このぺーじは2002年に見た映画のランキングを勝手に判断したぺーじです。 |
OUT
出演 原田美枝子/倍賞美津子/室井滋/西田尚美
東京郊外の深夜の弁当工場で働く香取雅子(原田美枝子)、吾妻ヨシエ(倍賞美津子)、城之内邦子(室井滋)、山本弥生(西田尚美)は、家庭崩壊、老人介護、カード破産、夫の暴力などの問題を抱えながらも日常生活を続けていた。しかし、弥生が夫の暴力に耐え兼ね、夫を締め殺してしまってから一変する。弥生の頼みを断われず隠蔽工作のために死体の解体作業をする事になる彼女達。しかし、隠蔽は失敗し事件が明るみに出てしまう。しかし、殺人の容疑が掛けられたのは、殺された夫が入り浸っていたバカラ賭博のオーナー佐竹光義(間寛平)であった。殺人の濡れ衣を掛けられた佐竹光義(間寛平)は、彼女達を追い詰めていく・・・
そんなあっさりと人を解体できるのかねぇ〜とか、“命の重さ”って事に対する扱い方の軽さ、「日本の警察をなめちゃいけないよ」って言ってるわりには、行動が浅はかな所とか、いろいろ疑問点が多い。なんて言うか、原田美枝子が演じる雅子のかっこ良さだけが光った映画。だけど、映画だからって犯罪者がかっこいいって社会的にどうなのよ?
アザーズ
主演 ニコール・キッドマン
古い洋館に暮らすグレース(ニコール・キッドマン)と二人の子供達。子供達は極度の光アレルギーの為、カーテンは常に閉められていた。ひっそりと暮らす家族であったが、ある“存在”が平穏な日々を脅かし始める・・・
この映画は、ラストに隠された“真実”が勝負なので、詳しく書けないのが辛い。しかし、いいところに目をつけたもんだ。関心。ただ、難を言ってしまえば、もっと親子の絆を深く描いて欲しかった。そう思うのは、ラストの衝撃で頭が動転してしまった自分だけかもしれないが、肝心な親子関係が希薄に思えてしまった。それを描いた映画だと思うのに・・・。
アレックス
出演 モニカ・ベルッチ/ヴァンサン・カッセル
アレックスと恋人のマルキュス、そしてアレックスに未練がある元恋人だったピエール。微妙な関係にある3人があるパーティに参加する。パーティ会場で喧嘩の末一人で帰路についたアレックスは、地下通路でゲイの男にレイプされてしまう。それを知ったマルキュスとピエールは復讐の為にゲイクラブに向かう・・・。
と言う物語を、時系列を逆回転する手法で見せる。なので、最初は一切の情報がわからないままに(シークレット上映だったので余計に何も知らされず)、ゆらゆらと揺れる映像と不安にかられる音楽の中、一体何が起こっているのかわからず、不快この上ない状態が延々と続いた・・・。マジ途中退場しようかと思ったほど。そして衝撃的なレイプシーン(ゲイにレイプされるという事で狙われたのはお尻・・・)に眉をしかめる。しかし、時間が遡り、徐々に登場人物の関係がわかってくるにしたがって、作品の深さに心が釘付けになってしまった。原題は「IRREVERSIBLE:取り返しが出来ない」と言う意味だそうだが、まさにそんな取り返しの出来ない時が重く圧し掛かる。時間を逆行する事によって、悲劇がより克明に描かれていた。時間が経っても心に嫌な物がいつまでも残る問題作。
インソムニア
出演 アル・パチーノ/ロビン・ウィリアムス/ヒラリー・スワンク
アラスカで奇怪な少女殺人事件が発生し、ロサンゼルスから二人の刑事が派遣された。しかし、霧の中で犯人を追っている時に誤って相棒を射殺するミスを犯してしまう。誤射を少女殺人事件の犯人フィンチ(ロビン・ウィリアムス)の仕業と報告したドーマー(アル・パチーノ)だったが、一部始終を目撃したフィンチから脅迫されてしまう・・・アラスカの白夜の中、警察の内部捜査の苛立ちと不眠症の苛立ち、相棒を誤射してしまった苛立ち、真の犯人を逮捕できない苛立ちなどが渦巻き、精神的に崩壊していくドーマーの6日間を描いた物語。
少女殺人事件を追ったサスペンス映画かと思ったら、もっともっと深い映画であった。サスペンス映画としてはイマイチだったが、ドーマーを追った物語としてはとても面白かった。徐々に精神的に追い込まれていくアル・パチーノの演技も最高。逆に、初の悪人役ではあったが、ロビン・ウィリアムズの存在感が霞んでいたのが残念。
おいしい生活
出演 ウディ・アレン/トレーシー・ウルマン/ヒュー・グラント
