■週間日記「今週のW.A.T」■

OUT★EX社製「チューブレスKIT」の装着です

 

全日本MOTO1選手権に参戦しているOUT★EX社が、サーキットでの実戦で開発したチューブレスKITです。
先月行なわれた第5戦鈴鹿では、装着マシンが開催全クラスを制覇するなどサーキットでの性能は実証済みです。
実は今回、当社のXR250に装着した理由は「パンクが怖かったから」、です。
最近はチューブタイプのパンク修理を断られることが多く、出先のパンクは本当に困ります。
2輪車の軌跡は4輪車の轍を避けるように通るのが通常ですが、実はこの部分は4輪車が弾いた異物がゴロゴロしており、すり抜けを多用するバイクはパンクの確率が高くなります。
今回は「パンクの保険」程度に考えていたのですが・・・・・・

 

 

 

左写真: 届いた商品です。写真入りの取説3枚に手袋まで付属していました。
施工に必要な工具は家庭にあるもので大丈夫です。
右写真: 取り外すチューブと、装着するKIT。
非常にシンプルな構成です。

 

 

 

左、右写真: ニップル部から浸入した水分で内部が腐食していました。チューブも交換時期だったようです。
KIT価格とチューブとの差額を考えると、数千円の出費ですんだ計算ですね。

 

 

 

 

左写真: 取り外すチューブとリムバンド。760gです。
右写真: 装着するKIT。161gです。(台紙、芯込み)
差し引き1本あたり約600gの軽量化です。
バネ下重量、特にホイールなどの回転部の軽量化はハンドリングに大きく影響します。

 

 

 

左、右写真: ついでにホイールの振れ取りも実施します。
メーカー出荷状態では規定値に収まっていますが、経年によるスポーク伸びやハブの経たりで偏芯したりします。
せっかくですので、より精密に張りなおしました。

 

 

 

左、右写真: まずはニップルテープの貼り付けです。
取説では「ハサミ等で丸、叉は四角に切断」とありましたが、打ち抜きポンチで丸く打ち抜きました。
これはニップルの回転を容易にさせるもので、KIT装着後もスポーク交換や調整ができるようにするためのものです。

 

 

 

左写真: 特殊テープを貼り付けます。チューブレスKIT専用に開発した素材とのことです。
右写真: テープの上に保護シートを貼り付けます。
「ドライヤーを使用する」とありましたが、手で伸ばすと簡単に貼り付けできました。

 

 

 

左写真: タイヤの組み付けです。チューブレスの恩恵を感じる瞬間ですね。組み付けに30秒もかかりません。
右写真: 外観では違いがわかりませんが、チューブがなくなっているので重量バランスは狂います。
ホイールバランスは必ず取り直す必要があります。

 

 

車体に組み付けて完成です。
このOUT★EX社製の「クリアチューブレスキット」は、その名の通り全て透明な素材で構成されています。
その理由は、万一のエア漏れ時にエア漏れの場所が目視で確認できるからだそうです。
施工ミスなどでエア漏れした場合に目視確認した場所だけ切り取って修理できるようになっています。
他メーカー製品との大きな差は安価な価格設定とこの部分です。
手袋まで付属する内容や、修理KITの設定などからOUT★EX社の姿勢が伺えます。

さて、この連休は天気に恵まれましたので、早速テスト走行してみました。
関西では有名な六甲山系の峠と、山陰方面へのツーリングです。
結果は写真の通り。走るのが楽しくてステップがなくなりそうです。
チューブレス化によるホイールマスの減少はハンドリングを軽くするだけでなく、加速も向上させているのが体感できました。
ギャップや減速帯でのバタツキも減衰に依存することなく収束します。バネ下軽量化の効果ですね。
以前、1000ccスポーツにマグネシウムホイールを装着したときと同じ印象です。
さらに、燃費の向上も確認できました。ホイルマスの低下は加減速に伴うエネルギーロスを低減させるんですね。

パンクのテストは・・・・・幸いにもまだできていません。