詳しいストーリーは省略しますが、まず首都高で活躍する高橋をチームに引き込むためのチーム全員での捕り物劇で笑わせてくれました。そして、各レースを戦いながら、滝の女性ドライバー故の苦悩、F1への思い、高橋の親と子の確執、沢元のエンジニアとしての生き様等のドラマが繰り広げられつつ、舞台は最終レース鈴鹿へと。予選にて1stカー、そしてスペアカーのエンジンまでいかれてしまった結果、滝のマシンのエンジンが1stドライバーである高橋のマシンに乗せ換えられる。そして決勝レースが始まったらすぐに雨になると言う中の言葉を信じ、レイン用のセッティングで勝負をかける。決勝レースが始まり、中の予報通り雨が降り始めた後は一気にトップへ。しかしもう1チーム、レイン用のセッティングをしているチームがあった。はげしくデッドヒートをくりひろげるマシン。滝の、そしてチームの思いを背負って、かつ父親のためでなく、自分の夢のために高橋は走る。そして最終コーナー、二台はもつれこみながらコーナーへと飛び込む。はたしてその結果は・・
相変わらずセットは実にシンプル。キャスター付きの椅子でF1マシンを表現するという荒技。しかし、単なる椅子があの舞台では確かにF1マシンでした。ピットの光景、観衆で埋まったメインスタンド、最終コーナーにつっこむマシン・・・そういった光景が私には見えました。今回は特に強烈なテーマがあったようには感じられなかったのですが、見終わったとき、何とも言えない感動に包まれていました。今までのS.W.A.T!の公演の中でも好きな方に入る、良いお芝居でした。音楽も今回は徳永英明の「レイニーブルー」が、良いシーンで良い感じで流れてきて良かったです。そうそう、中友子さんは、今回はめずらしくクールな役で紐緒さんに通じるところがあったように思えましたが、いつものはじけた役の方が見慣れてしまいました(笑)