このぺーじは2010年に見た映画のランキングを勝手に判断したぺーじです。 |
愛のむきだし
出演 西島隆弘/満島ひかり/安藤サクラ/渡部篤郎
敬虔なクリスチャン一家に育ったユウ(西島隆弘)。優しかった神父の父(渡部篤郎)は、ある出来事を境にユウに懺悔を強要するようになってしまう。心優しいユウは父の期待に応えるべく毎日「罪作り」に励むようになる。そしてユウは「盗撮」という罪を手に入れ、その道のカリスマとなっていた。そんなある日、運命の女・ヨーコ(満島ひかり)と出会いユウは生まれて初めて“勃起”する。しかし彼らの背後には謎の新興宗教団体【ゼロ教会】のコイケ(安藤サクラ)の魔の手が近づいていた…。
実話を基にした237分の大長編。でも、全く長さを感じない大傑作だった。見終わった後に内側からフツフツと感動が沸いてくる。もーラストはボロ泣き。「愛は恥じない」ってセリフに心を貫かれる。やっぱり想いを貫くのが肝心なんだよなー。西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラが、むちゃくちゃいい(中でも満島ひかりは最高!)。 エンドロールでゆらゆら帝国の「空洞です」が流れるんだけど、それがまたいい!!
アウトレイジ
出演 ビートたけし/三浦友和/椎名桔平/加瀬亮/國村隼/石橋蓮司/小日向文世/杉本哲太/北村総一朗
関東一円を取り仕切る巨大暴力団組織・山王会。最近、直系ではない村瀬組の動きが気にくわない。しかし、村瀬組は、直系の池元組が兄弟の杯を交わした関係であった。締めろという組長の命令に、池元は、配下である大友組にその厄介な仕事を任せることにした…。
「全員悪人」というキャッチフレーズに誘われて観たんだけど、生き残りを賭け、男達が翻弄するバイオレンス・アクション…それだけの映画だった。大友組の組長(ビートたけし)が主人公ではあるんだけど、ヤクザ世界を描くのが中心になってしまったのか、中心がぼけてしまっていた。もっと、大友組をメインで物語を運んでくれたら面白かったのに。
アバター
出演 サム・ワーシントン/ゾーイ・サルダナ/シガーニー・ウィーヴァー
22世紀、下半身不随になり、車椅子生活を送る元兵士ジェイク(サム・ワーシントン)は、死んだ双子の兄の代わりに衛星パンドラにやって来た。彼は人間と先住民ナヴィ族のDNAを結合させた“アバター”に精神をリンクすることによって、有毒な大気の中でも自由に動ける体を手に入れる。彼ら人類の目的はパンドラに眠る地下鉱脈。平和的な交渉をしようとする科学者達。しかし、それに反目するように武力行使を訴える者もいた。そんな中、ナヴィ族の王女ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と出会ったジェイクは、パンドラの生命を脅かす任務に疑問を抱きはじめる…。
3D映画ならではの遠近感を駆使した戦闘シーンは圧巻。でも、眼鏡が重いやらで思った以上に疲れた。“映像は凄い”って言えるけど、ストーリー自体はちょっとありがりでチープ。特にガチガチの軍曹的なキャラとか目新しいさがなくてガッカリ。ストーリーに、もっともっと斬新さが欲しかった。
息もできない
出演 ヤン・イクチュン/キム・コッピ/イ・ファン
幼い頃に父親の暴力が原因で母と妹を失い、父への怒りと憎しみを抱きながらも、今は自分が暴力をふるって生きている取立て屋のサンフン(ヤン・イクチュン)。家族の愛を失い傷ついた心を隠しながら生きている女子高生のヨニ(キム・コッピ)。似た者同士の二人は、愛とも友情ともつかない感情で惹かれあって行くのだが…。
計算されてない生々しい憤り感が充満していて、とても苦しい映画。暴力で爆発しているように見えても、どこまでも感情は鬱屈している。一生の内に起こる“幸福”と“不幸”は同じくらいある、ってのが私の持論だけど、そんな映画。あと因果応報。面白い映画だったけど、感情を揺り動かされる程ではなかった。もっと内臓をえぐるような作品が撮れそうなので次回作に期待したい。 役者としてのヤン・イクチュンは、絶対近寄りたくない怖さのオーラを見事にまとっていて、素晴らしかった。
