このぺーじは2004年に見た映画のランキングを勝手に判断したぺーじです。 |
CASSHERN
出演 伊勢谷友介/麻生久美子/唐沢寿明/寺尾聰/樋口可南子/及川光博
今の歴史とは全く異なる歴史を歩んできた世界。地球は、大亜細亜連邦共和国とヨーロッパ連合に二分されていた。しかし、50年にも及ぶ戦争で使用された化学兵器、細菌兵器、核がもたらした薬害やウィルス、放射能などの後遺症で、地球は荒廃しきっていた。人類も突然変異など、現在の医療では手に負えない状況に追い込まれていた。そんな中、東博士(寺尾聰)は、人間のあらゆる部位を作り出す“新造細胞”理論を提唱する。そして、研究途中、故意か必然か、新生命体・新造人間が誕生する。その一人ブライキング・ボス(唐沢寿明)は、逃げ延びたバラシン(要潤)らと共にロボット軍団を率いて、自分達を迫害した人類に反旗を翻す。人類を救うはずの研究は、再び破滅の道へと導こうとしていた。戦場で命を失った東鉄也(伊勢谷友介)もまた、新造細胞によって生まれ変わり、戦いに巻き込まれていく・・・。
映像は画期的で凄い。惚れ惚れ。ただ「キャシャーンがやらねば誰がやる」という昔のコピーをそのまま今回も使っていたが、ちょっと方向性が違うんじゃない、って疑問が残る。まぁいいけど。前半の素晴らしさ、テンポの良さは、後半失速したわけではないけど、「憎しみの連鎖」という重いテーマに足取りが重くなっていた。テーマに固執し過ぎたのか、やたらしつこいのもマイナス要因。脚本も弱い。母親をめぐる、父親と息子の確執は『エヴァンゲリオン』を観ているようだし。でも、ラストシーンで登場人物の関係性がはっきりした時の悲しさは、ジーンときたりして。まさに♪みんなの願いは同時には叶わない♪って映画であった。
キル・ビルVol.2
出演 ユマ・サーマン/デビッド・キャラダイン/ダリル・ハンナ/マイケル・マドセン
世界を震撼させた毒ヘビ暗殺団の一員だったザ・ブライド(ユマ・サーマン)は、結婚式の打ち合わせ(実は当日ではなかった!)の最中に、ボスのビル(デビッド・キャラダイン)の命令により瀕死の重傷を負わされる。4年後、奇跡的に昏睡状態から目覚めたザ・ブライドは、自分を不幸のどん底に落とした全ての人間を血祭りにあげる為に復讐の旅に出る・・・その続編。残る標的はバド(マイケル・マドセン)、エル・ドライバー(ダリル・ハンナ)、そしてビル。
確信犯的なB級映画作りは健在。前作ほど笑いどころはなかったものの遊び心は満載。香港カンフー映画へのオマージュがたっぷり見れるパイ・メイ(ゴードン・リュー)との修行時代の映像の凝りようとか、物語とは直接関係ないところで、ニコニコしてしまう自分がいたりして。映画で“遊ぶ”事を忘れない、タランティーノは、やっぱええわ。
クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ
原作 臼井儀人
声の出演 矢島晶子/ならはしみき/藤原啓治/こおろぎさとみ
廃館になった映画館に忍び込んだ“カスカベ防衛隊”。そこでは、無人のまま映写機が荒野を映し出していた。みんなで映画を観ていたが、ちょっと、しんのすけがトイレに行っている隙に、映画館は無人になっていた。先に帰ったと思ったが、誰も帰っていない・・・。その夜、しんのすけは、ひろし、みさえ、ひまわりを連れて、友達を探しに、再び映画館に向かった。映画館では、昼間と同じ西部劇が上映されていた。そして、気が付くと一家は、映画と同じ西部劇の荒野に佇んでいた・・・。しんのすけは、その中でみんなを見つけるのだが、春日部の記憶を失い、この世界で別の人間として暮らしていた。唯一まだ記憶のあったボーちゃんと共に何とか春日部に帰ろうとするしんのすけだが、町の知事・ジャスティスに邪魔をされ、なかなか戻れない。そうこうしているうちに、しんのすけの記憶も薄れかけてきた。果たして、しんのすけ達は本来の自分に戻れるのか?そして、春日部に帰れるのか?