本人は犯罪の天才だと思っているが実は駄目亭主のレイと、天才的に口が悪い妻・フレンチー。銀行の2件隣のピザ屋が貸し店舗となっていると知った亭主は、その店舗を借りてトンネルを銀行の金庫まで掘り、銀行強盗を企てる。しかし、カモフラージュとして始めたクッキー屋が意外にも大繁盛。あっと言う間に大金持ちになってしまう。上流指向が強いフレンチーはどんどん成金趣味へと突き進む。一方そんな生活に嫌気がさしているレイ。お互いの気持ちがギクシャクしだし関係は悪い方向へと向かってしまうのだが・・・
犯罪物かと思ったが(ウディ・アレンが脚本なのでそんな事はないとは思ってはいたが)実は夫婦愛の物語であった。いや、肩の力を抜いて気軽に笑って観れる夫婦ものコメディ映画かなっ。ウッデイ・アレンが主演の映画を実は初めて観たのだが、アレンの変なおやじっぷりがとてもキュート。でも実際自分の隣にいたらうるさくて嫌かも。
カタクリ家の幸福
出演 沢田研二/松坂慶子/武田真治/西田尚美/忌野清志郎/丹波哲郎
長年勤め上げたデパートをリストラされてしまったカタクリマサオ(沢田研二)は、人里離れた山の中に建てられたペンション「白い恋人たち」で再起するべく家族を引き連れてやってきた。しかし、待てど暮らせどお客は来ない。ある日、ついにお客第一号がやって来た。しかし、翌朝起こしに行くと、何と部屋のキーを首に突き刺して死んでいたのである。ここで警察沙汰になってしまっては、このペンションには二度とお客が来なくなってしまうと、悩んだカタクリ家の面々は、裏山に死体を埋めることしたのだが、死体はその1件では納まらなかった・・・。
ホラー映画なのに歌って踊るとんでもない映画。韓国映画『クワイエット・ファミリー』が原案らしいが、全然違う映画になってしまったと予想できる。チラシに“災難は、歌って踊ってやりすごせ”とキャッチコピーが書かれてあるが、まさにそんな映画。でも、私はこんなバカ映画が大好きである。
カラー・オブ・ライフ
出演 ANN/片桐華子/篠原麻希子 他
延べ約460分にも及ぶ、映像大作『バミリオン・プレジャー・ナイト』から作品をチョイスし、"LIFE"をテーマに「家族」「食」「怒りと恐れ」「愛」の4パートに分け再構築された映画版。
映画館で観る作品というよりは、みんなでテレビを前にわいのわいの騒ぎながら観る作品であった。画質もテレビ用に作られたものを大きなスクリーンに写している為か粗いしさ。でも面白かったのは事実。中でも「フーコン・ファミリー」は最高。マイキーの笑顔に、心も癒されるっちゅーもんです。あと「主婦マニア」とか「ゾンビ・ファミリー」もあったけど、やっぱ「フーコン・ファミリー」にはかなわない。個人的には「ミッドナイト・クッキング」も好き。
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ戦国大合戦
原作 臼井儀人
声の出演 矢島晶子 他
春日部で暮らしていたしんのすけが、何故か突然天正二年の戦国時代へタイムスリップしてしまう。そこでひょうんな事から歴史上討たれてしまう侍・井尻又兵衛(いじりまたべい)由俊を救ってしまう。歴史が変わってしまうなんて事はお構いなしで大暴れするしんのすけ。しんのすけを迎いに車でやってきた野原一家をも巻き込んでの大騒ぎ。しかし、しんのすけのタイムスリップにはある理由が隠されていた・・・
最高におかしかった。前作『モーレツ大人帝国の逆襲』を見た時は、子供にわかるんかぁ〜ってとこがあったし、正直言って劇場内の子供の笑い声もまばらなところもあった。が、今回はしんのすけの活躍で面白さ倍層、ギャグ爆発で終始笑いが絶えなかった。大人も子供もマジ大笑い。そしてラストシーンはちょっとほろり。戦国時代という舞台を借りて平和の大切さや身分を越えた愛とかも描いていて、しんちゃん映画だからって侮れない作品になっていた。
ゴーストワールド
出演 ソーラ・バーチ/スカーレット・ヨハンスン/スティーヴ・ブシェミ
口は悪いが根は優しいイーニド(ソーラ・バーチ)と金髪美人のレベッカ(スカーレット・ヨハンスン)は大の仲良し。高校を卒業し、自立のためにカフェで働き始めたレベッカ。以前ほど遊びに付き合ってくれないレベッカに、イーニドは距離感を感じ始める。同じく、レベッカはイケてない中年男のシーモア(スティーヴ・ブシェミ)にどんどん夢中になっていくイーニドに、距離感を感じ始める。それぞれが少しずつ違う世界へ行ってしまう不安、自分ひとりだけ行き場所がないまま独りぼっちになってしまう不安、大人になることへの不安・・・。そんな世界を描いた青春映画。
