12月8日はお釈迦さまがインドのブッダガヤに菩提樹の木の下でおさとりを開かれた日(成道の日)です。仏教各宗派では「成道会」(じょうどうえ)という法要やこれを記念していろいろな行事が催されます。築地本願寺では12月7日恒例の「成道会布教大会」が行われます。
さて、お釈迦さまの仏伝に、成道の後、7週間にわたり法悦を味あわれたとあります。お釈迦さまは1週間ずつ場所を変えられながら7週間を過ごされたとされています。
ブッダガヤのお釈迦さまがおさとりを開かれた菩提樹の所に建てられている「大菩提寺」は仏跡参拝旅行のハイライトとして、参拝された方も多いことと思います。しかし、大菩提寺の境内にこの7ヶ所のいわれが記されている場所を案内されることはなかなかありません。簡単にご紹介したいと思います。
【1週目】おさとりを開いてから1週間は「菩提樹」木の下で過ごされました。
菩提樹の木は大塔の後ろ側です。
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写真1stweek
菩提樹 |
【2週目】2週目は、菩提樹から少し離れ、立ったまま菩提樹を瞬きをせずに見つめていました。このチャイティアの中に目をぱっちり空けた仏像があります。このテャイティアは大塔の右手前の小高いところにあります。
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写真2ndweek
チャイティア |
【3週目】3週目は瞑想しつつ菩提樹のまわりを行ったり来たり歩きました。
18個の蓮華をかたどった石がお釈迦さまの足跡のように並べられています。大塔に沿った右側にあります。
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写真3rdweek
18個の蓮華をかたどった石 |
【4週目】4週目は菩提樹そばで、室内に入り深い瞑想に入りアビダルマを修します。お釈迦さまはここで仏旗に使われている6色を放ちます。大塔の右側のピンクのチャイティアです。
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写真4thweek ピンクのチャイティア |
【5週目】ニグローダの木の下で瞑想されました。通りかかった倣慢なブラフマンに「ブラフマンは生まれによってはなく、その行いによってなる」と感化したと伝えられています。現在その木はなく石柱が立っています。大塔の真正面にあります。
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写真5thweek
ニグローダの木の下 |
【6週目】6週目は瞑想に少し離れたムチャリンダ樹の下で瞑想されました。雨が降り出したところ、蛇王ムチャリンダがお釈迦さまの傘になって雨から守りました。実際のムチャリンダの地は大塔から少しなれたところにありますが、大塔の左側に大きな池がありそこに蛇王ムチャリンダの像があります。
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写真6thweek
大きな池とムチャリンダ樹 |
【7週目】7週目はラージャヤタナの木の下で瞑想されました。そこに2人のビルマの商人が現れ、気高い姿にうたれライスケーキと蜂蜜でお釈迦さまを供養し、帰依者となりました。その時もらった釈尊の髪の毛を持ち帰り祀ったのが、ミャンマーのラングーンにある シュウェーダゴン・パゴダといわれています。
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写真7thweek ラージャヤタナの木の下 |
この後、お釈迦さまは梵天の勧請を受け、サールナートへ向かい、はじめてのお説法(初転法輪)をされました。
以上、成道会に際し記させていただきました。インド仏跡参拝でブッダガヤ大菩提寺にお参りされる機会があれば、是非この7ヶ所をお回り下さい。
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