前作が原点回帰的なおばかなギャグ満載(おばかなギャグは嫌いじゃないけど、それだけじゃねぇ)だけの作品になっていて、イマイチ満足できなかったが、今回は良かった〜。無敵の幼稚園児しんのすけのおばかな活躍も然ることながら、「荒野の七人」とか、マカロニウエスタンにオマージュを捧げた映像にニタリ。ストーリーもしっかりしていて、満足度は高い。
劇場版NARUTO −ナルト− 大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!
原作 岸本斉史
声の出演 竹内順子/杉山紀彰/中村千絵/井上和彦
“木ノ葉隠れの里”の下忍・うずまきナルト、うちはサスケ、春野サクラに与えられた任務は、大ヒット映画『風雲姫の大冒険』で、風雲姫を演じる超ワガママな映画女優・富士見雪絵を、次回作を撮影する“雪の国”まで護送することであった。嫌がる雪絵を強引に“雪の国”へ連れていったナルト達は、雪忍三人衆と風花ドトウに行く手を阻まれる。それには、雪絵の生い立ちが深く関係しているのであった・・・。
『NARUTO−ナルト−』のコミックを読んで、登場人物の素性を知っている人には、面白く見れたと思う。しかし、知らない人にはちょっと説明不足かなっ。で、知っている私は、それなりに面白かったりして。でも、やっぱ子供向き。同時上映の『木の葉の里の大うん動会』もくっだらなくて良い。
解夏
原作 さだまさし
出演 大沢たかお/石田ゆり子/富司純子
東京で小学校の教師をしている隆之(大沢たかお)は、体に不調を覚え始めていた。幼なじみの医者・博信(古田新太)の診察を受けた結果、視力を失う“ベーチェット病”である事が判明する。隆之は、恋人の陽子(石田ゆり子)に別れを告げ、教師を辞め、母(富司純子)が住む故郷長崎へと帰る。しかし、そこへ自分を追って陽子がやってきた。隆之は思い悩む。そんな中、陽子と共に訪れた寺で仏教の教えを受ける。そして、修行の始まる日を“結夏(けつげ)”終わる日を“解夏(げげ)”という意味を知る。そして今は解夏に向かって修行中なのだと・・・。隆之は、視力を失う前の時間を懸命に生き抜こうと決心する・・・。
視力を失う日は、絶望の日ではなく、不安や苦しみから解放される安堵の日、それが“解夏”なのだってのが、映画のテーマかなっ。でも、前向きな作品であるべきなのに、とても暗い。その暗さを引き立てているのが石田ゆり子演じる陽子の存在。原作ではもっと明るい性格らしいが、映画の陽子の言葉には刺がある。教え子がいじめられてるって手紙を読んで「助けに行きたいでしょ」って、行けない人に語る言葉じゃないって。あれじゃ落ち込むって。思ってても言ってはいけない言葉でしょう、それは。そんな不満も多々あるが、大沢たかおの演技が素晴らしかったので許してしまおう、って感じの映画。
ゴッドファーザー(デジタル・リマスター版)
出演 マーロン・ブランド/アル・パチーノ/ジェームズ・カーン/ロバート・デュバル
1947年マフィアのドン、ビト・コルレオーネ(マーロン・ブランド)は、ニューヨーク・マフィアの五大ファミリーで最も強力なコルレオーネ・ファミリーを率いる頭目になっていた。末娘コニーの結婚式の最中に列席の友人から相談を受けても、ビトは自分をすがってくる者には愛と権力、知力で十分に報いていた。そんなある日、対立するブルーノ・タッタリアの息のかかった麻薬の売人ソロッツォが取引の話を持ちかけてきた。ビトは丁重に断ったが、長男ソニー(ジェームズ・カーン)が興味を示した。ソロッツォは、ビトが必ず邪魔になると考え、暗殺を企てる。幸い一命は取りとめたが、ビトへの襲撃はコルレオーネ・ファミリーへの宣戦布告を意味していた。そして、第2次大戦から復員した三男マイケル(アル・パチーノ)も、恋人ケイ(ダイアン・キートン)の願いを振り切り、マフィア社会に身を投じていくのであった・・・。