二人の少女の独特な雰囲気(小憎たらしいけどなんかかわいく見えてきちゃうみたいな)に対して、ブシェミ演じるシーモアのダサ男ぶりがなんとも魅力的。そして、“ゴーストワールド"のスパイスが、ちょっと悲しい。ダニエル・クロウズのコミックの映画化。観た直後より後から面白さが沸いてくる、そんな感じの映画。私は好きだ。
ゴジラ×メカゴジラ
出演 釈由美子/宅麻伸/中尾彬
1954年のゴジラ上陸以来、日本には幾度となく巨大生物が出現した。政府はそれらを迎え撃つため、対特殊生物を専門とする「特生自衛隊」を組織した。そして、科学技術の粋を結集して対G兵器の機龍<メカゴジラ>を開発した。そのテスト起動を開始した、まさにその時、ゴジラが動き出した・・・。
又しても1954年のゴジラ初上陸を基点としたパラレルワールド。メカゴジラを操作する家城茜(釈由美子 )の物語としては良く出来ていたが、パラレルワールドにはうんざり。芸がなさ過ぎ。
サイン
出演 メル・ギブソン/ホアキン・フェニックス
妻の事故死をきっかけに牧師を辞め、農夫になったグラハム・ヘス(メル・ギブソン)は、二人の子供と弟(ホアキン・フェニックス)と平穏な生活を送っていた。しかし、ある日農場に巨大なミステリーサークルが出現する。その日を境にあちこちで怪奇現象が起こり始める。それは何かのサインなのか・・・。
“この世の中に偶然は存在しない。全ては真実を伝えるためのサインである”ってのがメッセージ。そのテーマに、異星人の侵略と信仰の話が絡む。う〜ん、“信仰”ってのが非常に重要な部分を占めているので、信仰心の薄い日本人にはどうなんだろう?って映画。自分は、信仰心はないが“偶然は何かの力が作用している”って思っている方なので面白く観れたが、ちょっと作為的過ぎるかなぁ〜とも思う。
ジーパーズ・クリーパーズ
監督 ヴィクター・サルヴァ
出演 ジーナ・フィリップス/ジャスティン・ロング
大学生のトリッシュと弟のダリーは、春休みの帰省のため、家までの単調で長い道程をドライブしていた。しかし、田舎道で突如どこからともなく出現した無気味なトラックに追撃され、静寂が破られる。辛うじて難を逃れた二人は、この道をドライブ中に行方不明になったケニーとダーラの一件を思い出す。ドライブを続けるトリッシュとダリーは、古い教会の傍を通りかかる。そして、そこに、あのトラックが停まり、背が高く黒い影のような大男が、血の染みついたシーツのようなもので包んである“何か”を排水用のパイプに落とすのを見てしまう・・・。
23年に一度、大量の行方不明者が続出するという“都市伝説”をモチーフに作られたホラー映画。前半の『激突!』を彷彿させる精神的な恐怖感は素晴しいのだが、モンスターが姿を現わしてからは、あれ?これっておバカ映画?って思ってしまうほど突っ込み所多し。結局、裁縫好きなモンスターの23年に1度23日間に渡って行われる“お食事タイム”を描いただけなんだもの〜。
地獄の黙示録・特別完全版
出演 マーティン・シーン/マーロン・ブランド/ロバート・デュバル/デニス・ホッパー
ベトナム戦争真っ盛りのサイゴンの夏。陸軍情報省に所属するウィラード大尉(マーティン・シーン)は、ある日極秘任務を言い渡される。それは、軍に背きジャングルの奥地で自らの牙城を築き“王”として君臨するカーツ大佐(マーロン・ブランド)を探し出し、抹殺しろというものだった。河川巡視艇でナン川をのぼるウィラード、チーフ、シェフ、クリーンの四人。彼等は行く先々で“アメリカの狂気”を目のあたりにする。
ナン川をのぼりカーツ大佐に出会うまでの様々なエピソードは、素晴しいの一言。凄い。極限状態の人間の狂気、まさに“アメリカの狂気”の描き方には、賞賛の拍手を贈りたい。ただ、カーツ大佐に会い、その行動の謎が解明するかと思ったら、自分の理解を超えて謎は深まるばかり・・・。参った。カーツの思想を理解しない事には、この作品の真の姿が掴めないのかもしれないが、今回自分には理解できなかった。・・・悔しい。特別完全版で上映時間が3時間23分と長いのだが、観る価値大の傑作である。
少林サッカー
出演 チャウ・シンチー/ン・マンタ/ヴィッキー・チャオ
黄金の右足と言われたファン(ン・マンタ)は、ハンの持ちかけた八百長試合に加担し自慢の足を折られてしまう。その後、ファンはハンの雑用係に身を落とし暮らしていた・・・。そんなある日、八百長試合が自分を陥れるためのハンの罠だったと知る。ハンへの怒りを胸に街を彷徨っていたファンは、少林拳を熱心に説いて回る少年シン(チャウ・シンチー)と出会う。シンの恐るべき脚力を目のあたりにし、サッカーへの情熱を取り戻したファンは、サッカー・チームを作ろうと決心する。かつて少林寺で修行したシンの兄弟達をメンバーに加え、チーム“少林”を誕生させたシン達は、全国大会を勝ち進んで行く・・・。
