◆長野県上伊那与田切川

平成29年06月13日 

絶対いる
ここには絶対イワナが潜んでいる

この落込みでイワナが群れをなして泳いでいる映像が、頭の中で廻っている

キャンプ場に車を止めてほんの10分
私の行動範囲はいつもそんなもの

そんな身近なポイントだけど、この淵が見えた時から釣れそうな気がしていた

特に右側が日陰になって、流れが反転
いかにもイワナが潜んていそうな雰囲気だ

イワナ釣りは一流し目が大切
だから、あえて右側の本命ポイントを残し、本流から仕掛けを流した

足場が悪く、腰をおとした状態で振り込むこと数度

底なしかと疑う深さの中 三つ結ばれた蛍光色の目印が水の流れに逆らい逆方向に動いた

続けて竿から伝わる魚からのシグナル

じっくりと餌を飲み込ますイメージで糸をたるませる

たるんだ糸が伸び、目印が水底へ引込まれた

よし ここだっ!

サカナの重みを感じ、もう一度しっかり合わせを入れた
よし 大丈夫だっ!

底へ底へと潜ろうとするヤツの顔を上に向かせ
左手をサオに添え、強引に水面に引きずり出した

ちょっと大きい 

ハリが小さいのが気になる…  バレないでくれ

魚のテンションを保ちつつ、サオを頭上にあげ ランディングネットにイワナを誘い込む

一発で決まった!

そして取り込んだイワナを見てビックリ!

こりゃ間違いなく30㎝オーバーだ!




とてつもなく太く 恰好ええがな!

キスもそうだったが30㎝を越えると別の魚種かと見間違える面構え

写真を撮りまくっていると暴れて岩から滑り堕ちた
さいわい水辺ではなかったので一安心

その後、本命と目論んでいた右側のポイントに仕掛けを流し込むと ――― 予想通りアタリ!

先程と同じように水中の目印が動き、魚信が伝わる

しっかり送り込んで合わす  バッチリ掛かった!

重量感ある引きに対して今度はスピード感あふれるファイト

流れに抗う魚体は25㎝ほどのイワナ

腰のランディングネットを外し、イワナを誘い込む

あれれ??? ネットが届かない

そうだった
先程 尺イワナを岩陰に落とした時、ハリスが切れてしまい、ハリ結びのついでに、もっと広範囲を探ろうと道糸を長くしていたのだ

届かぬネットの先でこちらを見ているイワナ

ラインテンションがゆるみ口から針が外れた

何が起こったのかキョトンとしているイワナ

私は急ぎネットでイワナすくいに転じるが、我にもどったイワナは差し出すネットを避け、するりと淵の底に沈んでいった

尺イワナを釣ったあとだったから、それほど悔しくなかった

右手に持った空のランディングネットを見て気づく…
そう言えば、これでサカナをすくったのは、さっきの尺イワナが最初だった

それはそれは幸せなネットである



その後、この落込み口でアタリは無かったが、ここから流れる瀬の中で小さなイワナを釣り上げ、大中小三匹の獲物をキャッチ


           30㎝


          中 22㎝


           16㎝


夕食はもちろん尺イワナの塩焼き
食べごたえあるボリュームと野性味あふれる味

マーケットでは決して買えない釣り人だけが味える代物

釣るのも楽しいけど、食べても美味い渓流魚

アルプスを源とする綺麗過ぎる川に棲んでいるだもの、大阪湾のサカナと比べることがおかしいよね

もちろん 頂く前にしっかりメジャーで計量 
死後硬直していてもジャスト30㎝!


こんなに簡単に釣れてよかったんだろうか?尺イワナ