漫画家の赤塚不二夫さんが、「触図」と「点字」で目に障害を持つ人たちの
ために漫画をつくりました。(毎日新聞の記事参照)
テレビでもこの漫画が紹介されていました。テレビでのインタビューで赤塚不
二夫さんは、この本を作る発想のもとになった子供の時のエピソードを話して
いました。
子供の頃、クラスに障害をもった子がいました。運動会の日、その子の面倒
をみているよう先生に頼まれ、教室から2人で運動会を見ていました。お腹が
空いてきたので、みんなより先に2人で「早弁をしよう」ということになり、こっそ
りお弁当を食べたのでした。そうしたら、その子はとても喜びいつまでもその思
い出を口にするのでした。
この時のことが、ハンディキャップをもつ人とも一緒に何かを楽しめるというこ
とが、必要なんではないかという発想となったそうです。そして、目に障害をも
つ人とそうでない人が同じ本を読んで楽しめる、「絵」と「触図」、「字」と「点字」
が共にかいてある漫画本をつくるということになったそうです。
意外と共に楽しめるという視点は気づきそうで気づかなかった視点ではない
でしょうか。障害をもつ人のためにつくられたものを、健康な人も同じように楽
しめたなら、喜びを共有することができるでしょう。そうしたら、障害をもつ人の
喜びもより一層大きなものとなることでしょう。
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