チームが誕生するまでのストーリーが若干退屈だが(おばかなところは大好き)、サッカーの試合は最高におかしい。特に決勝戦は前代未聞の映像爆発。ここまでおばかに徹すると気持ち良く大笑いできる。斬新な発想を映像化してしまう香港映画に拍手喝采である。それと役者の揃え方もグッド。ヴィッキー・チャオの扱いも徹底しているのには感心。
ズーランダー
出演 ベン・スティラー/オーウェン・ウィルソン/クリスティーン・テイラー
マレーシアの新首相が打ち出した、労働者の最低賃金の引き上げに脅威を感じたファッション業界の重鎮たちは、首相暗殺計画を打ち出した。殺し屋として最適なのは、世界で最も間抜けな男。そして、組織から白羽の矢が立ったのは、売れっ子モデルだけど知能の低いデレク・ズーランダー(ベン・スティラー)だった・・・。
ベン・スティラーが業界ナンバーワンの男性スーパーモデルで、彼の地位を脅かす売り出し中の若手モデルがオーウェン・ウィルソンというキャスティングからして“おバカ”。ただ、そのおバカさが笑いに繋がるのが後半のファッションモデル対決(ウォークバトルってのはちょっとツボ)あたりから。しかし、ゲラゲラ腹を抱えて笑えるまで到達していなかったのが残念。で、この作品ゲスト陣が豪華なのもお楽しみ。デビッド・ボウイ、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ジョン・ヴォイト、ウィル・フェレル、ウィノナ・ライダーetc...役柄もみんなどっか普通じゃないところとか、ベン・スティラー偉い!って褒めたくなっちゃいます。そうそうタイム誌の記者マチルダ役のクリスティーン・テイラーが徐々に魅力的になって行くのも見所。
スターウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
出演 ナタリー・ポートマン/ヘイデン・クリステンセン/ユアン・マクレガー
エピソード1から10年後、銀河共和国連邦の平和をゆるがす分離主義者の企みで、惑星ナブーの女王の任期を終えた元老院議員アミダラ(ナタリー・ポートマン)の暗殺未遂事件が発生した。オビ=ワン(ユアン・マクレガー)は、ジェダイの騎士に成長したアナキン(ヘイデン・クリステンセン)と共にアミダラの護衛についた。アミダラと10年ぶりに再会を果たしたアナキン。やがて2人は恋に落ちるが、銀河共和国の崩壊を企む悪の勢力とジェダイとの戦いは激しさを増し、銀河を混乱の渦に巻き込んでいく・・・。
ボバ・フェットの出生の秘密だとか、アナキンが怒りで悪の面を覗かせるところ(流れる音楽はもちろんダース・ベイダーのテーマ)だとか、ヨーダの活躍だとか、見所は満載だが、ヨーダが最後に「クローン戦争の始まりじゃ」って言ってる様に“エピソード3”への伏線が多く、1本の作品としては評価は低い。と言ってもスターウォーズ好きにはわくわくしっぱなし。大いに楽しめた。
スチュアート・リトル2
出演 ジーナ・デイビス
鷹に襲われているところをスチュアートに助けられた小鳥のマーガロ。マーガロはリトル家で介抱を受ける。マーガロに対し恋心が芽生えたスチュアート。しかし、マーガロと鷹はグルで、窃盗を働いていたのだった。スチュアートに助けられたのも家に入り込む口実だった・・・。
CGで作られたスチュアートの感情豊かな演技には驚いた。でも1を観ていないので、何故言葉を話せるネズミが家族の一員なのかわからなくて、作品に入り込めなかった。2だけでも理解できるような、ちょっとした説明が欲しかった。
スパイダーマン
出演 トビー・マグアイア/キルスティン・ダンスト/ウィレム・デフォー
遺伝子操作されたクモにかまれ、人並み外れたパワーを手に入れたピーター・パーカー。その力に溺れていたピーターではあったが、伯父を殺された事を期に正義のために使うことを決意する。時をほぼ同じに人並みはずれたパワーを身に付けたノーマン・オズボーンは、グリーン・ゴブリンと名乗り悪事に身を汚していた。そんなグリーン・ゴブリンにとって、スパイダーマンの存在は邪魔でしょうがない。スパイダーマンの正体に気づいたグリーン・ゴブリンは、ピーターの愛する女性メリー・ジェーンを囮にスパイダーマンを誘き出す・・・。