強力な権力を握っていたビトが、撃たれた事を機に衰退していく、それとは反対に純朴だったマイケルがマフィアの血に目覚めていく・・・。そのコントラストが素晴らしい。いい映画は年月が経っても色褪せないと改めて感じてしまった。マーロン・ブランドも素晴らしいが、アル・パチーノの目の輝き具合の変化は最高。ホントいい映画だったぁ〜。大感激。
下妻物語
出演 深田恭子/土屋アンナ
茨城県の下妻に住むロココ主義に憧れるロリータ少女・竜ヶ崎桃子(深田恭子)と時代錯誤の下妻レディース“舗爾威帝劉(ポニーテール)”のメンバー・白百合イチゴ(土屋アンナ)。出会うはずのない二人がひょんな事で出会い、かけがえのない存在となっていく友情物語。
むちゃくちゃ面白かった〜。なんてくだらないんだろう(誉めてます)って、楽しんでいたら、最後にホロリと来てしまった。いい映画やぁ〜。深田恭子も良かったけど、土屋アンナのヤンキーが最高。
スパイダーマン2
出演 トビー・マグワイア/キルスティン・ダンスト/アルフレッド・モリーナ
グリーン・ゴブリンの事件から2年の時が流れた。ピーター・パーカー(トビー・マグワイア)は、大学生となり、スパイダーマンとの両立に悩みながらもNYの街を守っていた。一方、ピーターが想いを寄せるM.J.(キルスティン・ダンスト)は、念願だった舞台女優としてのスタートを切っていた。親友のハリー(ジェームズ・フランコ)は、父を殺したのはスパイダーマンだと思い込み、打倒スパイダーマンを誓っていた。そんな中、ハリーが研究に融資していた実験が大事故を引き起こす。その事故で、優秀な科学者であったDr.オットー・オクタヴィウス(アルフレッド・モリーナ)は、金属製のアームと融合し、怪人ドック・オクとなってしまうのであった・・・。
もぉ〜最高に面白かった。列車での戦いなんて身を乗り出して見入ってしまったくらい。マスクが取れて正体がばれても必死に戦う姿なんて、涙もんですよ。M.J.に正体がばれてしまうシーンにも感動してしまったし。単なるアクション映画ではない、素晴らしい映画であった。スパイダーマンがピーターだと知ってしまったハリーの動向が気になる「3」も期待大である。って作るか知らないけど、あの終わらせ方は続きがあるっしょ。
世界の中心で、愛をさけぶ
監督 行定勲
出演 大沢たかお/柴咲コウ/森山未來/長澤まさみ/山崎努
物語は、朔太郎(大沢たかお)の婚約者・律子(柴咲コウ)が失踪するところから始まる。律子の行き先が四国だと知り、後を追う朔太郎だったが、そこは初恋の相手・亜紀(長澤まさみ)との思い出が眠る場所でもあった。亜紀が残したテープを聴き、過去に対峙する朔太郎は、その思い出の中に迷い込んでしまう。高校時代の朔太郎(森山未來)と亜紀との甘く淡い恋愛は、亜紀の白血病による「死」により終わりを告げる・・・。喪失感を抱き過去を彷徨う朔太郎に、ある事情で伝えられなかった亜紀の最後のメッセージが、十数年の時を経て届くことになる・・・。
