◆北海道白糠/茶路川

 平成27年10月18日

釧路川にアメマスが居るなら、この辺りの川にも居てるのかなぁ…そんな事を助手席のシートを倒し半分寝ながらうつらうつらと考えていた。

薄目を開けると進む先に橋が架かっているのが見える。川辺には釣り人が竿を出している。

よし、決めた。次の橋で止まって最後の釣りをしよう。
高速・白糠IC手前400mに最後の橋がある。
ここで急転直下のラストフィッシング。

あっ、川中で大きなサケらしき魚が跳ねた。

雰囲気はあるが、流れに乗せて仕掛けを流しているだけでポイントらしき場所がない。


少し川下に流れが淀んだところがある。

一投目 ビビビッなんか当たった。

その後も同じポイントを攻める。見事に餌だけをかすめてゆく。いったい何モノだ?

十数投目やっと釣れたのは小さなウグイ。

餌を見事に盗み取る犯人見つけたり。


先行の釣り人が川から上がって行った。

そこで橋下に移動。橋脚の下は他の場所より深くえぐれていて、底に倒木が沈んでいるのが見える。

数投そこを攻めたが先行者が竿入れした直後なのか反応は無く、続けて上流のチャラ瀬に移動した。

あっちこっちとキャストするが完全に無反応。

ウエーダーを着たフライマン2人が「対岸に渡らせていただきます。失礼します」と丁寧に挨拶して川を渡って行った。

オイラのウエーダーは荷造りして送ってしまった。
川向うの方が良さそうなのに…
こんな川こそウエーダーが必要なのに…

飛行機の時間もある。そろそろ終了だ。

最後にもう一度、なんら期待もせず先程攻めた橋脚の淵に竿を入れてみた。


すると…目印は確認出来なかったが手に魚信が伝わって来た!

えっ?!

まともな魚らしい魚が渓流竿をキュンキュン曲げる。

渓流経験の浅いオイラにとって今までで一番強い引きだ!

未知なる魚が川の中であらがう。

緊張する。

竿を寝かしたり立てたり。

これを逃がすと次はない。

ラインは1.5号、ハリスもしっかり結んでいる。

大丈夫だ。

竿をたて最後の引きに耐える。

30〜40cmの白い魚体が浅瀬に見えた。

大きなウグイか…?

使い慣れていないランディグネットを使うより、抜き上げた方が安心だ。

慎重にそして強引に水面から抜きあげ、急ぎ川原に魚体を静かに寝かせた。

うわぉ〜〜〜っ!!!!!!!

アメマスだ〜っ!


飴色の魚体に白い斑点が鮮やかだ。
写真でしか見たことのない魚が目の前にいる。
この瞬間が最高に気持ちいいのだっ!

うれしさ全開!しあわせ満開!北海道最高!


チビマスでもなくデカマスでもないジャストサイズのビューティフルなアメマス36p。

ちょっと写真撮りに時間がかかって申し訳なかったがリリースすると川上に頭を向け、いつの間にかその姿は大雪山を源とする清らかな川の中に消えて行った。


3日釣りをしたが、いずれも60分1本勝負。短い時間でもきっちり答えが出た観光旅行のおまけの釣り。文句はない。

最後の最後にアメマスに出会え、目標としていた北海道マス属三兄弟に触れることが出来て100点満点。

帰宅後、川の名を調べると【茶路川】、架かっていた橋は【共栄橋】と判明。

そうそう錆びた標識にもそう書いてあったと思い出す。

その【茶路川】実はアメマスで有名な川だった。

事前に知っていたら釣れなかったかもね…。



★白糠/茶路川 共栄橋