このぺーじは2006年に見た映画のランキングを勝手に判断したぺーじです。 |
クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!
声の出演 矢島晶子/ならはしみき
平和な町春日部。しかし、本物そっくりな“ニセモノ”が、本物の春日部市民とすり替わるという目的不明の計画が人知れず進行していた。サンバの陽気なリズムに乗って忍び寄る“世界サンバ化計画”の陰謀。恐ろしい魔の手はいつしか野原一家にも迫っていた・・・。
クレヨンしんちゃん版『盗まれた街』。そこにクローン人間なんかの話も加えた作品なんだけど、感動系でもおふざけ系でもない、ちょっと中途半端な出来上がり。ちょっと不満。
子ぎつねヘレン
出演 大沢たかお/松雪泰子/深澤嵐
カメラマンとして世界を飛び回る母・律子(松雪泰子)に置いていかれ、一人北海道に引っ越してきた8歳の太一(深澤嵐)は、ある日道ばたに佇む子ぎつねと出会う。太一が預けられた『森の動物診療所』の獣医・矢島(大沢たかお)は、拾ってきた子ぎつねが目と耳が不自由だと診察する。太一はその子ぎつねをヘレンと名付け、必死の看病を続ける・・・。
肝心なラストで眠りに入ってしまい、気が付いたらヘレンが死んでた。これじゃ感想書けやしない・・・。途中までも面白くなかったので、見直す事はないと思う。
THE 有頂天ホテル
出演 役所広司/松たか子/佐藤浩市 and more...
舞台は、ホテルの威信がかかったカウントダウンパーティーを2時間後に控えた“ホテルアバンティ”。今はその準備に大わらわ。そこで働くホテルマンとそこへやってくる“訳あり”な宿泊客たち。ホテルアバンティで大晦日を過ごす人々に信じられないようなハプニングが次々と降りかかる。果たして、彼らに幸せな新年はやってくるのか?!
副支配人である新堂平吉(役所広司)を牽引役にすえ、ホテルを行き来する人々の人間模様を描いた作品。・・・なんだけど、笑いが転がっていかない。トラブルの解決策が次ぎのトラブルを引き起こし、泥沼状態になって最後は・・・ってのを期待したが、それぞれのかかわり合いが弱く、トラブルの輪唱が起こらない。そんな、ホテル全体が関わるなんてシチュエーションはありえないかもしれない。でも、そのあり得ない状態を描ききれるのが三谷幸喜なのではないだろうか。ちょっと期待し過ぎたかぁ〜。
余談だが鹿のパーティーのシーンでエキストラで参加した。ほんの一瞬映るけど注意して見ないと判らないだろうなぁ〜・・・残念。
どろろ
監督 塩田明彦
出演 妻夫木聡/柴咲コウ/中井貴一/原田美枝子/瑛太/原田芳雄
武将・醍醐景光(中井貴一)は、戦乱の世を治めるという野望の為に、やがて生まれてくる我が子の体から四十八か所を魔物に差し出してしまう。やがて産まれた子は呪われし子として捨てられる・・・。川を流れる赤ん坊を拾った寿海(原田芳雄)は、秘術を使い仮の肉体を与える。赤ん坊は左腕に埋め込まれた妖刀の名にちなみ、百鬼丸(妻夫木聡)と名づけられた。20歳に成長した百鬼丸は、魔物を倒すごとに体の一部が戻ることを知り、魔物退治の旅に出る。一方、コソ泥のどろろ(柴咲コウ)は妖刀を奪うため、百鬼丸を追いかけ始める。
妻夫木聡の百鬼丸は許せる。でも、わざわざ設定を百鬼丸と同年代にしたどろろは許せない。妖怪も原作と掛け離れた、いかにもって造型。子供向けの怪獣映画じゃあるまいに・・・。20億円以上かけて手塚治虫の名作を滅茶苦茶にした超駄作。手塚治虫ファンは見るべからず。
ヒストリー・オブ・バイオレンス
出演 ヴィゴ・モーテンセン/マリア・ベロ/エド・ハリス/ウィリアム・ハート
アメリカ中西部の田舎町で“STALL'S DINER”という店を営むトム・ストール(ヴィゴ・モーテンセン)は、ある夜押し入った二人組の強盗から客や店員を救い、町のヒーローとなり、国内メディアの注目を浴びてしまう。その数日後、威圧的な男達が現れる。その一人フォガティ(エド・ハリス)は、トムのことを旧友のようにジョーイと呼び、家族に執拗に付きまとい始める。トムへの疑惑により、愛と信頼に満ちた幸せな暮らしが、徐々に崩れ始めていく・・・。
「暴力と愛の対立」と副題があったが、わざわざ書くこともなく、対立と見るか容認と見るか個人の判断に委ねられる結末となっていた。その余韻を残した後味の悪さが良い。“愛が勝つ”みたいな能天気な結末にしないで(かと言って明確な崩壊はない)会話のないまま(妻の流した涙の意味も語らず)の終映には拍手を贈りたい。よく堪えた。残酷なシーンの生々しさも良い。暴力に対する肉体の弱さを露見させる事によって、暴力の是非を問う形になっていたと思う。暴力では何も解決はしないと暗に訴えている。本当に素晴らしい作品であった。
ファイナル・デッドコースター
出演 メアリー・エリザベス・ウィンステッド/ライアン・メリマン
