成果と反省


 

   

      「オンライン学級」を振り返って

「オンライン学級」の反省、および感想を書きたいと思います。
                                  

 ○テーマについて

  「みんなでつくろうオンライン学級」というテーマの主旨が、学級生に十 分伝わらなかったのではないかと思っています。私自身、「学級新聞」を発行す るなどと言いながら、一号で終わってしまったのは、自分に対する甘さだったと いう反省があります。

 「バックナンバー」の方は、義務感があるからなんとか繋ぐことが出来たけ れど、自ら自発的に何かを企画し、実行するというのが、いかに難しいかをあら ためて知りました。

 ○学級生の人数について

  MOL一本で、この人数は多すぎるか、否か、この辺はいろいろな要素が 絡んでくるから、一口に言えません。全ての人が活発に発言することをめざせば 、これは無理だろうと思います。

 私自身は、ROMが多いことは、あまり気にしていません。一つの話題に興 味が持てるのは、せいぜい四、五人だろうと考えますから。

 二、三人の間で、盛り上がっている話題を静かに読んでいる、あるいは読み 飛ばして過ぎるのも、こういう学級の形態としてはやむを得ないと考えます。

 ただ、途中で他の話題を提供する人がいると、以前の話題がストップしてし まうことがあります。そうすると他の話題を提供した人は、少々後ろめたい思い をするかも知れません。この辺、顔が見えないだけ、難しい所なのだと思います 。

 お互い気を使い過ぎて、話が活発にならないという側面を有しているかも知 れません。定員を設けるかということは、これまた難しい問題です。従来の生涯 学級の方式だと、定員を決め一つのテーマで学ぶという物でした。

 その方が、自分の興味あるテーマを掘り下げて学ぶことが出来るかも知れま せん。私自身は、定員がない方が良いと思っています。そういう形で学ぶのであ れば、今は大学でも社会人を受け入れているし、通信教育もあるし、本当に勉強 したい人には、様々な機会が提供されているように思います。

 この学級での面白さの一つに、王子さんが言われてた「一生出逢うことがな かった人との出逢い」があるということでしょうか。 書き込みは、わずかでも 、とても印象の深い人もいます。まあ、一期一会の集積みたいな、こんな学級は なかなか求めて得られるものでもないでしょう。

 ○日記当番について

  前年度、評判の良かった日記当番ですが、今年は人数も増えたことだし、 もう少し工夫すればよかったかなと思っています。 日記という名称で、大体そ の日の行動を書かれる人が多かったようです。学級生のプロフィールを見ると、 今年は結構スゴイ人材が参加されているようです。

 日記当番を活用して、日頃それぞれが打ち込んでいる事柄について書いても らえたらもっと中身の濃いものになったかなと思います。例え、それが私にとっ て難しすぎてチンプンカンプンでも、何か触発されることがあるかも知れません 。

 また、それは書く側にとっても、自分を表現する場として、意味の違ったも のになるかも知れません。大人になると、仕事以外に学級会も討論会もないから 、慣れると楽しいかも知れません。

 側島さんと飯牟礼さんのディベートも、最初は「ナンジャコリャ」(と思っ たのは私だけでしょうが)てな物でしたが後で読み返すと面白いのですね。ただ 、パソコン通信が出来れば、誰でも参加出来ますといって募集した以上、いろん なレベルの話題があって良かったかと思います。

 パソコンが使えて、インターネットの意味を理解していて、しかも文章を書 くのが苦手でなくて、自分の専門外のことにも興味がもてるという人は、まだ、 そんなに多くないだろうと予測します。ハイレベルの話題もあっても良いし、ま た、ごくささいな日常会話の中に、共感を覚えることもあります。硬軟取り混ぜ て許容し、楽しめるというのは、なかなか難しいのかも知れません。

 

 ○役所との関わり

  たぶん、こんな突拍子もない学級が生まれて、緑区役所はどう対応してよ いか、困惑していたかも知れません。

 まずは、静観してみようということでしょうか、役所の方から注文も示唆も 一切ありませんでした。最初は、学級の予算として12万円ももらっているので 、(担当者の顔も立てて)少しは、緑区に貢献しなければという意識が強くあり ました。

 途中から、予算といっても税金だし、この学級の存続の意義は、市民にこそ 問うべきなのだと考えたら、気が楽になりました。インターネットやオンライン をどのように活用するか、どこでも試行錯誤の状態でしょう。その意味で、廣瀬 さんはじめ、自治体の方が加わって下さったのは良かったと思っています。

 可能性も限界も、すべて経験してみなければ分からないことですから。そう したものを踏まえた上で、より素晴らしい活用が生まれてくることを、私たちも 楽しみにしています。

 ○公開セミナー

 今日、下記のようなチラシを近隣の公共施設に置いてきました。(残りは明 日)。反省も懐かしさもこめて、二回目の卒業式を迎えることになりました。幾 つになっても、卒業式とは、ちょっぴり寂しいものです。お時間の許す方は、ぜ ひご参加ください。日頃、書けなかった(文章に残るから)批判やアドバイスを ぜひ聞かせてください。

 それが、またどこかでオンラインを使った試みを計画される方々の励ましに も、参考にもなることでしょう。また、こういう試みは回を重ね、じっくり練り 上げないと良い方向に行かないで、一発花火で終わってしまうかも知れません。 (なんて、次回の参加をさりげなく強要したりして)。

   

   

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