高校時代の朔太郎と亜紀の物語は切なくて素晴らしかった。この二人を演じた森山未來と長澤まさみの力も大きい。特に長澤まさみは最高。むちゃくちゃかわいいのもあるが、重要な役目である“声”がいい。大人になった朔太郎を主人公にしたのも映画としては正解だったと思う。ただ、四国に行くためには仕方がない事かもしれないが、律子の設定が少々強引過ぎるのが気にかかった。と文句を言っても、ボロボロ泣いてしまったのは事実。
ソウ
出演 リー・ワネル/ケアリー・エルウェズ/ダニー・グローヴァー
二人の男が目覚めると、そこは老朽化した病院の浴室かトイレのような場所だった。対角線上に短い鎖でつながれたカメラマンの青年アダム(リー・ワネル)と医師のゴードン(ケアリー・エルウェズ)。二人の間には、銃で頭を撃ち抜いて自殺した男の死体が横たわる。二人とも、なぜ自分がここに繋がれているのか、拉致された寸前の記憶はない。ポケットに入れられたテープには、犯人からゴードンに宛てた「6時までにアダムを殺さなければ、お前の妻と娘を殺す」というのメッセージが録音されていた・・・。一方、タップ刑事(ダニー・グローヴァー)とシン刑事(ケン・リョン)は、連続殺人事件の犯人“ジグソウ”を追っていた。
何を書いてもネタバレになってしまう作品。最初から最後まで緊張感が途絶えないのはうまい。犯人に関しては、疑問が残る点もあるが、一切書く事はできないので(情報がないまま見るのがベスト)、このまま終了。
デイ・アフター・トゥモロー
出演 デニス・クエイド/ジェイク・ギレンホール/イアン・ホルム
二酸化炭素の大量排出により地球の温暖化が深刻化する中、地球は静かに崩壊への道をたどっていた・・・。古代気象学者のジャック・ホール教授(デニス・クエイド)は、自らの調査結果を元に、地球の温暖化が氷河期の再来に繋がる危険性を説き、地球規模での危機を予測していた。しかし、国側はその予測を全く相手にはしなかった・・・。しかし、その4ヵ月後、予測より早く世界各地で異常気象が多発し始める。彼の仮説は、確信へと変わっていくのだが、時はすでに遅かった・・・。
スペクタクル映画に親子の愛を加えて・・・と、ありきたりな物語。多数の死者が出たけど、主人公は生き残ったとさ、というお決まりの展開に、感動のラストシーンもなぁ〜んかシラケル。映像は凄かったけど内容はお粗末過ぎ。でもテーマは本当に起こりうる深刻な問題なんだけどね。
デビルマン
監督 那須博之
出演 伊崎央登/伊崎右典/酒井彩名/冨永愛
同じ高校に通う2人の親友、不動明(伊崎央登)と飛鳥了(伊崎右典)。明は4年前に両親を亡くし、クラスメイトである美樹(酒井彩名)の家族に引き取られ穏やかな日々を送っていた。そんなある日、飛鳥了の父である飛鳥教授は、新エネルギーだと思い発掘したものが“デーモン”であったと告白する。その日からデーモンは、人間の体を乗っ取り始めるのであった・・・。やがて明の体にもデーモンが侵食する。しかし、明は、乗っ取られる事なく、悪魔の力を有しながらも、人間の心を持ったデビルマンとなったのだった。
最悪の映画。原作の深さの欠片もない。デーモンから人間を救っていた明が、逆に人間から追われる事になり、一緒に住んでいた美樹達にも“悪魔狩り”の手が伸びる。そして殺害。その美樹の姿に人間の心に潜む“悪魔”を見つけ、絶望し全てを破壊する、ってのが原作だったと思うのだが・・・。なんでこんな最低の映画にしてしまったのやら。
ドッグヴィル
出演 ニコール・キッドマン/ポール・ベタニー