NYを舞台に、恋に悩み正義に葛藤する等身大ヒーロー“スパイダーマン”の活躍を描いた作品。グリーン・ゴブリンの心の葛藤をもう少し描いて欲しかったが、サム・ライミ監督らしいダークさとB級映画っぽさがヒシヒシ感じられる映画だった。『ダークマン』もそうだけど、サム・ライミに強すぎないヒーローの心情を描かせたら最高だわ。NYを飛び回るVFXもなかなか。
蝶の舌
出演 フェルナンド・フェルナン・ゴメス/マヌエル・ロサノ
1936年スペイン、ガリシア地方の小さな村。喘息持ちで引っ込み思案の少年モンチョは、グレゴリオ先生の配慮ある教育で、自然や友情を学んでいく。モンチョは、父兄から贈れた品々を受け取らない先生を見て、彼こそ高潔な人物の模範だと感じた。しかし、忍び寄る不吉なファシズムの足音。新しい体制のもと共和派の取り調べが始まる。そして、共和派であるグレゴリオ先生も囚われの身となってしまう。「アテオ! (不信心者)アカ! 犯罪者!」彼らを罵る声が飛び交う・・・。少年と老教師の別れのとき、モンチョの無垢は終焉する。
感動作だって話しだったが、自分には不快の方が強かった。時代がいけないって言ってしまえば、それまでだが、余りにも救いがなさ過ぎ。少年の傷つきやすい心の揺れ動きを繊細に描いてはいるんだけど、辛い作品なので好きじゃない。
テルミン
出演 レフ・セルゲイヴィッチ・テルミン/クララ・ロックモア
科学者テルミン博士は、帝政ロシア時代からソ連崩壊までの激動の歴史に翻弄されながら、一世紀近くを生き、発明を繰り返した「知られざる天才奇人」である。彼の波乱万丈の人生を、楽器テルミンを中心に、その周辺の人物の証言も交えて描いたドキュメンタリー映画。
単なるドキュメンタリーじゃなくて、テルミン自身の愛弟子にして、テルミン演奏の天才、クララ・ロックモアとテルミン博士の不思議で深い縁(恋物語と言ってもいいかも)をテーマに描かれていた。ちょっと退屈だったけど、長い年月を経て大切な人に再会できた幸せと喜びがつまったクライマックスのシーンで、自分まで幸せなった気分。なんかいい映画だった。
2002年夏・東映アニメフェア
テレビアニメの延長を劇場で上映しただけのもの。せっかく劇場まで足を運んだのだから、映画ならではの作品を見せてもらいたかった。タダ券だったからまだいいけど、マジ時間の無駄。
ドニー・ダーコ
出演 ジェイク・ギレンホール/ジェナ・マローン/ドリュー・バリモア
ある晩、夢遊病の高校生ドニー・ダーコの前に銀色のウサギ《フランク》が現われ、世界の終わりを告げる。世界の終わりまで、あと28日と6時間42分12秒。翌朝ゴルフ場で目を覚まし家に帰ると、飛行機のエンジンが落ちてきて、ドニーの部屋を直撃していた。しかし、その事故に該当する機体は発見されなかった・・・頻繁に現われる銀色のウサギは幻覚なのか、予言者なのか・・・ドニー・ダーコが経験する28日6時間42分12秒。28日後の世界でドニーを待っているものとは一体何なのか・・・
物理教師から聞くタイムトンネルの話が重要なポイントでもあるのだが、その時間軸的なものに大混乱。どうも自分の中で辻褄が合わない。謎の渦に巻き込まれたまま溺れてしまったって感じ。ヒントを探しに、すぐさまもう一度観たくなる映画。そして、観賞後結末について話し合いたくなる、そんな映画。
バイオハザード
主演 ミラ・ジョヴォヴィッチ
ゲーム『バイオハザード』エピソードゼロという感じで、ウィルスが世界に蔓延するゲーム前のアンブレラ社の地下研究所・ハイブでの騒動や、ウィルス漏えいの秘密を、一時的な記憶喪失になってしまっている工作員の一人アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)を中心に描いた作品。
ゲームの世界を生かしつつ、オリジナルな世界を構築していた。主人公もゲームでは登場していない人物なので、ゲームをなぞるだけではなく、1本の映画として完成されたものになっていた。ゲームで突き詰めていない何故起きたかの部分を描いていたのも面白かったし、恐怖映画としてもまずまず。ただ、コンピュータの非人道的な防御システム(それでなくてはいけないんだけど)に新しい恐怖はあるものの、オーソドックスなゾンビなので(ロメロ映画のまま。ゲームがそうなのでしょうがないんだけど)、斬新さを感じなかった。結末が読めてしまうのも残念。そして物語の根本部分、ウィルスの漏えいで、生存者が一人もいないのに何故工作員達は地下研究所に入ったのだろうか?という点に深い疑問が残る。でも、ミラ・ジョヴォヴィッチがかっこいいから良いや。
