11月8日(金)晴れ
きょうは気合入れてやるぞ!と気合は入れるがお客さんが少ない。
2組目のお客さんを向かえ入れたのは6時半。フィリピンのおばちゃんが2人です。
カタなんとか語の早い口調でしゃべくりまくっている。
喋った日本語はひとこと「大国町」のみ。
「おいおい大丈夫かいな。もう場所不明はいややで。」と左脳が悩み、「大国町やったら800円ぐらいか・・・」と右脳が計算する。こころはちょっとブルー。
大国町の交差点を過ぎて「ここで止めて。ひとり降りる。つぎはハイウェイで尼まで。」
嘘やん。ここで2人とも降車されると思っていたのに。ラッキー!
阪神高速を進み「神戸線でいいですね。」とオイラが尋ねると、「ハイ尼崎西の出口ね。」と片言の日本語で応えてくれる。
「尼崎西ってあったっけ?」と考えながら走っていた。姫島を過ぎ尼崎東。「西ということは次の出口か」と判断していた。
そしたら「ココ。ココ。」とフィリピーナおばちゃん。
よかった走行車線で。
なんとか高速から脱出できたけど、お客さんが間違っている場合もあるし、高速の出入口もしっかり頭にたたみ込まなければプロドライバー失格ですね。
キタとミナミ周辺の高速の出入口はしっかりパターン化せなあきまへん。
尼崎からの帰りも大阪までにお客さんを見っけ、昼間は食事にしようとすると2度も手を上げられ、絶好調の様子だが売上げは平均的だった。
売上げアップのポイントは帰りの駄賃にあり。帰社途中でいかにお客さんを獲得できるか?どのコースで帰社するのがいいんやろか?毎日勉強である。
11月7日(木)くもりのち晴れ
薄くもりの天気の中、サングラスをかけた若作りのあんちゃんが手を上げた。
「大阪城ホールまで」とキザっぽく行き先を告げた。
「大阪城ホールは入れないと思いますので大阪城公園の駅でいいですか?」
「え〜っと、IMPから橋を渡って入れる道があるんです。そっちでお願します。」
「へぇー。よくご存知ですね。それは知りまへんでした。オイラ大阪の片田舎から出てきてるもんで、道のご案内お願いしてよろしいですか?」
「ええいいですよ。大阪も郊外はのんびりしているんでしょうね?」
「そりゃ市内と違って、オイラの会社の周りは田んぼだらけでカエル踏みながら走ってますわ。ガッハッハッハ。」
「・・・」
「もっとごっついのは、その辺のおばちゃんですわ。上沼恵美子と藤山直美みたいのんがわんさかおって、はなわの歌みたいに青は進め。黄色は進め。赤は注意して進め。でチャリンコ大股ひらいて走ってますわ。ガッハッハ。」
「・・・」
そんなバカ話ししながら指示されたコースを進むと警備員が立っていて≪関係者以外進入禁止≫の看板が立っている。
「ここまでしか入れませんね。」と兄ちゃんに告げると、
「いや、一応関係者なので入っていって下さい。」
「そうでっか。」と軽く応たえ、警備員の指示どおり進んでゆく。
その警備員の礼儀正しいこと。オイラに深々ととお辞儀をしてくれる。
次から次へと警備員がオイラを誘導してくれ、皆が同じ様に深々とお礼してくれる。
どこまで進んでいけるねん?と考えていると楽屋入り口の玄関まで車は滑り込んだ。
代金を頂戴し、ドアを開けると何人かのスタッフが駆け寄ってきた。
なんちゅう兄ちゃんやろ?今日コンサートでもあるんかな?そうかバックミュージシャンか。と勝手に判断して、入って来たルートで戻る。
出る途中、11月7日開演のコンサートポスターがあった。
そこに写っているポスターの顔。
サングラスも同じやし、顔も同じ。今、オイラが乗っけていたお客さんです。