ロッキー山脈の麓に孤立する村ドッグヴィル。ある日、この村に近いジョージタウンの方向から銃声が響いた。その直後、村人の青年トム・エディソン・ジュニア(ポール・ベタニー)は助けを求める美しい女性グレース(ニコール・キッドマン)と出会う。追っ手のギャング達から、彼女を隠し、その場を切り抜けるトム。翌日、トムは、村人たちにグレースをかくまうことを提案する。出された条件は、“2週間で彼女が村人全員に気に入られること”。グレースは、トムの提案に従って肉体労働を始めることになるのだが、徐々に村人達の要求はエスカレートしていくのであった・・・。床に家や道などを表わす白線を引き、必要最小限の家具だけを配置した殺風景なセットで、“極限にして無限”の世界を創出した問題作。
ラストは違った意味でスッキリするものの、後味の悪さがづ〜んと心に暗い影を残す。人間のエゴもさる事ながら、集団の狂気が壁をとっぱらった事により、さらに深みを増して観るものの心をえぐる。初めてグレースが犯されるシーンのカメラアングルの素晴らしさは必見。個人的には、ニコール・キッドマンだから3時間弱の長い上映時間が苦にならなかったとも言える。ホント美しい・・・。でも、後味は最悪。
バイオハザードIIアポカリプス
出演 ミラ・ジョヴォヴィッチ/シエンナ・ギロリー
アンブレラ社の地下施設ハイブの事故から36時間後。事故現場から逃げ出したT−ウイルスの感染者によって、ラクーン・シティの住人のほとんどはアンデッド化し、街は崩壊の道を歩んでいた。病院で目を覚ましたアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、荒廃した街を彷徨う。アリスはアンブレラ社の極秘の実験でT−ウイルスを体内に打ち込まれ、超人的な能力を備えていた。アリスは街で生存者ジル・バレンタイン(シエンナ・ギロリー)に出会う。核弾頭の投下まで残り4時間。彼女達は、数少ない生存者と共に、街に取り残された少女を助け、街から脱出しようとする。しかし、アンブレラ社の開発した生物兵器メネシスや、飢えたアンデッドの群れが、行く手を阻む・・・。
前作の続編。物語は、前作のラストのちょっと前から始まり、T−ウイルスとはなんぞや、とか一切説明のないまま突き進む。いきなりの展開に退屈する暇もない。しかし、前作を見ていない人やゲームをやった事のない人には、とっても不親切。もし、映画を観る前にゲームをしたいって人がいたなら『バイオハザード3ラストエスケープ』が、お勧め。暗殺者メネシスも登場するし、って話が反れた。まぁそれはともかく、ゲームのキャラまで登場し面白さアップ。ただ、ゾンビ映画としては1作目の方が面白かったかなぁ〜。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
原作 J・K・ローリング
出演 ダニエル・ラドクリフ/ルパート・グリント/エマ・ワトソン/ゲイリー・オールドマン
ホグワーツ魔法学校の新学期が始まり、学校では、史上最強の凶悪犯シリウス・ブラック(ゲイリー・オールドマン)の脱獄の話題で持ちきりだった。記録によると、ブラックはハリーの両親をヴォルデモード卿に引き渡し、死に追いやった張本人とされていた。そして、今度はハリーの命を狙っているらしい。ダンブルドア校長は、アズカバン牢獄の看守ディメンダーを見張りに立てるが、彼らの力はハリーにも影響を及ぼしていた。そんな中、ブラックの影はすぐそこまで近づいていた・・・。
