菅原智之 の インド紀行 ページ



 


  

インド仏跡参拝記
〜その1 すごい所に来てしまった〜
  
  去る1997年2月12〜20日、私は仏教の開祖『お釈迦さま』のご生涯を偲び、インドの仏跡を参拝してきました。その時の旅の様子を紹介いたします。



               ☆☆☆☆☆☆
 ご存じのようにお釈迦さまは、今を去ることおよそ二千五百年前、北インド(ネパールも含む)の釈迦国の王子としてお生まれになりました。しかし、年を取ること(老)・病気になること(病)・死んでいくこと(死)の生きる上での苦しみ・不安は、地位や名誉・財産では何ら解決することが出来ないということに悩まれ、王子の位を捨てて、道を求められました。やがて悟りを開かれ、八十歳でお亡くなりになるまで、人々の悩みの根元をあきらかにされ、伝道の旅をされたお方でした。




               ☆☆☆☆☆☆ 
 成田空港を出発する時は「お釈迦さまの国に行くんだっ!」という気持ちでルンルンだったのですが、ニューデリー行きのエアインディアのジャンボ機は、ウキウキの私の心に水を差したのです。何と機内側の窓枠が外れてしまった!二重窓とはいえ大丈夫なの?いきなりインドの洗礼を受けてしまいました。

翼はインドへ



               ☆☆☆☆☆☆
 ニューデリーのホテルに無事着き、ホッとして室内を観察すると、五つ星のホテルの筈が、床は埃だらけ。エアコンは壊れてる。シャワ―は調子悪い。ミネラルウォーターの栓は開いてる(つまり中身は只の水道水)。「こりゃ先が思いやられる」カルチャーショックを受けました。
 インド人のガイド、パタックさん(日本語ペラペラ、ダジャレにうんざり)はこう言っていました。「インドで楽しく過ごす秘訣は、何も気にしないこと。お湯出なくても気にしない。物が壊れても気にしない。時間が遅れても気にしない」。なるほど。日本人は気にし過ぎかもねっ、と思った翌日、パトナへ向かう国内便が三時間半の遅れ。飛行時間、僅か一時間なのに…。気にしないったって無理でしょ。

パトナ空港



               ☆☆☆☆☆☆
 いきなりインドの悪口みたいになってしまいましたので、少し誉めておきましょう。 遅れる飛行機を待つインド人の乗客は冷静そのもの。係員に詰め寄る光景も一切なし。のんびりとテレビを見ていました。さすが大らかな国民性だなァと感心しました。それからカレーが絶品。インディカ米に汁のようなルーがベストマッチです。病みつきになりそうなくらい美味でした。



               ☆☆☆☆☆☆
 さて「何も気にしない」ことにして、美味しいカレーを食べながら、いざ仏跡参拝へ!



                  (つづく)




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