イングロリアス・バスターズ
出演 ブラッド・ピット/メラニー・ロラン/クリストフ・ヴァルツ
第二次世界大戦中のナチス・ドイツ占領下のフランス。“ユダヤ・ハンター”の異名を持つランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)に家族を虐殺されたショシャナ(メラニー・ロラン)は、一人追跡を逃れ密かに復讐を企てる。一方、レイン中尉(ブラッド・ピット)率いる“イングロリアス・バスターズ”と呼ばれる連合軍の特殊部隊は、次々とナチス兵を血祭りにあげていた。逃亡から四年後、館主となったショシャナの映画館でナチス宣伝映画『国民の誇り』のプレミアム上映が行われることとなり、ナチス首脳部が集まることに…、ショシャナは復讐の決行を決意する。そして、“イングロリアス・バスターズ”もまたその劇場での作戦を練っていた。
想像以上に面白かった。でも、ここまで露骨にナチスをやっつける映画だとは思わなかった(汗)。まぁ、それをエンターテイメントに仕上げてしまうのは流石。タランティーノらしい、残酷なシーンも多々あるけど、個人的には好き…。かなりカットしたらしいけど、上映時間は約2時間半。でも、長さを感じず、あっと言う間だった。
インセプション
出演 レオナルド・ディカプリオ/渡辺謙/ジョセフ・ゴードン=レビット
コブ(レオナルド・ディカプリオ)は、人の夢に入り込み、潜在意識からアイデアを盗み取る“エクストラクト”で、世界最高の腕を持つ産業スパイ。しかし、彼の行為は法に触れている上、妻殺しの容疑で逃亡している身であった。そんな彼に、大物実業家のサイトー(渡辺謙)が、アイデアを潜在意識に植え付ける“インセプション”の依頼をしてきた。ほぼ不可能とされる任務を成功させるため、コブは強力なメンバーを集め実行に移す。だがコブの意識に罪悪感から生み出された妻モルが現れ、妨害をする…。
下層の夢に行くほど時間の流れが遅くなるというアイディアもいいし、現実で起きていることが今いる夢に影響するのも面白い。でも、それらSF的なものが映画の主流じゃなくて、コブ家族の話が主軸なような感じ。まぁラストをどう取るかによって映画の印象が違うかも。そーそー、映像が凄くて面白いんだけど、いいシーンをテレビで放送し過ぎで衝撃が弱まってしまった。とても残念でならない。
渇き
出演 ソン・ガンホ/キム・オクビン
神父のサンヒョン(ソン・ガンホ)は、神に祈れども人命を救えない日々に無力感を募らせ、致死率100%のウィルスのワクチン開発の人体実験に志願する。そして、一度は絶命するも奇跡的な蘇生を果たす。しかし、血液を摂取しないとウィルスが発病してしまう吸血鬼と化していた…。
ってザックリあらすじを書いたけど、一風変わった恋愛映画だと思う。前半の禁欲に対する渇き(かなりエロチック)、後半の血に対する渇き(これまたエロチック)がスクリーンから伝わり、心がヒリヒリした。 背徳の美酒を飲み、堕ちて行く快楽と葛藤をソン・ガンホ(すげー痩せたと思う)が見事に演じていた。映像もいい。生への渇望と同じくらいに死への渇望もあって、その葛藤の描き方がいい。神父が愛してしまうテジュを演じたキム・オクビンもいい。っていいとこづくめだけど、ストーリーに目新しい衝撃がなかったのが残念。
キック・アス
監督 マシュー・ヴォーン
出演 アーロン・ジョンソン/クロエ・グレース・モレッツ/ニコラス・ケイジ/クリストファー・ミンツ=プラッセ
特殊能力も財力もないのにヒーローに憧れ、通販したコスチュームをまとい、“キック・アス”と名乗り、自警活動を始めた高校生のデイヴ・リゼウスキ(アーロン・ジョンソン)。その姿がYouTubeにアップされ、一躍有名になってしまう。しかし、その活動が思わぬ事態を引き起こす…。
