◆徳島県日和佐 大浜海岸

                         平成5年12月7日

まずは6日 

鳴門黒崎の渡し舟ポイントへ行ってみた

下校の時間か?狭い海峡に小さな渡し舟がチャリンコごと学生を積んで対岸へ送っている

時間は陽が落ちる直前、夕方4時頃からの釣りで潮止りも何もわからないがとりあえずMAXで仕入れてきたマムシを14号カレイ針に刺してキャスト

左からの風と、左からの潮でミチイトは右へ右へと流される

30号でなんとか底がキャッチ出来るが底が確認できなければそれは根掛りを意味する

オモリもろともロストである

仕掛けをエンダー天秤ダイレクト20pにすると、なんとかなるが、それでも今度はハリが海底に引っ掛かる

さっぱりあかん
なんちゅう所や鳴門ちゅうトコは…

まぁ小1時間の試し釣りでガシラ1、ハオコゼ3

底はやっぱり岩礁なのか?

次回は潮止り確認せな釣りにならんと学習してEND

で、根掛りの為か、たった1時間でマムシ2000円を消費してしまった




7日は、阿南の方までR店をまわって、南へ南へ国道55号線を下ってゆく

途中ヘビイな峠有り、スピードが出せそうな直線道も有りで、危なそうな道

こんな所で事故したらアホやから気をつけて日和佐町まで
(徳島市より50キロスピード出し過ぎに注意)

駅の方へ行ってR店捜していたらいつの間にか海の方に出た

そして海岸沿いの細い道の防波堤向こうを覗くと、なんと美しいきれいなきれいな砂浜が

思わず車を左に止めて、スーツズボンのまま革靴をスパイクに履き替えてネクタイもつけたままフィッシングジャケット着て、サオ1本トランクから出して浜に出ていた

昼休み小松島港でほんの少し釣りをしてイソメが残っている

それのお片付けFishingである

使い古しの3本仕掛けをセットして27号海草ともどもキャスト――

3号道糸に30mほど8号を力糸がわりにつけた糸が80m程飛んでゆく

で、ゆっくりさびくがアタリ無し
2・3投したけどダメで、波が少しざわついている右のほうへ移動  そしてキャスト

地元のおじいちゃんが
「昨日はクーラー満タンにキス釣っとったで」と言ってた時、ブルンとアタリ!

巻いてくると先針に20pオーバーのキス

お昼に小松島でFishingした時も湾内で迷いKiss20pを釣ったけど、やっぱり綺麗な浜で釣るkissは最高にうつくしい!

大きなキスだけどクーラーも無いのでリリース

おじいちゃんは「やさしい人に釣られてしあわせな魚やナァ」と言ってもらいキスはからだをくねらせ海へ帰ってゆく

キスの寄り場は50mのところ。狙いを定めてキャスト

思ったところでアタリ!

ちょっとゆっくりさびいてきたら複数で釣れると思ったら1匹のキスがしっかり針を飲み込んでハリスが切れた

それもリリースしたが弱っていて波に負けて浜へ上がって来た―― 

おじいちゃんが貰ってくれたけど、少しかわいそう

その後もハリ換えてキャストするごとに同じポイントでアタル

ゴミひとつ落ちていないウミガメが産卵するこの大浜海岸の夕暮れ

地元の中学生たちが浜をランニング

僕の立てたサオと、海に続くラインの三角形のブリッジの中をトレーニング姿の女子学生たちがくぐりぬけて行く

なんてのどかな美しい海なんや

こんな所でサオ出したのは初めて

今までいろんなところで釣りをしてきたけど、ここの浜は美しさNo.1 そりゃウミガメもやって来るわ
(1996年 日本の渚百選に選ばれている)

昔は先の島まで砂浜があって、なんぼでも魚が獲れたそうだ

その後もキスを釣ったが、またハリを飲み込み、かわいそうになってきて釣りをやめた

クーラーもなかったけど、こんな気持ちになったのはこの美しい海の力かな・・・

ここで釣った4匹のキス どれも美しい12月のキスやった

ネクタイ姿で、夕方3時半から小1時間の釣りがこんな感動をくれるとは―― 

キスも太く、力強く、その夜はなんだかうれしくてワクワクしてしまった。