長崎の電車は80歳過ぎると有料(2005.2)
父の90歳と母の80歳を祝うために、家族4人で夏休みに長崎に帰省した時の話しです。
埼玉には海がありませんので、伊王島に海水浴に、元気な父も一緒に行くことになりました。

長崎では、チンチン電車が市民の足として親しまれています。
我が息子たちは、チンチン電車にも乗ったことが少なかったので、
石橋から大波止まで電車で行くことにしました。

電車賃は、どこまで乗っても大人100円で、乗換え券をくれます。
築町で乗り換える時に、父は私たちに、「乗換券を忘れずにもらうように」
と言いながら、自分の財布から100円玉を取り出しました。
私が家族分の100円玉を財布から取り出していると、横にいた妻が、
大阪の地下鉄は70歳過ぎると無料だったと思うんだけど」と小声で私に言いました。

乗換えの電車を待っている時に、父が
「母さんにも昨年までは、無料の券が贈られてきてたんだけど
 80歳になったら、届かなくなったよ」
と少し寂しそうに、
「年寄りは、危ないから、電車に乗るなってことなんだろう。
 私は、まだ元気だから乗る時があるが、出かけるのも少なくなったから……」

父の記憶では、長崎市議会でも議論はあったそうですが、80歳過ぎるともらえないそうです。

コッコ君

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