無茶苦茶面白かった!まぁ人によっては意見は違うと思うけど(だから上映館が少ないんだと思う…)、B級映画が大好きな私には最高の映画だった。ヒーロー映画+青春映画をコメディで包んだような映画なんだけど、見所は主人公より、地元マフィアに復讐をしようと武装した“ビッグ・ダディ(ニコラス・ケイジ)”と幼少より訓練を受けた“ヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)”の親子。特に悪人を残殺しまくるヒット・ガールが凄い…。って書くとコメディ色が弱そうだけど、音楽の使い方とか、展開の面白さとか、私はかなり笑えた。
空気人形
出演 ペ・ドゥナ/ARATA/板尾創路
アパートで一人で暮らす秀雄(板尾創路)の最愛者は空気人形(ペ・ドゥナ)。ある日、空気人形に心が宿ってしまう。人形は秀雄が仕事に出かけると身支度を整え、一人で街歩きを楽しむようになる。やがて彼女はレンタルビデオ店で働く純一(ARATA)にひそかな恋心を抱く。そして、彼と同じ店でアルバイトを始めるが…。
とても変わった映画だったけど、心とはなんぞや、命とはなんぞやを考えさせられる映画だった。物語的には突っ込みどころは多々あるけど、あくまでファンタジーとして流せてしまう。それは映画が醸し出す空気だと思う。なんか柔らかな映画だった…。主演のぺ・ドゥナの無垢さが可愛くもあり悲しくもあり。心に空いている穴がヒリヒリするけど、観終わってすごく心に残る。
ゴールデンスランバー
原作 伊坂幸太郎
出演 堺雅人/竹内結子/吉岡秀隆/劇団ひとり/香川照之
首相暗殺の容疑者に仕立てられた青柳雅春(堺雅人)の逃亡劇。
原作を読まずに映画を観た。なかなか面白かった。いろんな伏線をはって最後に収集する展開ってのが好きなので、最後まで楽しめた。ただ逃亡劇としては面白かったんだけど、暗殺犯に仕立て上げた側への報復がなく、見方を変えれば泣き寝入りじゃん!って気もした。何か一矢報いて欲しかったなぁ。原作はどーなっているのか知らないので、今度読んでみようと思う。
告白
原作 湊かなえ
出演 松たか子/岡田将生/木村佳乃/黒田育世
とある中学校の1年B組。終業式後のホームルームで、担任の森口悠子(松たか子)が娘の死について語りだす。「娘は事故死ではありません。このクラスの生徒に殺されたんです。」…その告白から始まる復讐劇。
面白かった。小説を読んでから映画を観たが、物語を知っていても終始緊張感に包まれた。小説の映画化って自分の頭で描いていた登場人物と映像とのギャップがあってガッカリすることが多いんだけど、この作品は配役もピッタリだったと思う。カラーのトーンを落とした映像も良かった。でも、内容は決して面白い内容じゃないんだけどね…。
猿ロック THE MOVIE
出演 市原隼人/比嘉愛未/小西真奈美
鍵師の猿丸が依頼されて開けた金庫には、銀行から盗まれたトランクが入っていた。そのトランクには現金だけでなく、警察の権威にかかわる重大な秘密が入っていた…。
漫画も読んでないし、テレビドラマも見てなかったけど、まぁ楽しめた。でも、映画館で観るほどではなかったなぁ…。
シャーロック・ホームズ
出演 ロバート・ダウニー・Jr/ジュード・ロウ/レイチェル・マクアダムズ/マーク・ストロング
1891年のロンドン。黒魔術と思われる儀式で女性が連続で殺される事件が起こる。ホームズとワトソン医師の協力で、犯人のブラックウッド卿は逮捕される。しかし、処刑されたはずのブラックウッド卿が蘇り、再び殺人事件が発生する…。
キャラ設定とか退廃的な映像とかは楽しめたが、推理の部分のワクワク感がなく、物語が平坦に感じてしまった。アクションは満載なんだけどさ。コナン・ドイルの古典にインスピレーションを受けたライオネル・ウィグラムによるオリジナル・コミックに基づいて作られたらしいけど、ジェームズ・モリアーティ教授の姿をチラリと見せるとか、続編を示唆する終わり方は、あまり好きではない。
ゾンビランド
出演 ジェシー・アイゼンバーグ/ウッディ・ハレルソン/エマ・ストーン/アビゲイル・ブレスリン