氷室恭介のコンサートは明日もあるみたい。
11月6日(水)晴れのち曇
波乱万丈の一日やった。
昨日もそうやったが、夜勤の丸さん。この方とっても綺麗好き。
いつも1時間は車を磨いている。
その後、乗車するオイラのことなんか目もくれず、黙々とボディをこすっている。
30分近く待たされ事務所に掛け合う。「まだ洗車終われへんみたいですよ。」
「ほんまかいな?すまんのぉ。別の車用意するから、かんにんやで。」と
搭乗車をチェンジしてもらいました。これがその後のトラブルとなるのです。
いつもより30分近くも遅く出庫し、いつものルートでAポイントへ向かう。
ものの5分も走った頃、左前で手を上げる男性を闇夜に発見。
おっとラッキー!こんな早い時間にお客さんを向かえるのは初めてである。
「お待たせしました。おはようございます。どちらまでお送りしましょうか?」
「高速で茨木まで頼むわ。」
クールな声で「ハイ。高速を使って茨木までですね。」と言うが、ホントはびっくり仰天。
オイラ高速を使うのは初めて。高速の入り口はどこや?心の準備がいるやん。
それを察したのか「そこをUターンしたら入り口ですので、そこから入って下さい。」
いつもいつも地理不案内でスイマセン。
高速の合流でアクセルを踏み込むと「ポンポン。ポンポン。」と音がした。
同時にガクンっとスピードが落ちた。しかしその後は何事もなくゲートで料金を払い、一路茨木へGo!
軽快なドライブであるが、初めての高速道路。少し緊張しているのが自分でもわかる。
朝のラッキーカスタマーは5500円を支払われてご帰還されました。
この9日間で一番の売上げだ。めちゃうれしい!
ここから大阪に向かったら、出社する人が乗って頂けるぞ!
今日は軽く2万円オーバーやなと捕らぬ狸の皮算予。
好事何事も魔多し。新御堂を大阪に向かっている最中またも「ポンポン。ポンポン。」と下から突き上げてくるような振動と音が、そして恐ろしいことにエンジンが止まっている!
落ち着いて左路肩に止め、セルをまわしてみる。「・・・・」「・・・・」あかん。
会社にヘルプコールをするが、エンジンはかからない。
結局、故障局に連絡。
「ガソリン入ってるか?オーバーヒートしてないか?バッテリーは?」
聞いてくることは素人っぽい。万策尽きて、お助けカーが30分ほどで到着。
ボンネットから人工心臓みたいにホースがいっぱいつながっているパーツをはずし、持ってこられた別の人工心臓をセッティング。セルを何度か廻したら「ブルルル〜ン」とエンジンがかかった。
普通やったらこんなトラブルで滅入るんやが、
お客さんが乗ってなくてよかった。高速道路じゃなくてよかった。
1時間ちょっと休憩できてよかった。いい経験が出来てよかった。
み〜んなプラスに考えることが大切。車に腹たてても仕方ない。
それが良かったかどうかはわからないが、その後、大阪に入って直ぐお客さんが付き、コンスタントに売上げが上がってゆく。
昼を過ぎてガスを補充して、ウエスティンホテルの前を流していると、前方に手を振る男性3人組を発見。
ドアを開けるなり「伊丹空港まで」
ちょっとまってぇな。またもや心の準備が出来てへんがぁ。ここやったらどっから高速入るねん。梅田か?あかん梅田やったら環状に入ってまう。福島か。福島はどう行ったらええねん?地図を見ながら入り口を確認。こっちから行って入れるんかな?
あたふたしっぱなし。
高速料金払って合流までの加速線でアクセルを踏み込むとまたもや「ポンポン。ポンポン。」と朝と同じ状態。まずいんちゃうのん?高速で止まったらどうする?