悪いと思っていた奴が実はいい奴で・・・みたいなワンパターンに正直ガッカリ。監督が変わったという事で、違ったものを期待したんだけど、原作があるものだから仕方ないのか・・・。世界的なヒットがわからん。
ビッグ・フィッシュ
出演 ユアン・マクレガー/アルバート・フィニー/ジェシカ・ラング
何度も聞かされた若い頃のエドワード・ブルーム(ユアン・マクレガー)の“物語”は、ホラ話ばかりで真実は何もないと、息子のウィル(ビリー・クラダップ)は、父(アルバート・フィニー)の話に耳を貸さなかった。しかし、父が病気に倒れ、書斎にしていた倉庫を整理していた時、全てがホラ話ではなかった事に気が付く。そして、エドワードは最期を迎えようとしていた時、傍らにいたウィルに、自分の最期の時の話をしてくれと頼む。父の“真実”を知ったウィルは、一度も聞いた事がなかったエドワードの最期の“物語”を語り始める・・・。
素晴らしいファンタジー映画であった。ウィルの話にボロボロと涙が出てしまった。ジーンときたとかじゃなく、自然と涙が溢れていたって感じで、なんか不思議な感情変化であった。これは、大人というか父親になって初めて判る“優しさ”で包まれた映画なのかもしれない、な〜んて感じた。なんにせよ、ティム・バートンはやっぱ凄いわ。
ヴィレッジ
出演 ブライス・ダラス・ハワード/ホアキン・フェニックス/エイドリアン・ブロディ
1897年・ペンシルヴァニア州のとある“村”。その小さな“村”は、深い森に囲まれ、外の世界から完全に隔絶していた。そして村には、“語ってはならない存在”の聖域である“禁断の森”には足を踏み入れてはならない、という絶対的な“掟”があった。“掟”を守っている限り、村人達に危害は及ばない。しかし、その“掟”には、ある重大な秘密が隠されていた・・・。
ミステリアスな物語展開は、さすがにうまい。ただ、今回の作品は、真実がわかった途端に興ざめ感を覚えた。それはコマーシャルとかで醸し出した期待感が大きな原因だと思う。ただ、真実がわかった後の物語が面白かったので良かったんだけどね。“何かドンデン返しがある”みたいな作りは、その作品の持つ重要な部分を薄めかねない。今回がその典型なんだけど。自分としては“秘密”が判った上での人間関係の方が面白かったので、そっちに重点を置いて描いて欲しかった。そしたら、もっと良い作品になったと思うのだが・・・。
ぼくは怖くない
出演 ジョゼッペ・クリスティアーノ/マッティーア・ディ・ピエッロ
1978年の南イタリアの夏。黄金色に輝く麦畑に覆われた丘にある、たった5軒の家からなる孤立した小さな村。10歳のミケーレ(ジョゼッペ・クリスティアーノ)はある日、廃屋の裏に不自然に塞がれた穴を偶然発見してしまう。穴の中を覗くと鎖に繋がれた少年が横たわっていた。少年の名前は、フィリッポ(マッティーア・ディ・ピエッロ)。“ある事件”の被害者である。そして、事件に関わっている村の大人達。誰にも言えない大きな秘密を抱え込んでしまった少年の心の葛藤、そして勇気と友情を描いた感動の物語。
テレビで紹介していた時、何かすごく恐怖を感じてしまったんですよ。それは見てはいけないものを見てしまったみたいな恐怖感。少年の心を察すれば、その伝え方は間違っていないのだけど、決してそんな“恐怖映画”的な作品ではなかった。それは単なる導入部分であり、その後に繋がる少年の葛藤、勇気、友情を描いた素晴しい感動作であった。純真な心を忘れてしまった大人(自分も含む)にこそ見てもらいたい。そんな作品。
マッハ!!!!!!