新型ウィルスの感染拡大により、人類の大半がゾンビ化してしまった世界。引きこもりの青年コロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)は、“生き残るための32のルール”を作り、それを実践して生き延びていた。ある日、コロンバスは最強のゾンビハンター・タラハシー(ウッディ・ハレルソン)と出会い、行動をともにする。道中、詐欺師姉妹に騙されたりしながらも仲間になり、ゾンビのいない天国と噂されるロサンゼルス郊外の遊園地“パシフィックランド”を目指す…。
期待通りにむちゃくちゃ面白かった! 全然ホラーじゃないゾンビ映画。でも若干スプラッターだけど…。ありがちなストーリーだけど、今までのゾンビ映画を手玉に取ったような展開。コメディ色の濃いゾンビ映画であり、青春ロードムービーでもあった。周りの人はあまり笑ってなかったけど、私はすげー笑った。で、なによりウッディ・ハレルソンがカッコイイ。「ナチュラル・ボーン・キラーズ」に匹敵するカッコ良さ。あと、ビル・マーレイが本人役で出てるんだけど、素敵過ぎる。鑑賞後、タラハシーが必要に追い求める“トゥインキー”が食べたくなった。
第9地区
出演 シャルト・コプリー
南アフリカ共和国のヨハネスブルク上空に飛来した宇宙船は、停止したまま動かなくなってしまった。人間が近寄り壁に穴を開け、宇宙船内に入ってみたところ、そこには栄養失調で動けなくなった異星人が大量に存在していた。難民として地球に降り立った異星人。彼らの住む地域を“第9地区”と名づけ、人間との共存生活が始まった。それから28年が過ぎたが、第9地区はスラム化し、近隣住民とのイザコザが絶えない。超国家機関MNUは、彼らを別の地域に移住させる計画を立て、ヴィカスにその任務を託す。でもMNUの真の目的は異星人の保有する武器の略奪だった。ヴィカスは立ち退きの通達をして回っていたが、ある時、謎の液体を浴びてしまい、身体に異変が起こってしまう…。
なかなか面白かったが、いろいろ突っ込みどころは満載だと思う。宇宙船を操縦できる頭のいいエビ(彼らは外見がエビに似ているためそう呼ばれる)がいるのに何故難民になったのか?とかとか。南アフリカのアパルトヘイト問題を映画に取り入れてなければ、「ET」と同じような感じ。まぁ描き方もテーマも違うけど。種族差別って事では「アバター」とも被っている。
異星人たちを難民と考えず、寄生虫的な存在と考えると、これも新たな侵略方法かもしれない。外来種の魚が湖とかに住みつくような…。余談だけど、造形はエビと言うよりシャコ。似たり寄ったりだけど…。
タイタンの戦い
出演 サム・ワーシントン/リーアム・ニーソン/レイフ・ファインズ
神と人間が共存していた神話の時代。神は人間の信仰心によって永遠の生命を得ていた。そんな神々に対して人間が反乱を起こす。怒った創造主ゼウスは、人類を滅亡させるため、大海獣クラーケンを蘇らせようとする。そんな神に対し、ゼウスを父に、人間を母に持つ半神ペルセウスが立ちあがる。1981年のリメイク作品。
3Dは迫力があって楽しい。立体にすることによって、重量感みたいなものも感じるし、戦闘シーンの動きにも奥行きがあってワクワクする。ただし、内容は乏しい…。3Dではぐらかされたって感じ。なので映画を観たと言うよりは、なんかアトラクションに行ったような気持ちになった。
鉄男 THE BULLET MAN
出演 エリック・ボシック/桃生亜希子/塚本晋也
東京の外資系企業で働くアンソニー(エリック・ボシック)は、妻(桃生亜希子)と3歳の息子と平穏な日々を送っていた。しかし、穏やかな日々は、目の前で見知らぬ男(塚本晋也)に息子を殺されたことにより、変貌する。怒りによってアンソニーの肉体は鋼鉄の銃器へとトランスフォーメーションしていく。
