日時:平成13年7月8日
場所:阿佐ヶ谷 ザムザ阿佐ヶ谷
料金:自由 3500円
出演:山口雅義、蒲田哲、皆口裕子、野中由美子、波多雅子、秋山恭子、その他
作:大西一郎、演出:宮本勝行
満足度:★★★★☆
会場が狭いこともあってか、大西さんが客入れの案内をしていたり、宮本さんが前説兼座席整理などやってました。開演前に主宰がうろうろしている現場はめずらしいです(笑)
舞台は海に近いフリーマーケット会場で、出店の準備をしている4組。まずは映画のパンフレットや本を売りに来た小劇場の役者二人組(山口雅義/蒲田哲)、次に彼との思い出の品々を売る気があるのかどうかわからないまま並べていて、本人はビーチスタンドで昼寝をしている謎の女性(皆口裕子)、肝心の出店者が来なくて困っているOL三人組、そして道ばたに置いてあるものを拾ってきたと称して売ろうとしている大学生四人組。夏の暑い盛り、たまたま隣同士になったこの四組の、出店準備から開場までの交流を楽しくおかしく切り取った芝居でした。別になにか事件がおこるわけでもなく、世代による価値観の違いや、芝居にたいする認識の違い、ありふれた日常をコミカルに演じてます。なかでも印象に残っているのは、ちょっと芝居をやってみてくれと言われた役者二人組が、前作「小津のまほうつかい」の1シーンをやったところや、皆口さんが彼との甘い思い出をねるとん紅鯨団ばりの口調で語るシーンなどですね。後半、会場内が暑くなったこともあって、一足先に夏の一日を体験した気がしました。いつもの事ですが、ここのお芝居はおちついた雰囲気で、とっても良い芝居を見せてくれます。