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■初めての産前産後・育児休業

従業員さんから、初めて「産前産後休業」と「育児休業」を取得したい!
と申出を受けたら、貴社はどうしますか?
“いつから休ませればいい?”、“育児休業とはいつからいつまで?”“どんな給付がもらえるの?”、“手続きはどうしたらいい?”と、分からないことだらけではないでしょうか。

産前・産後休業

産前休業は出産日以前42日(多胎妊娠の場合は98日)間、産後休業は出産後56日間です。産前休業は労働者が請求した場合、産後休業は請求の如何を問わず、休業させなければなりません(但し、産後6週間経過後は、本人が希望し、かつ医師が支障がないと認めた業務に限り就かせることは可能です)。
実務上は、出産予定日から起算して産前休業開始日を決めます。例えば、平成25年5月20日が出産予定日の場合は、同年4月9日から産前休業が開始します。
産後休業期間は、出産日を含めず、出産日の翌日から56日間を計算します。例えば、平成25年5月18日に出産した場合は、同年5月19日より7月13日までが産後休業期間となります。

出産手当金

出産のため、仕事を休み、給料が受けられないときは、健康保険から「出産手当金」が支給されます。期間は上記の産前産後休業期間中で、支給額は、欠勤1日につき標準報酬日額の3分の2(法定)です。
申請の仕方は、傷病手当金とほぼ同様です。

出産育児一時金

被保険者が分娩した場合、健康保険から1児につき42万円(産科医療補償制度未加入の病院などで出産した場合は39万円)が支給されます。実際には退院時の窓口負担が軽くなるよう、病院などの医療機関に対して直接支払われることが原則となっています(直接支払制度)。

育児休業(法定の場合)

育児休業は、男女の区別なく取得できますが、女性の場合は、上記の産前産後休業期間を除きます。育休期間は、1歳に達するまで(誕生日の前日)ですが、パパママ育休プラスの場合は1歳2か月まで、更に認可保育園に入れなかったなど一定の場合には1歳6か月まで延長が可能です。
 出産日が平成25年5月18日の場合で育児休業期間をみてみましょう。女性が出産した場合は産後休業期間は同年7月13日までですから、育児休業期間は、平成25年7月14日から平成26年5月17日(誕生日の前日)までとなります。

育児休業期間中の社会保険料免除

育児休業期間中の社会保険料(健康保険・厚生年金保険料)は、事業主の申出により、被保険者・事業主負担の両方が免除されます。育児休業は前述の通り法定では原則1歳(1歳2か月、1歳6か月までの延長あり)になるまでですが、会社に3歳になるまでの育児休業制度があれば、最大3歳になるまで免除が受けられます。
育児休業期間中の社会保険料の免除申請は、事業主が保険者に「育児休業等取得者申出書」を提出して行います。保険料が免除される期間は、育児休業開始月から育児休業終了予定日の翌日の属する月の前月までです。予定日前に育児休業を終了した場合は、「育児休業等取得者終了届」を提出してください。
なお、産前産後休業中の社会保険料免除は、平成26年4月1日から始まります。

雇用保険の育児休業給付

雇用保険の被保険者が1歳未満の子を養育するために育児休業を取得すると、育児休業期間中に「育児休業給付金」が支給されます。ただし、次の要件を満たすことが必要です。

  1. 休業開始前の2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12カ月以上あること(過去の基本手当を受けた期間を除く)
  2. 休業期間中の各支給単位期間に賃金が休業開始前の賃金の80%以上支払われていないこと
  3. 休業期間中の各支給単位期間ごとに各休業日数が20日以上あること

支給額は、育児休業開始前の賃金月額(一定の上限・下限あり)の50%相当額です。ただし、休業中に休業前賃金の30%超が支払われた場合(80%以上支払われた場合は不支給)は育児休業給付金は減額されます。
育児休業給付金は、原則1歳の誕生日の前々日までが支給の対象ですが、先の説明の通り育休を1歳2か月又は1歳6か月まで取得した場合は、その期間(到達日の前々日)まで受けることができます。
支給申請は、高年齢雇用継続給付と同様で、原則として先に休業前賃金登録を行っておき、以後、2か月ごとに支給申請を行います。休業前賃金登録と第1回目の支給申請を同時に行うことも可能ですが、時間も十分にありますので、先に休業前賃金登録を行っておくことをお勧めします。

育児休業終了時の標準報酬月額の改定

育児休業等終了日に3歳未満の子を養育している健康保険・厚生年金保険の被保険者は、随時改定(3か月とも17日以上出勤、2等級以上の差)に該当しなくても、事業主を経由して「育児休業等終了時報酬月額変更届」を提出することで、実態に合わせた標準報酬月額に変更することができます。
育児休業終了直後は、従前の標準報酬月額に基づいた保険料が適用されますが、育休終了直後は賃金が低下していることも多いため、このような配慮がされています。1月〜6月までの改定分はその年の8月まで、7月〜12月までの改定分は翌年の8月まで適用されます。

養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置

3歳未満の子を養育する期間の厚生年金保険の標準報酬月額が、養育前の標準報酬月額を下回る場合には、被保険者の申出に基づき、養育前の標準報酬月額をその期間の標準報酬月額とみなして、年金額が計算されます。しかし、保険料は、養育期間中の保険料を納付すればよく、被保険者に有利になります。
育休を取得したことは要件とはなりません。養育期間中に勤務時間を短くした、時間外労働が減ったなどで給料が下がったなどの場合に効果的でしょう。上記の「育児休業等終了時報酬月額変更届」により標準報酬月額が下がった場合などは特に利用したいものです。厚生年金保険にのみ適用され健康保険には適用されません。男女は問いません。
被保険者が事業主を経由して「厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書」を年金事務所などに提出します(戸籍抄本、住民票等が必要)。対象となる期間は、3歳未満の子の養育開始月から3歳到達日の翌日の属する月の前月までなどです。申出が遅れても申出日の前月までの2年間についてみなし措置が認められます。

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