◆北海道 小樽 色内埠頭

 平成28年10月31日

予定では最終日の今日、釣りをする計画はなかった

でも次いつ北海道に来られるかわからない

さらに長野に移住すると北海道どころか当面海へも行けない

午前6時 外は予報とおりの雨
思えば今まで天気に恵まれすぎ

雨具の用意もしてきているし、小樽のチカポイントも分かっている
アミエビも3袋残っているし、アミエビ刺しケースも買っている

こりゃ行かなアカンやろ!

もう慣れ親しんだ国道5号線を小樽に向かって走った

色内埠頭に着いてみるとあの日あれだけいたサビキ釣り師が、雨のせいか一人も居ない


もう着ることもないフィッシングジャンパーを後部座席から取り出そうするが何かに引っ掛かる

強引に引き寄せたら糸を通したままの1号竿が付いてきたじゃないか!

ラインに穂先から折れたトップガイドがブラブラぶら揺れている

あちゃー やってもた
さてどうする?
チカ釣りあきらめる?

いやいやここで止めたら男が廃る

いつもならフィッシングバックに入れている修理キッドはない

昨日、餌にするサンマを撒くのに買ったカッターナイフが車内にあるがサンマの脂が固まってどうあがいても刃が出てこない

されど 釣り人はサバイバー

ホテルから持ち帰った髭剃りがあった

二枚刃でジョリジョリ

ん。 これでオッケー

次に折れた竿先からガイドを抜く100円ライターが必要

幸い道路向こうにローソンが見える

100円ライターを購入し、これで穂先からガイドを抜いた

さらに500円もするアロンアルファを一滴たらし、サオの修理完了

これで釣りは出来る!


雨降る小樽の埠頭
アミエビを撒いてチカ専用サビキを落とし込む

チカ専用なのにのっけから針に掛かったのは小さな小さなガヤ

取り込み中に外れ、海に落ちたガヤに用はない
ただ夜でもなく、水面トップで釣れたのでガヤではなかったかもしれない

ガヤならその後もガヤガヤ釣れるはずなのに、それ以降一匹も姿を見せなかった

海面に銀色に輝く細長い小さな魚がいて撒き餌を啄む

見えているその魚は釣れない

その底に棚を定めサオを置いた

様子を見ていたらアタリが出た

抜き上げた魚体はキラキラ光り揺れている

紛れもなくチカ

背は薄いブルーを挿して上品な風貌

やっと会えたファーストチカちゃんをカメラに納めようとスマホでアングルを決めていたら近くにいたカモメがスッと来てサッと持って行った

なんと言う素早さ!

こりゃチカを釣り上げても相当注意がいる

2匹目を釣りすぐさまバケツに入れようとするが、水を汲んでいなかった

小さなチカを身体で隠しカモメからの襲撃に備え水を汲む

それでもその脇からカモメが首を出しチカを奪おうとする

思わず手で払おうとしたらまともにカモメをしばいていた

それほどカモメは必死で奪いに来る



サビキ釣りビギナーの私はとりあえずいっぱいアミエビを撒いた

これがいけなかった
お腹いっぱいになったチカちゃんはどこかへ去った

私も右へ10m移動

今度は尺で少しずつアミエビを撒く

しばらくすると例の細長い小さな魚がやって来た

さっきのようにその下の層に仕掛けをキープ

18cmほどの大きなチカが1号竿を振るわす

次に海面上層部に棚を合わせていたら例の小さな魚が掛かった

5,6cmのこの魚もチカだった

竿を小刻みにシェイクするとこのサイズが簡単に釣れる

ただこれがコサバも呼び寄せた
以降1:1の割合でコサバが釣れるようになる

コサバを後方にほり投げるとカモメたちが争うように群がる
カモメに餌をやりに来たみたい

ほらレンタカーの上にカモメが二羽、エサをお待ちです

雨は相変わらず小雨ながら降り続くがポツリポツリとチカを釣っていた

表層を泳ぐチカを目視しながらサビキを右や左に動かしてやると逃がしてなるものかとカブラ針を追いかけてくる

ビビビー

姿の違う8cmの小魚が釣れた

あっニシンだ

一度釣って確認しているので容易に判別できた

釣っていなかったら多分ニシンと気付かなかったと思う

春先になるとサイズアップしたニシンがこの石狩湾に入って来る

豆ニシンなれど、ここで釣ったという事がうれしい

ゴメが鳴くからニシンが来るとー♪やっぱり石狩挽歌が口から出ていた

11時台に洋一っあん宅へ戻る約束をしていたし、雨もきつくなってきた

バッカンの中のチカも20匹ほどになり、これ以上釣っても食べるのに困る

帰路は高速で帰るが銭函を越し手稲で降りようとしたら出る事ができず、札幌西まで行って洋一っあん宅に帰還



まな板に釣果を並べた

一匹だけ下を向いているのが豆ニシン

ビニール袋に小麦粉とチカちゃんをそのまんま入れシェイク

180度の油の中に摘まんで入れるとパチパチと美味しそうな音

今まで まな板の上で跳ねていた新鮮なチカがカリッと揚がった

その出来立てをつまみ食い

もちろん美味し!

こんな美味しく簡単に釣れる魚が居る北海道はやっぱりいいよなぁ

14時15分 慌ただしく部屋を出て荷を送る手はずをしてレンタカーを返しターミナルへ

いつものLeTAOのチーズケーキを買い定刻どおり桃色飛行機は札幌を飛び発った

関空に着くと暑いこと暑いこと、0度の世界から20度の大阪 日本も広いわ

はるかに乗って天王寺に着くとそこはハロウィンの世界。日本も変わったわ

もう北海道は早い冬を向かえている
そして私は旅の疲れか筋肉のこわばりでガタガタ

8泊9日で後半6日連続の釣りはやっぱり堪えるネ


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