2002年12月はこの1公演

 


Hula-Hooper「脱いでたまるか(仮)」

新宿サニーサイドシアター 12/6〜12/9
12/9(月)観劇

申し訳ありません。まだ書けていません。

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エレクトロ・カーディオグラム「Q.E.D」

萬スタジオ 12/13〜12/15
12/14(土)ソワレ観劇。座席 G-11(招待)

作・演出 モリタユウイチ

 二週間前に長野の山荘で老朽化したシャンデリアの落下により亡くなった天才ピアニスト、キリシマケン(森田祐一)。その妻であり女優の塔野めぐみ(芳賀淳子)から、本当の死因調査をしてほしいと依頼された探偵・南腹たんざく(秋山佳大)と女子高生の助手・真中真理(池田芳子)は、その事故現場であるキリシマケンの山荘へと向かう。同時に依頼された、内視鏡探偵事務所・内視鏡ひろみ(小名木俊亮)とその優秀な秘書、亜波野綾(森律子)も独自に再調査を開始した。警部補に降格された刑事、かしきび譲三朗(中沢浩之)も同様に別荘へと向かう。丹念な調査により事故ではなく、事件である可能性が非常に高くなり、ついに証拠も現れた・・・。次第に明らかになる全員のキリシマケンとの繋がり。密室で疑心暗鬼に陥る人々。この別荘の持ち主キリシマケンの未発表曲 [Q.E.D] の調べと共に事件は、二転三転していく・・・。

 新しい芝居の形みたいなフレコミだったが、蓋を開けてみれば、第三舞台的な舞台で、すごーく古臭い芝居であった。2000年の12月に行なった公演の再演だが、それにしても古臭い。犯人予想や、主人公の選択等を、予め配られている三色のカードで観客が選ぶ。そんな多数決の結果で物語が変化する『Intaractive Qestion Time』が随所にちりばめられているのだが、それさえも古臭さを感じずにはいられない。今どきそんな子供だましな客いじりで、楽しめるわけないっしょ。観客と共に謎解きをしていくライブ感、エンターテイメント色を押し出す、みたいな事がどこかに書いてあったが、時代錯誤としか思えない。ラストシーンは、実際にキリシマケン演ずるモリタユウイチが、[Q.E.D]( 数学用語で「証明終了」だそうだ)をピアノで引き、そのプレイが終わると同時に、犯人も謎も解けるという趣向になっているのだが、それさえも、とても寒い演出としか思えない・・・。そんな自己満足的な音楽の使い方ではなくて、もっと違った演劇と音楽の融合が欲しかった。専門家じゃないので具体的に指摘できないのが歯がゆいが、一般の客としては、演出家が満足しているほど、面白さ・素晴らしさは伝わって来なかったと述べておきたい。いや、それどころか、モリタユウイチの“俺って凄いでしょ”的な見せ方に嫌悪感すら湧いてきた。

 なんやかんや不満たらたらだが、芝居全体としては、まずまず面白かった。どこに魅力を感じたのか自分でもわからないのだが・・・。しかし、面白いと言っておいてなんなんだが、はっきり言って「時代が求める芝居ではない」。こんなにきっぱり言っちゃうと、「単にあんたの主観だろっ」て反発されそうだけどね。でも、役者に魅力を感じたので又観たいとは思った。

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