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「名所・旧跡こぼれ話」

このコーナーは、東京教区内の隠れた名所や御旧跡にまつわる
こぼれ話など、あまり知られていないものを紹介していくものです。

名所・旧跡こぼれ話
第1話

<築地別院・菊くずしの紋>
 

  記念すべき第一回目は、私たち東京教区の伝道教化の中心である本願寺築地別院についてです。築地別院の建物は、かの有名な建築家・伊東忠太氏の設計によるもので、古代インド様式の外観で広く知られています。しかし、その様式美は外観にとどまらず、内装の隅々まで伊東氏のこだわりが見てとれます。その一例として「菊くずし」の紋をあしらった通気口をご紹介させていただきます。(写真ー1)



 「菊くずし」と聞いてもピンとこない方も多いかと思いますが、有名な「下がり藤」の紋と同様、この「菊くずし」の紋も本願寺の紋章の一つで、天皇家の「菊花紋」がもとになっているものです。京都の本願寺のご正忌報恩講(毎年1月9〜16日勤修)の時に、仏旗とともにこの「菊くずし」をあしらった大きな旗が山門に掲げられます。
 その「菊くずし」の紋を通気口に用いるとは、さすが伊東氏、手が込んでいます。1階ロビーの見つかりにくい場所にありますので、今度別院にお参りされた時にでも注意して見てください。
 なお、この「菊くずし」の紋、別院境内のマンホールのふたにもあしらわれています。皆さんご存じでしたか?(写真ー2)
紹介者:柘植芳秀 

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