◆長野県上伊那与田切川

 平成29年05月19日



五月晴れの今日も山に入った
それも釣りに一番ふさわしくないお昼前に

昨日はキャンプ場から与田切川を上ったが、今日は千人塚から山道を上って行く

狭い山岳路で対向してきたのはダンプカー
この上でも工事をしているみたい


渓流を跨ぐ橋【A】の先に車を止め入渓

大きな石とそれを覆う苔

道路からすぐに降りられるポイントなれど深山の雰囲気がハンパない

幾つかの大きな石の周りを丁寧に流すが無反応

上流を見上げると堰堤が見えた

ここで勝負だとリュックを降ろし、2.4mの渓流竿からいつもの5.4m竿にチェンジ

堰堤の壁めがけて仕掛けを振り込む

半袖の腕に飛び散る冷水が気持ち良い
炎天の夏なら最高の避暑ポイントだね

堰堤下あちこち打ち込んだがアタリは全く無かった

竿を片付け、次なるポイントへ向かう



シオジ平自然園の方に車を進めると「この先落石につき通行止」なる看板が立てられロープが張られている

自然園まで行くにはまだ2.6kmある
それを確認して飯島町方面の標識にそって車を進めた

数分走ったら発電所らしき施設【B】
ダムらしき堰堤の落ち込みが見える

落ち口は大きく深かく
いかにもイワナが棲んでいそうなポイント

ただ、そこに行くには大きな石を越え、急流の中を進まなければならない

恐る恐る橋の下にたどり着き、垂直に落ち込んでいる橋の側壁に仕掛けを送り込んだ

ここで今日初めてのアタリ!

ゆっくりと竿先を落とし、餌を送り込むが針掛かりに至らず
ミミズに噛られた跡もない

続けて同じ場所を攻めるが一度アタリを逃がすと、それ以降やっぱり反応は無い

次はダム落ち込みの深々とした淵に仕掛けを振り込む

水深は身長以上あるだろう

一ヒロ取った目印が水面下に漂う

ググググッ 当たった

これもヒットにつながらず

その二投目

泡立つ落ち込みから少し離れた場所で仕掛けが留まる

目印は水面下10cm位

もっと餌を沈めよう

さらに30cmは沈めただろうか

それでも透明度の高い清流 目印は目認できる

変化は無い

仕掛けを抜き上げた

すると水底からシグナルが手に伝わった

おっ!来た!

しっかり針掛かりしているようだ

道糸が右へ左に走る  たぶんイワナだろう

日陰の薄深い水底から魚が現れた

イワナであってくれ

ここで問題 抜き上げても着地する場所がない  
こりゃタモがいった

抗うサカナとやり取りしながら冷静に着地地点を確認

あの石と石の間に取り込もう

サカナを宙に抜き上げた

アマゴより一回り大きいサカナが 五月晴れの中央アルプスの空を泳いでいる

大きな尾びれ 飴色の魚体と精悍な面構え

うん 間違いない イワナだっ!


思っていた地点に着地成功

ビロード色したヌメリある魚体を両手でつかむ

ここで取り逃がしたら元もない

指コンパチで動きを止める これで良し

写真をいっぱい撮って魚籠に入れ…あれ?

背負ってるはずのリュックがない…

車に忘れてきたんだろうと車に戻るが無い

仕方なく濡れたタオルにイワナを包み、最初に竿出したポイントに降りていったら…有った

今日はこの一匹で十分

なんたって初めて釣った信州イワナ
源流域の幻の魚・イワナだもの
二匹目は次の機会にとっておこう

学生時代からこの信州でイワナを意識していた
ただ当時は敷居が高い渓流釣り

その後も海釣りばかりで渓流とはとんと縁の無いフィッシングスタイル

ここにきてやっと出会えたイワナ

今宵はベッドの中で、実釣リプレイ妄想夜会を楽しもう