◆群馬県渋川吾妻川水系

平成29年07月10日

武士(つわもの)どもの夢の跡

砥石の山より上田をのぞむ

真田に想いを馳せ、駐車場から25分

急峻な登山道を登ってきた

入口の案内板に書いてあった 「なめんなよ!」


その忠告に心して登ってきたがやっぱり心臓が踊っている

山頂からは千曲川・上田市街から独鈷山・北アルプスまで見える


よくぞ、こんな山城 落としたものだ


真田一族の物語がここ上田真田の庄から始まる

そして私も、ここから上州沼田へ向かう群馬釣り紀行がスタートした

のどかな真田の里を過ぎると菅平高原との分岐路

授業が終わるとスキーをしに来た懐かしのあの菅平

40年も前のゲレンデの食堂はオンボロで、高くて不味かった親子丼を今でも覚えている

夏の夜は親しくなった仲間たちと満点の星を見に来た

そこで見た夜空に浮かぶ白く長い雲

それが初めて見た天の川だった

天の川に釣り糸を垂れるとナニが釣れるんだろう?

隣りのカムパネルラに声をかけた

僕の問いかけに彼は答えず、ただ笑っていた

アカン どうもこの界隈は思い出が多過ぎて、話しがあらぬ方向に外れてしまう



鳥居峠を越えるとキャベツ畑が広がる群馬県嬬恋村に入る


国道144号線の右に細い小さな川

河川規模日本一・坂東太郎の異名を持つ利根川にそそぐ支流のひとつ【吾妻川】だ


そもそもここで釣りする予定など無かった

ただ水を見ると無性に釣りがしたくなる

釣り心が躍り、あれっ?

気づくと田代湖の東・パイプライン橋が頭上に掛かる川の中にウェーダー姿で立っている

見知らぬ川での未熟な渓流釣り


持参してきたミミズを流してゆくが全くの無反応
ポイントらしき場所も丁寧に攻めるが全く無反応
まぁこんなもんだ

関東地方での釣りは、いつでもどこでもボーズと相場が決まっている

神奈川県江ノ島、栃木県中禅寺湖、埼玉県渡良瀬遊水、そして群馬県吾妻川

4連敗とは然さもあらん

川岸から上がり、ウェーダーを履いたまま車に乗ってキャベツ畑の高原を走る

次なるポイントを探し走っていると道路標識に【草津14㎞】の文字を発見

時間もあるし、勝手気ままなひとり旅 これは寄るしかないでしょう

てな事で想定外の草津温泉へGo!

「草津よいとこ一度はおいで ドッコイショ♪ お湯の中にもこりゃ花が咲くよ チョイナ チョイナ♪」
メロディロードを走る車が草津節を歌っている


駐車場に車を止め、湯畑前の御座之湯に入る

杉で作られた高い天井を見上げながら檜の湯舟に身体を沈める

酸性度の高い温泉(酸性硫黄泉PH2.08)が虫に刺され掻き毟った足にヒリヒリしみる

天下に轟く草津の湯 大満足のくつろぎタイム

湯上りに温泉サイダーを飲んで、草津の名物と書かれた舞茸の蕎麦を食す

みやげは温泉まんじゅうに決まり

草津の町を出てとりあえず高速に乗ろうと東に向かって走っていたら【岩櫃城】の案内板を発見!

ここも真田一族ゆかりの地

ちょいと寄るかと場所を確認すると…予想通り、山城

山城はもうダメだと日影に車を止めシートを倒した

「2時間経ちましたそろそろ休憩を…」というナビのメッセージに目を覚ます

ありゃりゃ これにて沼田は完全にアウト

娘宅へと向かうことに相成った

渋川伊香保ICに向かう国道353号線を進むと川幅が広くなった吾妻川を渡る

おもわず下を覗き込み、釣れるポイントはないかと探している

二つ目の橋を渡った

やっぱり名残惜しそうに川面を見ている

時計を見ると17時 

半時間ぐらいならサオが出せるか と自分との話し合いがまとまる

ナビで見つけた
舟渡大橋脇の側道から川辺に下りた


午前中竿出しした上流部より圧倒的な水量が期待を膨らませる

幸い河岸に足場のよいブロックが積まれていてポイントを形成している(ように見える)

ゆったり流れる吾妻の川に三つの目印が同化して今にもその糸がキュンと動きそう

何度もいろんなところを流しているとググッときた

初めての魚信 群馬のサカナの初魚信

ただタイミングが合わない ミミズの姿は針にない

これが最初で最後のアタリだった

17時30分タイムアップ

名残惜しいけど、もう行かなくっちゃ

釣れなかったからまた来よう

次来る時は渓流釣りレベルも上がっていることだろう(と思う…)