるのでしたらスラストを調整するか、ラダートリムで修正します。
Q2:F.Airで猛特訓中なんですが、最初は主翼を失速させないでホバリング練習をすると良いと書いてありました。今、機体を立てる事は容易にできるようになりましたが、回り始めるまで時間がかかってしまい、微風でも流されてしまって視野から消えてしまうという事の繰り返しなのです。失速するしないというのはどう判断するのですか? 宜しくご教授ねがいます。
A2:ホバリングだけで言えば、無風より微風の方が乗せやすいと思います。風上に向かって、機体が流されない程度にやや前傾させて、エレベータがニュートラル付近でバランスを取る位置が、その時の風速に対するホバリング位置になります。風速の強さによって、前傾角度は変わるわけですね。やや前傾姿勢の位置では、主翼は失速していませんので、回転する力は、ほとんど出ないはずです。私の機体の場合は、やや後傾姿勢で回りはじめます。この位置で、主翼が完全に失速すると回転しやすくなります。回転中に回転が止まってしまうのは、この姿勢が崩れて揚力を回復してしまうからです。そういう意味では、ファンフライの主翼は、トルクロールが止まりやすく回転はゆっくり回ってくれる訳です。まずは、ひたすら飛ばしてみて「コツを掴むことと、風を読む」これが一番の近道と思います。ちなみに連載中のFUN15等の超ファンフライ特性が強い機体は完全に垂直に立ててもペラの後流で若干、揚力が発生して「トルクロールに入った」という感覚はスティックに伝わりません。主翼のスパンに対してペラのダイヤが短い事から、回転しづらくなり、同じ理由でエルロンもあまり効きません、しかし、そのような機体ほどホバリングは楽になるのです。
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第26回
トルクローラー小野のひとこと言わせて第26回
トルクローラー小野のひとこと言わせては今回で最後になります。長い間本当に有難う御座いました。今後共、ますます本誌で活躍していきますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。予告と言ってはなんですが、今、電動仕様のKOMAFUN15を作っていまして、色々試行錯誤しているのですが、トルクロールで真っ直ぐ立って釣り合うように一番重いバッテリーを主翼の中に収めて推力線上にもっていきたいのです、しかもハメ殺しではなくてワンタッチで取り外し可能にしようと・・。最後は体育館等の室内で失速系アクロといった事を考えています。はっきりいって物好きです(笑)近いうちにまた本誌に掲載される予定、面白いネタ!?を提供できるかと思います。
話は変わって、TOC機やファンフライや、50クラスのアクロ機やら色々飛ばしてみて(もちろん自分は高価なTOC機は買えないので借り物)実感しているのですが、10年位昔、私たちがファンフライを一生懸命やっていた頃は、モーリスホビーのスドーコイやザ・ナイフに2ストの46や50エンジンを14000回転位回して、完全ホバリング専用って感じだったのです。しかもキット指定のエンジンはMVVSに指定のチューンドマフラーですから爆音です。日本で受けいれられなかったのは当然のような気もします。その頃からトルクロールという言葉を良く聞くようになったのですが、当時、自作のファンフライに発売されたばかりのSAITO FA50やOS52をそのファンフライに付けてトルクロールとやらにチャレンジしはじめました。その時に感じたのが4ストでサイレントなスローアクロです。失速が穏やかなファンフライは、スローアクロが得意でしたね。今思えばTOC機と同じような穏やかさなのです。そのようなコンセプトで、昔のホバリングだけの飛ばし方のファンフライではない、今風の失速系スローアクロが楽に出来るF.Airを設計したのですが、これは受け入れられて低空でコケても壊れないし、なんといっても面白いということで現在2ロット目も予約完売という勢いです。で、F.Airばかり飛ばしていたら、その前に設計したプライマスアクロが敏感で、ごまかしが効かず難しく感じてしまい、指がナマッてしまったような感じがしていますので、今は一生懸命、50アクロ機を飛ばしています。今、一番練習しているのは、左のローリングコブラですね。私はもともと右ロール派ですので、F.Airでしたら右でも左でも多少ごまかしが効くのですが、プライマスアクロだと特に右はしっかり舵を当てないと軸の通ったローリングコブラができません。左は目下練習中です。当然ローリングコブラはトルクロールと同じ方向の左の方が機体に無理がかからず楽なのです。ここ1年ほどフライトもやることは同じで、ただ飛ばすだけでマンネリ化していたのですが、今は左ローリングコブラのコツが解りかけてきて楽しいですね。目指せマムマトリです。なんでもそうですが、新しい発見や、一つの壁を乗り越えそうな時、目標に到達できそうな手ごたえを感じた時は夢中になり、やる気が出てきます。皆さんもファンフライやアクロ機で新しい発見があり夢中になれる事を願ってなりません。