LeCroyのオシロスコープの制御

2007/08/09

ここでは、LeCroyのwaveSurfer 434と424のLANを用いた制御について記述する。
LabVIEWドライバーは、こちらからユーザー登録してダウンロードした物を使用する (無料)。LabVIEWドライバーの対応状況から他のシリーズのオシロでも適用できそう。


NIのLabVIEWドライバーについて、注意する点がいくつかある。
まず、lcwave Initialize.viでいくつかオシロの設定を変更している。具体的には、SubVIのlcwave Default Instrument Setup.viで、次のコマンドを実行している。「CORD HI;CFMT DEF9,BYTE,BIN;CHDR OFF」。問題というか特徴は、CHDRがOFFになっていることである。OFFになっていることは、たいていの場合問題にならないが、旧型の機体で使用していたソフトと整合をとりたい場合など、ONにしたいこともある。しかし、このCHDRでONにするとlcwave Close.viでエラーが発生する。それもわけの分からないところで・・・。なので、もしプログラム中のどこかで、CHDRをONにした場合、lcwave Close.viの手前で「CHDR OFF」のコマンドを実行しておかなければならない。
LeCroyの説明書と違うところ。オシロのデフォルトでは、CORDはHI、CFMTはDEF9,WORD,BIN、CHDRはONとなっている(はずである。誤植誤字脱字がなければ・・・)。しかし、NIのLabVIEWドライバーだと、CORDがBYTEでCHDRはOFFとなっている。
さらに注意があり、なぜかDFMTでWORDにすると、なぜかコマンドしてないのにCORDがLOになる。なので、分かっていれば良いが、変更されて困る場合はCORDをHIに設定しなおす必要がある。

結論からすると、lcwave Initialize.viの後に、しっかりと自分用の初期設定を、lcawave Close.viの前に終了設定を (初期設定でCHDRをONにした場合のみCHDRをOFFにする必要がある) 設ければ、取得されるデータに混乱がなくて済む。まぁ、当たり前か・・・。


カーソルのデータ取得

ここでは、カーソルのデータの取得方法について記述する。
カーソルは「下矢印↓」と「上矢印↑」の2つがあり、下矢印が1で、上矢印が2である。

データ取得速度は、0.55秒/回であった。
精度もあまり良くないし、読み取り速度も遅いので、ある程度高速で精度を必要とする計測でデジボル代わりには使えない。。。
でもパルス状の波形で、Gated Integratorがない場合で、そんなに高速でもなく精度もあまり必要ない測定なら使えそうだ。

例えば1chの波形のカーソルのデータを取得するコマンドは、「C1:CRVA? HREL」である。モードは他に、HABS、VABS、VRELがあるが、なぜか出力が「UNDEF」となって、値を取得できない。
出力されてくるのは、ASCIIの文字列で、形式はCHDRがOFFの場合で「HREL,[delta time],[delta volt],[cursor1 volt],[cursor2 volt],[slope]」となる。
出力文字のバイトカウントは100もあれば十分である。
以下、プログラム例。1回だけカーソルのデータを取得してくる。
ちなみに、オフセットの影響を受けない。


フロントパネル表示例


ダイアログ例


波形データの取得

ここでは、波形データをバイナリで取得する方法を記述する。
データをASCIIではなくバイナリにするのは、ASCIIではファイルサイズが大きくなりすぎで転送に時間がかかるため、ファイルサイズが小さくなるバイナリを用いることにした。

1chの波形データを取得するコマンドは、「C1:WF?」である。取得されてくるバイナリデータの詳細は、説明書を参照していただきたい。

データ取得速度は、0.12秒/回であった。カーソルデータ取得より早いのは、理由は想像が付くが、省略する。サブVIから出力されてくるのは文字列であるが、バイナリであるため、改めてASCIIに変換しないとIgorに取り込めない。この変換用VIについては後述する。
なお、バイトカウントは50万もあれば足りるはずであるが、HORIZONTALのレンジによってデータが増減するので、適当な数字を入れる。


出力されてきたデータの例。CHDRがOFFで、データ部分はBYTEである。画面では、ほんのちょっとの先頭部分しか映し出されていない。


波形データを取得するダイアログの例。


データ部分はWORDで、CHDRをON、CORDをHIにした場合の波形データのバイナリエディタで見た状態。この設定でやっとLeCroyのというか岩通の説明書の波形構造の説明している部分の状態と同じになる。これを分かってないと、データ構造が説明書と違うよ〜なんでだ〜となる。

 


波形データの変換方法

後日執筆予定


lcwave read.viのバグ

後日執筆予定


 

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