お客さんたちも不安そうで、今までワイワイ会話が弾んでいたが、エンジンからのポンポン音が聞こえてきて、不気味な沈黙に変わった。
不安そうに「大丈夫ですよね?」
「大丈夫。大丈夫。今朝もこないなって修理したとこやから」そんな返事でまたもや沈黙。
結局は何事もなく伊丹空港着。「ふー」と、ため息ひとつ。
この時点で売上げは17000円。なんとか大台まで持っていきたい。
それからも切れることなく市内をあちこち流す。そして困った時の四天王寺参り。
すぐおばちゃんが乗り込んでこられ、田辺まで送る。続けてすぐさま小さな診療所前でおじいちゃんが「長吉出戸まで」と。四天王寺からはいつも数珠つながりになる。
ありがたやありがたや。
最終の売上げは22040円。初の大台だ。トラブルにも切れず、よくがんばったと自分をほめてやりたい。
11月5日(火)くもりのち晴れ
二連休明けの朝。ミナミ・キタ界隈の飲み屋に人なんて居ないし、気になっていた天保山の船着場に車を走らせた。
よく四国や九州からのフェリーを利用していたので、夜明け着に車を持たず単身で乗り込んでる人は、どうやって帰宅するのかいらぬ心配をしていた。
ここでタクシーが登場なのだ。
しかし到着した乗り場はフェリーでなく旅客船のりば。
玄関はクローズで、猫の子一匹も見当たらず。時刻表を見に行くと10時以降の発着。
(教訓)時刻表を先にチェックしとけ!
そんな遠回りをしてBポイントへ向かったがそこでもお客さんを見つけられない。
5時30分に会社を出たのに、もう7時20分。
この時間に一人も乗せていないなんて初めて。今日はどうなるねん?
Bポイントを5周はしただろうか、前のタクシーに乗り込んだ男の3人連れがオイラの車をみて、降りてきてくれた。
もちろん看板をみてこっちに来てくれたわけで会社に感謝・感謝。
大の男が三人となると、普通お一人は助手席に座られるんだが、みなさん後部座席に乗り込まれた。
「●●のタクシーってイヤよね。」
「ホント。みんな怖そうだもんね。」
「それにヤラシそうじゃない?」
「そうそう。その点サンタクシーはいいよね。運転手さんもイイ男だし。」
こんな会話がず〜っと続く。お察しのとおりオカマさんのご乗車です。
それも【後ろ】に・・・。
彼ら?がラッキーボーイ?だったのか、その後乗ってこられた5組のお客様は皆さんサンタクシー指名の方ばかり。多くのタクシーの中からわざわざオイラに向かって手招きしてくれる。まさしく会社の看板の力。
オイラも到着してお見送りする際「いってらしゃい。今日もがんばって下さい。」と自然に声が出る。
最近は嫁さんにも言ってもらえないフレーズを受けたお客さんは元気よく「ありがとう!」と巨大ビルの中に入っていかれます。
そのうしろ姿は、ついこの前のオイラのうしろに似ていたりして・・・
11月4日(月)雨
40万人の人並みがオイラの進行を祝してる。
今日は阪神タイガース優勝の御堂筋パレード。
阪神の選手達より、オイラがひと足お先に御堂筋のパレードだ。
それはごっつい人・人・人。
その中を進んで行くのが気持ちいいこと。
タイガースの桧山が雨の中この人並みに感動し涙したと、この日の夕刊に載っていたが、こりゃ感激するわ。
ただ、営業上はメインロードの御堂筋が止まっているため最悪。今日はアカンと覚悟したが、パレードが終わると、この多くのファンがタクシーのお客さんになって下さいました。
阪神最高!優勝最高!来年も頼むで岡田はん!
その日の帰り、片道二車線道路の右側で手を上げたおっちゃんを発見。
もちろんスピードは60kmは出ていたと思うが、思わずブレーキを掛けてしまった。
条件反射ってコワイ。もちろんそんな状態でミラーでうしろの確認もできなかった。
クラクションを鳴らされ、その後通過したオイラの会社の仲間も「危ないぞ」とサイン。
しかし右側のあんなところ、なんで見えたんやろ?