ハイスクールの卒業イベントでやってきたアミューズメント・パーク。ウェンディ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、ジェットコースターに乗り込み出発する直前に、全員が死亡するという予知夢に襲われる。取り乱すウェンディと数人は強制的に乗り物から降ろされ、九死に一生を得た。しかし、元々死ぬ運命にあった彼等は、次々と事故死に見舞われていく・・・。写真の中に“死”のヒントを見つけたウェンディは、死から逃れようと、生存者達に警告を発するのだったが・・・。
原題は“Final Destination 3”。2000年に公開された『ファイナル・デスティネーション』の3作目である。1作目が飛行機事故、2作目がハイウェイの衝突事故、で今回はジェットコースター。で結果としては“死の運命”からは逃れることはできないって話。そのお約束も含めてB級な匂いがプンプン漂う、素敵な1本。
フライトプラン
出演 ジョディ・フォスター/ピーター・サースガード/ショーン・ビーン
突然の夫の事故死で、遺体と共にベルリンからニューヨークへ向かうカイル・プラット(ジョディ・フォスター)と6歳の娘・ジュリア(マーリーン・ローストン)。その機内でジュリアが忽然と姿を消す。必死で捜索を依頼するが、乗務員にも乗客にも、少女を見たという者は一人もいなかった。それどころか、少女の荷物や航空券、搭乗記録すらなかった。そして、機内の捜索中に信じられない知らせが入る。それは、ジュリアは夫と共に6日前に死亡しているというものだった。一緒に搭乗したというのは、ショックのあまりカイルが見た妄想なのか、それとも・・・。
○○○○○をサスペンスチックな角度で見せた映画。ネタバレになっちゃうので伏字。ネタバレなく端的に言うと“母は強し”って映画。ジュリアの姿をまるっきり見せないで(声だけとか)、観客も娘・ジュリアの存在に疑問を持って見れれば、もっと面白かったかも。
HAZE
出演 塚本晋也/藤井かほり
男(塚本晋也)が目を覚ますと、そこは身動きできないほどの極限的な密室であった。何故ここにいるのか、ここに来る前はどこにいたのか、記憶を辿るも思い出せない・・・。男は、逃げ道を探し混迷する中で一人の女(藤井かほり)と出逢う・・・。
この密室がどこで、何故そこにいるのかの答えを書いてしまっては、映画本来の輝きが失せてしまうので書かない。不安の中で観てこそ、ラストの重みが伝わるちゅーもんです。それにしても凄い。息が止まりそうなくらいの緊張感。もぉ〜最高です。
Mr.&Mrs.スミス
出演 ブラッド・ピット/アンジェリーナ・ジョリー
5〜6年前、動乱の南米で運命的に出逢い、電撃的に結婚したジョン(ブラッド・ピット)とジェーン(アンジェリーナ・ジョリー)。殺しのターゲットがダブルブッキングした事から、互いの本業が殺し屋だと知れてしまう。それも、敵対する組織に所属している殺し屋だったから大変・・・。
殺し屋だと知らずに結婚した夫婦が、相手の正体を知ったことで勃発する壮絶な殺し合い。ただ、それだけの物語。結末も読めちゃうし。裏に組織の陰謀だのが絡むが、中身の薄さにびっくり。ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーがカッコイイから見れるけど、あまりにもスカスカ。どうせなら、もっとおバカ映画に徹すれば良かったのに・・・。
ゆれる
出演 オダギリジョー/香川照之/伊武雅刀/真木よう子
東京で写真家として成功した早川猛(オダギリジョー)は、母の一周忌で久しぶりに生まれ故郷に帰ってきた。翌日、実家に残り父親(伊武雅刀)と暮らしている兄の稔(香川照之)、幼なじみの川端智恵子(真木よう子)と三人で、近くの渓谷に足をのばすことになった。懐かしい場所にはしゃぐ稔・・・。稔のいない所で、猛と一緒に東京へ行くと言い出す智恵子・・・。悲劇はそれから間もなくやってくる。猛が、ふと吊り橋を見上げると、猛を追って渓谷に架かった吊り橋を渡ろうとした智恵子が、稔ともめている様子が視界に入る。そして次の瞬間、智恵子は、流れの激しい渓流へ落下してしまう・・・。そして、橋の上には谷底へ落ちた智恵子に混乱する稔の姿だけがあった・・・。事故だったのか、殺人事件なのか・・・。裁判が始められるが、次第にこれまでとは違う一面を見せるようになる兄を前にして、猛の心はゆれていく・・・。
思いっきり感情をゆらされてしまった。兄弟ならではの様々な感情が、大きな荒波ではなく、小さな揺らぎとなって襲ってくる。涙してしまった・・・何に感動したのか明確な答えはない。兄弟愛とかそんな単純なものではない。あえて言うなら、断ち切れない血の絆みたいなものかも・・・。男兄弟の感性を、よく女性が表現できた、とその才能に驚愕してしまった。女性を冷淡に描けるのも女性監督だからか。加えて役者もいい。特にオダギリジョーが最高。