出演 トニー・ジャー/ペットターイ・ウォンカムラオ/プマワーリー・ヨートガモン
タイのノンプラドゥ村から、信仰の象徴である仏像“オンバク”の首が盗まれた。悲嘆にくれる村人達を見て、ムエタイの奥義を極めたティン(トニー・ジャー)が立ち上がり、首を取り戻す為に都会へと向かうのであった・・・。
CGもワイヤーも早回しも用いないで、生身のアクションを見せるトニー・ジャーは凄かった。昔、ジャッキー・チェンの映画を観て、ワクワクした気持ちが蘇った。ただし、ストーリーがお粗末過ぎて参った〜。アクションを楽しむだけなら、大満足なんだけどねぇ〜って映画。
マトリックス レボリューションズ
出演 キアヌ・リーブス/ローレンス・フィッシュバーン/キャリー=アン・モス
人類最後の都市“ザイオン”に、人類滅亡をプログラムされたセンティネルの大量襲撃が迫っていた。ネオ(キアヌ・リーブス)は人類の救世主となるのか・・・。『マトリックス』三部作の完結編。
映像、特にザイオンでの壮絶な戦闘シーンは最高。ただ、ザイオン軍のマシン構造(操縦士を危険から守るカバーがないってのは・・・)には疑問が残る。そんな些細な点もさることながら、内容的にも納得できない。人工知能の支配から人類を救うってのが本来の目的だったはずなのに、ザイオンを守っただけで、人類の解放にはなっていない。一時だけの平和が「結末」では、あまりにもお粗末。ネオがマシンの神と取引をし、スミスを倒した事が人類と機械の共存?そんなんじゃ“マトリックスVer.6”に発生した悪性ウィルス(=スミス)を駆除する為に作られたワクチンソフトがネオなだけじゃん。それじゃぁ駄目でしょ。それと1本の映画として起承転結がしっかりしていない(前作を観てないと理解ができない)ので評価は低い。
メイキング・オブ・ドッグヴィル〜告白〜
出演 ラース・フォン・トリアー/ニコール・キッドマン/ポール・ベタニー
『ドッグヴィル』の撮影の中で、想像を絶する緊張感に支配され、追い詰められていく俳優たちが、隅に設けられた小部屋(CONFESSION BOX)で、カメラに向かって戸惑いや不安、そして不満を語るドキュメンタリー。
本編のインパクトの方が強くて、監督の苦悩はさほど衝撃的ではなかった。俳優達が戸惑いや不安を語るも、本心は隠されているような気がしてならない。カメラの目があるからなのかなぁ〜。隠しカメラだったらもう少し赤裸々な姿が見えたかも。
ロード・オブ・ザ・リング<スペシャル・エクステンデッド・エディション>
監督 ピーター・ジャクソン
出演 イライジャ・ウッド/イアン・マッケラン/ウィゴ・モーテンセン/ショーン・アスティン
全てを支配する力を持てる闇の冥王サウロンの指輪。その邪悪な力を持つ指輪が数千年の年を経てホビット族のフロド(イライジャ・ウッド)の手に渡る。指輪を消滅させる為には、その指輪を作った“滅びの山”の火口に投げ返さねばならない。フロドは指輪を葬り去る為に、8人の仲間と共に旅に出る。しかし、サウロンも自らの復活のために、指輪を取り戻そうと行く手を阻むのであった。『ロード・オブ・ザ・リング』三部作の第一作目。オリジナル版に未公開シーン約30分を加えた特別編。
初めから三部作の構想で、三部作を同時に撮影した超大作。毎年楽しみにするのもいいが、私はある程度一気に観たくて今まで待った。“待てば海路の日和有り”念願かなって連続公開という素晴らしい企画で鑑賞する事ができそうだ(この時点ではこれしか観ていないので)。って前置きはいいか。RPGゲームをしているような展開に3時間半があっと言う間。三部作なので、一作品として高い評価はできないのだが、見所満載でマジ面白い。続く『二つの塔』が非常に楽しみになる終わり方も、普通なら文句言いそうだが、今回は期待の方が大きい。まぁすぐ観れるって気持ちがあるからかもね。
ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔<スペシャル・エクステンデッド・エディション>
監督 ピーター・ジャクソン
出演 イライジャ・ウッド/イアン・マッケラン/ウィゴ・モーテンセン/ショーン・アスティン