そのお客さんは帰りの駄賃にしては大きなものでした。
11月2日(日)くもり一時雨
今日で一週間。なんとか無事にやっております。
今週からが本番やぞ!と自分に気合を入れて出社。
点呼が済んで、車に乗り込む。日常点検を済まし、込み入った車庫から出そうとアクセルを踏んでみたが車が動かない。
サイドブレーキが掛かっているんやと気付くのに時間はかからなかった。
タクシーっていうのはサイドブレーキを使わないのは先般紹介したと思うけど、オイラも使ったことがないのでブレーキを外すレバーを手探りで探すが見つからない。
トランクからペンライトを取り出して、ハンドルの下をかざすと、あるあるこんな所に。
ブレーキレバーを外すと同時に「ヤバイ!ギアはドライブだ!」と思うと同時に黒光りした車が動き出した。オイラはまだ車外である。直ぐに車に乗り込むがパニック状態。
朝のタクシー会社の駐車場はそれこそタクシーだらけでゴチャゴチャ状態。
そんな中、運転席のドアを開けたままの車は、隣りや前の車に当たりそうになりながら進んでゆく。
ここでアクセルとブレイーキを間違えたら終わりである。落ち着いてハンドルで当たりそうな車を避けてゆく。右足がなんとかブレーキを探し当てた。
それこそ危機一髪である。
「オートマRunでおー止まらん!」とわけのわからんアホなフレーズが頭に浮かぶ。
冷や汗をかいて車外に出ようと右足を踏み出す。激痛である。もののみごと捻挫でしている。そしてその時は気付かなかったが向こう脛の傷。
こんなけで済んでよかった。ホントよかった。慢心注意。焦り禁物。
ポケモンセンターってどこにあるねん?
ついにトラブル発生。
長堀通りを西に走っていたら、ソニータワーのところで窓を叩くおっちゃん。
「梅田のポケモンセンターにお客さん乗っけていって。」
「???場所がわかりませんが。」
「前の車に付いて行ってもらったええんで、頼みますわ。」の一言。
正直、カラで走ってるより賃走で走ってる方がええもんネ。
前の車について行くなんて、簡単。簡単。と、女性のお客さんを3名乗っけた。
「お待たせしました。」と云うと「カムサハムニダ」と来たもんだ。
韓国のお客さんだ。まぁ取り合えず前のタクシーについて行こう。
一台一般車があいだに入っているが、問題ないやろ。
先発のタクシーは四ツ橋を右に曲がった。ここで早くも問題発生。
ご察知のとおり、オイラの前の一般車がしっかり信号で止まってしまいました。
これはえらいこっちゃでぇ〜。
見渡したところ、三人の中にはユンソナさんもBoAさんもいてません。
オイラは草gくんじゃないんや。まいったなぁ。
会社に「ポケモンセンターって知ってますか?」と初めて場所確認の電話を入れた。
答えは「すまん。それだけやったら分らんわ。」と、ツレナイ返事。
警察へ行こうか、韓国領事館へ行こうか・・・
そんなオイラを不安に思ったのか英語で話しかけてこられた。
今度は解った。ザックリ和訳してみると
「あんた大丈夫かいな?そのケータイ貸してえや。ちょっとガイドに連絡してみるわ。」
なんとか助かったが、ケータイを代わってもらってまた問題。
そのガイドさんも韓国の方で、今いる場所はわからないとこと。
なんとかその人から日本の旅行社の連絡先を聞いて、場所が分った。
とんちんかんの方向を走っていた。なにしろパニクったままで、その後もあたふた。
ぐったりして到着。
料金は途中でメーターを止めてくれと云われ、指示にしたがったので適正な料金だったが、サインを勝手に【貸切】にした。
これはまずいかなと思い、そのことを直ぐさま会社に連絡「そうか、無事付けたか。ご苦労さん。えっ?途中でメーター止めた?そりゃあかんわ。ちょっとミスするとお客さんは無茶言いよるねん。今日はしゃないけど、気つけてな。」と新人に対する優しいお言葉。
あとで会社とトラブルのは誰もイヤです。自分をこうして守るのも大切なノウハウです。