菅原智之 の ミャンマー紀行


  

ミャンマー紀行
 〜その1 大きいことは良いことだ〜〜
 
 
   皆さんはミャンマーという国が何処にあるかご存じでしょうか。 旧国名はビルマといい、タイの西隣にあります。 国土面積は日本の約1.5倍、人口約4600万人。内80%が上座部仏教徒です。 私は、本年3月末に訪問しました。



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   この国はパゴダで有名です。あちらこちらに大小のパゴダが無数にあります。 パゴダとは仏塔のことで、お釈迦さまの御遺骨を納めた塔のことです。まあ実際に “本物 ”が納められていることは稀ですが…。  日本では五重塔や三重塔等がそれに当たります。但し日本の木造に対して、ミャン マーの仏塔はレンガ等の石造りです。


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  この国で一番有名なパゴダといえば、何といっても首都ヤンゴンにある『シュエダゴンパゴダ』です。高さは何と100mもあり、総金箔張り。
  塔の上部には宝石が散りばめてあるそうです。その大きさが醸し出す荘厳さに圧倒され、不思議と心が安らぎます。
  日本の小さい仏像やお寺の感覚が染みついている私は、一見しただけで安らぎの心になった自分に驚きつつ、思わず「大きいことは良いことだ」と感心しました。
  このパゴダは、今を遡ること2500年前、インドに旅したこの国の商人が建てた そうです。
  彼はお釈迦さまに直接お会いし、髪の毛を分けてもらいました。大事にそれ を国まで持ち帰り、仏塔を建てそこに納めたそうです。やがて時の権力者達がその仏 塔の上に増築し、現在の姿になったということです。





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  私は夜の8時頃に訪れました。素足で大理石が敷き詰められた床を歩くと、非常に心地よく、心身共に穏やかになります。
  日中の38℃という暑さも一息つき、宵の爽やかな風に誘われて、広大な敷地の中には驚くほどたくさんの老若男女がおりました。
  床に座り込んでお参りをしたり、恋人と会話をしたり、子供たちは走り回ったり。目の前にはライトアップした巨大な金泊張りのパゴダ。さながらお釈迦さまに見守られているかのようです。まさに生きた信仰の姿がそこにありました。




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   ミャンマーは良い国です。人々は穏やかで、食べ物もおいしい。次回は世界三大仏 教遺跡バガンをご紹介します。




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