パニック・ルーム
出演 ジョディ・フォスター/クリステン・スチュワート/フォレスト・ウィテカー
離婚して娘と二人で新生活を始めようと高級住宅地にある古い4階建てのアパートに引っ越してきたメグ・アルトマン(ジョディ・フォスター)とサラ(クリステン・スチュワート)。その家にはパニック・ルームと呼ばれる緊急避難部屋があった。越して来たその夜、空き家と思った3人の男が、前住人の財産を狙いに侵入してきた。身の危険を感じたメグとサラはパニック・ルームに逃げ込んだが、賊が狙っている財産はその部屋に隠されていた・・・。
終始緊張感に包まれて面白かったのだが、内容があまりにも希薄。パニック・ルームに逃げ込んだ母と娘がいかに賊から身を守るかって、それだけの映画。
ハリー・ポッターと賢者の石
原作 J・K・ローリング
出演 ダニエル・ラドクリフ/エマ・ワトソン/ルパート・グリント/アラン・リックマン
孤児として親戚の家でいじめられながら育てられたハリー。そんなハリーの11歳の誕生日に、魔法学校の入学許可書が舞い込んで来た。それにより、今は亡き両親が偉大なる魔法使いであった事を知る。魔法学校に入学したハリーは仲間と共に様々な経験を積んでいく。ある日、ハリーは、秘密の部屋にある“賢者の石”の存在を知る。そして、その石を盗もうとする裏切り者がいる事に気がつく。仲間と共に“賢者の石”を守る為に秘密の部屋に侵入したハリー。しかし、そこにはすでに侵入しているある人物がいた・・・。
あまりにも有名な児童書の映画化。原作のイメージを忠実に再現しており、見所満載で楽しいファンタジー映画に仕上がっていた。ただ、いい行い、悪い行い全てにおいて点数制ってのは夢がないなぁ〜と思ってしまった。それと、人間(マグル)より魔法使いの方が偉大だっていう差別意識も嫌だなっ。でも、気にしなければ楽しい映画。
ビューティフル・マインド
出演 ラッセル・クロウ/ジェニファー・コネリー/エド・ハリス
第二次世界大戦後まもないプリンストン大学。その大学で学ぶ若き天才数学者ジョン・ナッシュ (ラッセル・クロウ) は、人を寄せつけないプライドと奇矯な振る舞いのためにほとんど友人がなく、寮で同室のチャールズ (ポール・バタニー) だけが心を許せる友人であった。新しい理論を発明し、マサチューセッツ工科大学で教鞭をふるうようになったナッシュは、生徒の一人であるアリシア (ジェニファー・コネリー) とつき合い始め、やがて結婚する。ところが、その前後から秘密裏に軍の暗号解読の手助けをしているという妄想と幻覚を伴う精神分裂病にかかりはじめる・・・それを自覚したナッシュは克服する為に、電気ショック療法と服薬生活をはじめたのだが・・・。1994年にノーベル賞を受賞した実在の数学者をモデルにした伝記ドラマ。
実在のジョン・ナッシュの事を皆目知らないで観たので、ナッシュの何が凄いのかが映像からは全然理解できなかった。従って、どんな凄い理論を発表したのかがわからないので、単なる精神分裂病男の恋物語に終ってしまった。又、飲食を忘れて数式に没頭するという設定なのに、ラッセル・クロウの太い体格は何?って事で初っぱなから引いてしまったのも作品に入れ込めなかった原因。余談になるが、後日実在のナッシュを調べたところ、アリシアとは、一度離婚して、その後40年近くも別居した後に再度結婚し直しているそうだ。ナッシュは、複数の男と肉体関係があったり、暴力をふるったり、ユダヤ人差別をしたり、人間性という点では欠陥だらけの人物だったらしい。原作では、そういうのをすべて認めた上で、学問に対する姿勢を指して「ビューティフル・マインド」と呼んだらしいが、映画よりその事実の方がおもしろいと思うのは自分だけだろうか・・・。そんな作品だけど、第74回アカデミー最優秀作品賞受賞。納得いかん。
ヒューマンネイチュア
出演 ティム・ロビンス/パトリシア・アークェット/リス・エヴァンス
12歳の時、突然異常に毛深い体になってしまったライラと、マナーに異常な関心を持ち、ネズミにテーブルマナーを学ばせる研究に没頭しているネイサン博士。二人が森でデート中、偶然出会ったのは、自分を類人猿と思い込んでいる男であった。ネイサンは格好の研究材料として彼を“人間”として教育しようと連れて帰る。パフと名づけられた男は、序々に知識と教養を得て一躍時の人となるが、その一方で彼を取り巻く人々の関係は、徐々に狂いはじめていく・・・
