地域情報化における(中央及び地方)政府の役割


 「地域情報化における政府(自治体)の役割」に関する共同研究


 当テーマにおける活動は、杉井による以下の内容での共同研究が提案された 。


グループ参加者:野水清隆

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 1.今回のテーマで対象とすべき「地域の情報化とは一体何であるか」を検討 する(地域情報化の現状調査・分析を通じて今回テーマの対象領域を定義します )。

 2.1で定義した地域の情報化を進めていく、またはそうした情報化に地域が 対応していく上で、どのような活動や事業が考えられ、どのような課題があるの かを検討する。

 3.2で列挙される地域の情報化に関わる活動を行ない、課題に取り組む主体 として、どんなプレイヤーが考えられるのか、どんな役割分担があり得るのか、 それぞれについて、政府や自治体が関わることでのメリット、デメリットとは何 であるかを検討する。


 目標は、政府がやるべきかどうかの結論を出すことではなく、市民が自主的に 判断をするための要素項目と材料を集めるのが狙い。

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 杉井からは、対象とすべき地域情報化に関する考え方として、コンピュータや ネットワークなどの新しい情報メディアを対象にしたものだけではなく、生活者 の情報行動全般に対して、その情報環境を整備、改善、高度化していくことのす べてを対象にすべき、という意見が出されたが、これについては研究の課題とし て検討にいたらなかった。


 野水氏からは、新しい情報技術を用いた情報化推進の名目で、政府や自治体が 行政がそのための情報機器を配布するやり方は適切であろうか、場合によっては 生身の人間が生きている現場である地域が実験場になってしまう恐れはないのか 、というのテーマが出された。


 このテーマについては、不十分ながらも、共同での検討が加えられ、杉井から 、政府自治体が先導的な役割を求められることはあるものの、市場による選択の 形をとらずに、政府が特定の技術に基づく配布の端末の配布という形で、将来の 技術を決定してしまうのはまずいという意見がだされた。


 また、野水氏からは、市場に任せる場合は余りに多すぎる選択肢による混乱へ のに対処に検討の余地があるという指摘とともに、自治体の役割としては、全く 新しい分野のインフラに投資するよりも、現に普及しつつあるメディアを大切に すべきであるという意見がだされた。


 さらに野水氏の意見を受けて、杉井からは、今誰でも使える技術を積極的に活 用することの大切さとともに、障害を持つ人が新しい情報技術によって新たな可 能性を広げられる場合などを考えると、既存の普及している技術ばかりでなく、 必要に応じて新しい技術への積極的な取り組みも公共的な役割として検討する余 地があるとの意見がだされた。


 このほかには、国民背番号制の導入について、生活の利便性を高めるうえで積 極的に推進されるべきだという視点と、導入にあたっては個人情報保護に関する 社会的な枠組みづくりと合わせて慎重に検討されるべきだという視点からの検討 もなされた。


(文責:杉井鏡生)

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