1のストーリーは忘れかけているんだけど、人間兵器に関するのは2を引き継いでいる感じ。でも、今回の解釈より、2の鉄の銃器となった男の細胞を移植させて人間兵器を増殖させようとする方が面白かった。それに、怒りを引き出して世界を破壊させようとする謎の男が、ハッカーと言うのが弱い。前作までは破壊後の再生というかリセットを良しとしていたけど、今回は破壊してしまえばエンドと言う考えの変貌が見えた。私としてはもっと暴走して欲しかったんだけど…。
ハート・ロッカー
出演 ジェレミー・レナー/アンソニー・マッキー
舞台は2004年のイラク、バグダッド。米軍爆発物処理班の兵士達はイラク戦争で爆弾処理をしていく中で精神を病んでいく。映画の冒頭で、ニューヨークタイムズの戦争特派員も務めたクリス・ヘッジズの言葉が写しだされるが、その中の言葉「戦争は麻薬である」を描いた映画。第82回アカデミー賞では、作品賞、監督賞など6部門で受賞。
面白かったけどなんか惜しい。あえて兵士達の心情や苦悩を語らせない構成にしていると思うが、そんなシーンが少なかったせいで、ただただ爆弾処理をしている映画になっていた。まぁそれで「戦争は麻薬である」って言葉が生きた映画にはなっているんだけど…。
パーマネント野ばら
原作 西原理恵子
出演 菅野美穂/小池栄子/池脇千鶴/宇崎竜童/夏木マリ/江口洋介
離婚の末に一人娘を連れて故郷に出戻ったなおこ(菅野美穂)と、なおこの母・まさ子(夏木マリ)の2人で営む海辺の町の美容室「パーマネント野ばら」。そこに集まる女性たちの悲喜こもごもの恋愛模様が描かれる。なおこにもカシマさん(江口洋介)という彼氏がいるが、そこにはある秘密が隠されていた…。
全然前知識なく観たので、特に何も起こらない平凡な日常を淡々と描いた作品なのかなぁ〜とか思って観てたら、最後でやられる。ラストの菅野美穂と小池栄子の会話のシーンでの二人の表情が素晴らしい。そのシーンがとても優しさで包まれていて、心にぐぐっと来る。もっと詳しく書きたいけど、完全なるネタバレになってしまうので、これ以上は心に留めることにします。原作は読んでないけど、西原作品=パンチパーマのイメージが深まる。あっ、でも菅野美穂さんも小池栄子さんもパンチパーマではありませんので、あしからず…。
母なる証明
出演 キム・ヘジャ/ウォンビン
漢方薬局を営みながら育てた一人息子のトジュン(ウォンビン)が、女子高生殺人事件の容疑者として身柄を拘束される。知的障害のあるトジュンは言われるがままに容疑を認め事件は終息する。しかし、息子の無実を信じる母親(キム・ヘジャ)は、息子の疑惑を晴らすため、真犯人を追って走り出す…。
始めは、母親離れできない息子と息子離れできない母親の偏愛の物語みたいで「観て失敗したかも」って感じで、観ていた。なんか気持ち悪くて。だけど、二人の心の闇が露見してからは凄かった…。その見せ方も上手い。 そして、心の闇を葬り去るがごとく犯人を探す母親の姿は鬼気迫るものがあった。傑作です。
必死剣鳥刺し
出演 豊川悦司/池脇千鶴/吉川晃司/関めぐみ/岸部一徳
兼見三佐ェ門(豊川悦司)は、悪政の元凶になっている藩主・右京太夫の妾・連子(関めぐみ)を、自らの死を覚悟して刺し殺ろす。しかし、寛大な処分が下され、一年の閉門後、再び藩主の傍に仕えることになる。その処分には、三佐ェ門の剣の腕を見込んでのある陰謀が隠されていた…。
組織と個人とか、理不尽さとか現代に通じるところがあって、なかなかやるせない映画だった。そして、ラストの斬り合いで見せる“必死剣鳥刺し”が、これまたやるせない…。あっ、この斬り合いのシーンは痛み(身体的なものと心の両方)が伝わってくるほど壮絶だった。
マイケル・ジャクソン THIS IS IT
出演 マイケル・ジャクソン
2009年6月に急逝したマイケル・ジャクソン。死の数日前まで行われていたコンサート・リハーサルの様子を収録したドキュメンタリー映画。
すごく良かった!隣に座っていた外人さんが終映後にもらした「ファンタスティック!」って言葉がドンピシャかもしれない。映画館では座って観ないとならないけど、本当は立って体を動かしながら観たかった。それにしても早すぎる死が悔やまれる…。