脚本が『マルコヴィッチの穴』のチャーリー・カウスマンなので、突拍子もない作品を期待したんだけど、ちょっと期待はずれ。登場人物はおかしかったんだけどね。自然生活を忘れた人類への警告かと思わせて、しょうもない裏切りをみせてくれたのは良かったんだけど、オチがちょっとお粗末過ぎ。でもまぁ、そこまで愚かなのが人間って結論かもしれないけど、“結局、性欲かい”(by三村@さまぁ〜ず)って映画。
ブラックホーク・ダウン
出演 ジョシュ・ハートネット/ユアン・マクレガー他
米軍特殊部隊レンジャーとデルタ・フォースが、平和維持活動の一環としてソマリアに派遣された。彼らの任務は、内戦鎮圧のため軍事独裁政権の指揮官らを誘拐するというものであったが、敵軍の狙撃により最新鋭ヘリ“ブラックホーク”が墜落するという予期せぬ事態が発生してしまう。それにより、予定外の地上戦へともつれ込んでしまう・・・。
戦闘シーンはさすがに凄い。でも、それだけの映画。アメリカが軍事行動を起こした事への批判もちょっとはあるものの、結局はアメリカが一番偉いという描き方。あれだけ殺しておいて・・・歴史に詳しくないので、誰が本当にいけなかったのか知らないけど、なんか腹立たしい。
フレイルティー/妄執
出演 マシュー・マコノヒー/ビル・パクストン
テキサスの連続バラバラ殺人事件が全米を震撼させていた、ある夜。事件の担当捜査官ドイルの前にフェルトンと名乗る一人の男が現れた。彼は、犯人は自分の弟で、人々を殺害後自殺を遂げたと告げた。しかし、話には続きがあり、1979年の夏フェルトンの父が天使に出逢ったと言って連続殺人を始めた事、それを引き継ぎ弟が悪魔殺害の名目で連続殺人を繰り返していた事を告白した・・・。
う〜ん期待はずれ。天使からの指令が父の狂言であったなら、違った恐怖もあったろうに。
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
出演 ジョン・キャメロン・ミッショル/マイケル・ビット/ミリアム・ショア
東ドイツ生まれの少年ハンセルは、結婚してアメリカに渡る為に性転換手術を受けたが、手術のミスで股間に1インチの肉痕が残ってしまう。母の名を借りヘドウィグとして自由な国アメリカに渡ったが、あっさり旦那に捨てられてしまう。トミー・ノーシスと出会い、次こそ幸せな日々が訪れるかと思ったが、「怒りの1インチ」の為に破局。おまけにトミーには、曲まで奪われてしまう始末・・・しかし、トミーへの想いを断ち切れないヘドウィグはツアーに付きまとい、隣の店でライブ活動を続けていた。そんな自分の半生をヘドウィグが歌いあげるロック・ミュージカル。
期待以上に面白かった。ジョン・キャメロン・ミッショルの歌が本当に素晴しい。「愛の起源」は名曲。キテレツな運命に翻弄されるヘドウィグの姿が演技ではないドキュメンタリーにさえ思える素晴しさ。
マイノリティ・リポート
出演 トム・クルーズ/マックス・フォン・シドー/サマンサ・モートン
2054年の首都ワシントンD.C.。未来を透視できる予知能力者・プルコグの力で殺人を予見する、犯罪予防局が設置されてから6年、殺人事件はゼロ、犯罪そのものも90%減少という成果を出していた。その犯罪予防局を全国規模に拡大しようという国民投票が近づいているそんなある日、主任捜査官ジョン・アンダーソン(トム・クルーズ)は、自分が殺人を犯すと予知されてしまう。それを見たジョンは、逃亡しながら真相の鍵を握る“マイノリティ・リポート(少数報告)”を探すが・・・。
未来世界にはわくわくしたが、ストーリーの矛盾が多くてがっかり。逃亡を隠す為に眼球を移植するのはいいが、自分の眼球を持って犯罪予防局に侵入するってバカすぎ。すぐ侵入禁止にするっしょ。
マジェスティック
出演 ジム・キャリー/ローリー・ホールデン/マーティン・ランドー
脚本家のピーター・アプルトン(ジム・キャリー)は、ある雨の日、運転していた車ごと川に転落してしまう。見知らぬ海岸に打ち寄せられた彼を助けてくれた老人によって、西海岸の田舎町ローソンに足を踏み入れるが、転落時強く頭を打ったせいで過去の記憶をなくしていた。自分が誰なのかまったくわからないまま、町の人々から“ルーク”として熱烈な歓迎を受ける。朽ちかけた町がルークの存在で活気づいた時、突然記憶が蘇ってしまう・・・。
ジム・キャリーの笑顔が最高の作品。それだけ。いろんな「希望」を男に託しているだけの映画で正直がっかり。いまさら赤狩りを取り上げられても・・・って気もするし。『ショーシャンクの空に』が良かったので、フランク・ダラボンに期待したのだが、大はずれだった。
