UN-BALANCE(観劇レポート)

劇団岸野組「悪魔の顔も三度まで」

  • 日時:平成15年5月25日
    場所:下北沢 本多劇場
    料金:指定 4500円
    出演:岸野幸正、弘中くみ子、大倉正章、山路清子、鉄砲塚葉子、その他
    作:観世桂男、演出:岸野幸正 満足度:★★★★☆


    岸野組では久々の現代劇でのミュージカルでした。内容は、「ある日突然リストラにあった学歴も才能も資格もない中年男が、家族に保険金を残すために自殺しようとした時、天使と悪魔が現れて、結局悪魔と3度の願い事をかなえてもらう代わりに死んだ後は地獄の炎に焼かれるという契約を結んでしまう。最初の願いは大学生の頃に戻ってそこから人生をやり直してみるというもの。しかし仕事に打ち込んだ結果、元の妻とは結婚することができず、バブルで急成長した会社も早すぎるバブル崩壊と共に無くしてしまい、やくざに殺されようとしているところで第二のお願いを使ってしまう。最後に残されたお願いでは、さんざん考えたすえ、家族が一生不自由しない大金がラッキーで転がり込むというものにしたが、その結果、娘、息子が交通事故にあってしまい、妻までもが悪性のガンにおかされてしまった。願い事を使い切った男に残された道とは・・・・」というもので、家族愛がテーマとなってました。こういう内容には弱いので、後半、やっぱり泣いてしまいました。とてもおもしろかったです。今までの岸野組の公演の中でも自分の中ではわりと上位にランクインする作品でした。

    今回、初にお目にかかる役者さんも多かった気がします。印象に残ったのは、第一部最後の遠山さんの歌。すごい良い声でしびれますね。他にも木本さんの娘姿がハマリ役で、ある意味やばいかも(笑)天使、悪魔、その助手のからみも良かったし、磯部さんの司会者もりりしくてOKと、見所たくさんでした。

    次回の公演は11月に、久しぶりの弥次喜多シリーズ。これも楽しみです。


    イベントレポートのメニューへ戻る トップに戻る