指輪を葬り去るための「旅の仲間」は3つに分かれながらも、それぞれの旅を続けていた。モルドールの“滅びの山”に向かうフロド(イライジャ・ウッド)とサム(ショーン・アスティン)は、前の指輪の所有者ゴラムを捕らえ、道案内をさせる事に。オークとウルク=ハイの軍に捕らわれてしまったピピンとメリーを救う為に足跡を追ったアラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)、レゴラス(オーランド・ブルーム)、ギムリ(ジョン・リス=デイヴィス)は、太古の森ファンゴルンへと入る。そこで白の魔法使いとなって蘇ったガンダルフ(イアン・マッケラン)と再会する。そして、人間の国ローハンを支配しようとする悪の魔法使いサルマン(クリストファー・リー)の軍勢との戦い加わるのであった。一方、オーク軍から逃れたピピンとメリーは、ファンゴルンの森の守護者であるエント族の最長老“木の髭”と出会う。・・・『ロード・オブ・ザ・リング』三部作の第二作目。オリジナル版に未公開シーン約30分を加えた特別編。
“ヘルム峡谷の戦い”は凄い!!ただ、旅の仲間が3つに分かれてしまった分、話も枝分かれしてしまい、ちょっと散漫になってしまったと感じる。期待しすぎたって面もあるけどね。私はひとつの大きな流れで進んだ、第一部の方が面白かった。それにしても、完結編である『王の帰還』がこれほど待ち遠しくなるとは・・・。
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
監督 ピーター・ジャクソン
出演 イライジャ・ウッド/イアン・マッケラン/ウィゴ・モーテンセン/ショーン・アスティン
指輪を葬り去るため“滅びの山”に向かうフロド(イライジャ・ウッド)とサム(ショーン・アスティン)。彼等を案内するゴラムは、フロドの首にかかった“愛しいしと”を忘れられず、二人を巨大な蜘蛛の“お婆”のところへ連れていく策略を練る。一方、ガンダルフ(イアン・マッケラン)達は、サウロンがもう一つの人間の国ゴンドールを襲う計画を立てている事を知る・・・。『ロード・オブ・ザ・リング』三部作の完結編。
「素晴らしい!!」と大絶賛したい。戦闘シーンは前作を凌ぐ出来だし、ストーリー展開も感動ものだし。「まだまだ続いて欲しい!!」って、旅が終わってしまった事が寂しくさえ思えた。ほんと、完結編に相応しい出来であった。でも、この大絶賛は、『ロード・オブ・ザ・リング』三部作を通してのもの。歴史に残る素晴らしい作品だと思う。今年のアカデミー賞総ナメも納得。
ロスト・イン・トランスレーション
出演 ビル・マーレイ/スカーレット・ヨハンソン
サントリーのウイスキーのCM撮影のために来日した、ハリウッド・スターのボブ・ハリス(ビル・マーレイ)。カメラマンの夫の仕事に同伴して来日した、新婚のシャーロット(スカーレト・ヨハンソン)。異国の地“東京”で、違う文化、違う言葉に翻弄され、言い知れぬ不安と孤独を抱えた2人は、眠れない夜を過ごしていた。宿泊先のホテルで偶然に出会った二人は、年齢も性別も超えてひかれあっていく。しかし、ボブの帰国の時は刻一刻と迫っていた・・・。
地方出身の友人から「とても共感した。東京に来た時の気持ちが蘇った。」とか聞いていた。しかし、東京生まれ、東京育ちの自分には、異国の様に映っている“東京”こそが生活圏なのである。だからこの街で不安を覚える事はない。映画の中の状況はわかる。でも「孤独に感じるだろうなぁ〜」とは思うものの、リアル感はなかった。そこが評価の分かれ目なのかなぁ〜。映画の雰囲気は、好きなんだけどね。
ONE PIECE 呪われた聖剣
監督 竹之内和久
声の出演 田中真弓/中井和哉/中村獅童/久本雅美ほか
宝刀・七星剣が隠されているアスカ島に到着した麦わら海賊団の一行。ルフィ達が食料を調達して船に戻ると、船番をしていたゾロの姿が消えていた。ルフィとウソップがゾロを探し迷走している頃、サンジ達は、マヤに出会い、彼女の村を襲う海軍剣士の中にゾロの姿を見つける・・・。
映画化第5弾。前作が面白かったので期待したのだが、むちゃくちゃつまらない作品であった。超がっかり。“お宝”にまつわる話なのはいいが、本来の“海賊”って事から離れ過ぎ。もっとわくわくするような冒険を見せて欲しいもんだ。