ムーラン・ルージュ
出演 ニコール・キッドマン/ユアン・マクレガー
1900年、パリのナイトクラブ“ムーラン・ルージュ”。夜毎繰り広げられる華麗なショーは人々を魅了する。オーナーのジドラーは、資産家の公爵にサティーン(ニコール・キッドマン)を世話することで投資を引き出そうとしていた。女優を目指していたサティーンもパトロンを必要としており、ジドラーの申し出を受けることにした。しかし、サティーンは青年舞台作家クリスチャン(ユアン・マグレガー)をパトロンだと勘違いしてしまい、それがきっかけで2人は愛し合うようになるのだが・・・。2人の悲恋が、ポップなナンバーで彩られるミュージカル・ムービー。
恋愛映画という事で避けていたが、とんでもない食わず嫌いであった。大傑作である。アカデミー賞にもノミネートされていたが、最優秀作品賞は取れず・・・審査員の目は節穴かい!!って声を大にして言いたい。映像・音楽など素晴しいの一言。もー楽しくて楽しくて。そのセンスに脱帽である。
メメント
出演 ガイ・ピアース/キャリー・アン・モス
何者かに妻を殺された元保険調査員のレナード(ガイ・ピアース)。彼は記憶を10分しか保てないという重度の記憶障害に苦しみながら、愛する妻を殺した犯人を突き止める為に、出会った人物や手がかりとなるモノをポラロイド写真に撮りメモを書くだけでなく、自らの体にタトゥーを彫り、事件の真相をつかもうとするのだった...。
結末から始まり時間が細切れに遡っていく。そして妻殺しの真実が浮かび上がるのだが、序々に記憶を手繰って行く感じが画期的。そして、最後に隠されていた冒頭(時間軸上)のシーンは謎だらけで頭は大混乱。この男の本当の姿が一瞬見えたところで頭ん中は大パニック。今までのストーリーを瞬時に蘇らせないと解決しない凄い映画。記憶を失ってしまう男を追いつつ、観客はしっかり記憶を保っていないとわからなくなってしまうという挑戦的な映画であった。面白かった〜。でも謎がたっぷりで結局何も解決してない・・・ってのが事実かも。いや、真実がこの映画にあるのか・・・と謎だらけのメメントワールドにどっぷり漬かっていくのであった・・・。
モンスターズ・インク
声の出演 ジョン・グッドマン/ビリー・クリスタル/スティーブ・ブシェミ/ジェームズ・コバーン
モンスター・シティ最大の会社“モンスターズ・インク”の仕事は、エネルギー源である子供たちの悲鳴を集めることであった。その中で悲鳴獲得NO.1が、サリーとワゾウスキのコンビ。 だが、実はモンスター達の方こそ、人間の子供は有毒だと信じ、子供たちを心底怖がっていた。そんなある日事件は起こった。仕事を終えたサリーが残務整理をしていると、そこに小さな人間の女の子が立っていたのである。会社に知られれば自分たちも隔離されてしまうと考えたサリーとワゾウスキは、こっそりと少女を人間界に戻そうとする。しかし、その少女の出現にはある秘密が隠されていた。
3D技術の進歩も凄いが(サリーのふわふわ感はアニメとは思えないほど)、それ以上に物語がいい。やっぱ技術だけではなく、心が肝心なんだよなぁ〜とか思ったりして。そして声を担当する役者のうまさも作品を生かしていた。ともかく、娘を持つ父親には感動もの。そうじゃなくても感動もの。でも、“どこでもドア”と一緒じゃんと思ったのは、私だけではないはず。
レイン
出演 パワリット・モングコンビシット/プリムシニー・ラタナソパァー
生まれつき耳が聞こえないコンは、ずっと疎外され育ってきた。そんな彼が、偶然知り合った殺し屋ジョーの手ほどきで、殺しの道へと入って行くのに何のためらいもなかった。静寂につつまれた独りの世界で、引き金を引き続けていくコン。しかし、薬局でフォンと出逢った事により、コンは人を愛する喜びを知る。そんなある日、相棒のジョーが私情で“客”を殺してしまった事で、組織のボスの罠にはめられ殺害されてしまう。コンは生まれて初めて失う事の痛みを知る。人としての感情が目覚めたコンは、フォンへの愛情と葛藤しながらもジョーの復讐の為、ボスの元へと向かう・・・。
独特の空気を持った映画。主人公の耳が聞こえないという事で極力会話が抑えられていたのもあって、かなり静かな映画であった。その静寂の中で残酷なシーンが描かれることによって、独特な空気が生まれていたと思う。ラストシーンなんて素晴らしいの一言。ただ、斬新と言われている映像は、どこか塚本晋也監督の映像に似ていた気がしたのは、自分の勝手な思い込みだろうか。