UN-BALANCE

劇団蓮(REN)第26回公演

「ガチャ」

日時:平成16年8月1日(日)
場所:浅草橋アドリブ小劇場
料金:当日¥1500
出演:沢田ひろあき、畔上義夫、今福悟、その他
作:菅根周一、演出:畔上義夫

満足度:★★★★☆


「統廃合されてなくなることとなった高校の最後の記念に卒業生達によって開催されることとなった”最後の学園祭”、最後の晴れ舞台を飾ろうと集まったはずの元男子演劇部のOB達であったが、前日になって役者が一人来られなくなったという問題が発生。はたして無事に開演できるのか!!」

ってな感じのコメディーでした。座長が惚れ込んで2年前からラブコールを送っていたという脚本も良かったのですが、役者も良かった。OP格好良い!!話のテンポも良くて、やる気と熱気が感じられる良い内容でした。男ばかりの暑苦しいまでの熱気に包まれた舞台でしたが、正直今までの蓮の公演の中で一番良かった作品じゃないかと思います。劇中の台詞にもありましたが、役者、スタッフが、けっして100%に到達しないけれどもぎりぎりまで良いものにしようと努力した結果でしょうね。この感覚は共感できましたよ。演劇と模型と違ってはいても創作活動とはそうあるべきでしょう。まぁ、おいらの場合は土壇場追いつめられないとエンジンがかからないというだけかもしれませんが・・・

それにしても、今回は、各キャラそれぞれの個性がはっきりしていて、みんなそれぞれ見せ場があって、印象深いシーン盛りだくさんでした。多少、台詞かみかみなところもありましたが、それはご愛敬ということで。

OPは格好良かったし、石松の登場シーンもおもしろかった。ニラタマのツアコンの苦悩も伝わってきて、松の湯の親父さんの貫禄も十分。ハチ公はいまいちキャラが良くわからなかったですが。キャバレー「舞踏会」のシーンは爆笑。あれは反則ですな。あと最後の壁ぶち抜きにもビックリ。ただし、最初の挨拶と、タイトルの「ガチャ」だけは意味不明。

あと今回特筆すべきことは、話のわかりやすさでしょうか。今までの蓮を見ていると、どうも話がわかりづらい傾向がありました。何度も見たり、いろんな背景を知っているならともかく、一度見ただけでは???な部分や、結局なんだったの?という部分が結構ありましたからね。役者の演技とともに、話のわかりやすさも重要だと思います。まあ、今回は現実世界の話なので、わかりやすかったのと、短い時間の中で話をまとめるにはいろんな苦労があると思いますので実際にやられている方は大変だとは思いますが、芝居好きの単なる観客としての正直な意見です。

それにしても、今回の内容でこのお値段だったら文句なしですね。次回公演も期待することにしましょう。


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