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未臨界核実験
2002/03/01




  先日、アメリカとイギリスが共同で未臨界核実験が実施し、最後の核実験からの日数を示している広島の平和記念資料館にある地球平和監視時計の数字がゼロに戻されました。

  今回の未臨界核実験に対し、日本でも広島、長崎を始めとして、各地で署名運動や座り込みなど様々な抗議行動が行なわれたと報道されました。今回特にイギリスが加わったことによって核廃絶の動きに大きく水をさされたと考えられます。

  昨年の米国同時多発テロ事件以来、アフガニスタンに対するアメリカの報復攻撃や、世界各地では紛争が絶えることなく続いています。そして今この時も多くの「いのち」が生存の危機にさらされています。そのような状況に拍車を掛けるかのような今回の実験に対しては各方面から批判を受けています。

  これに対して、浄土真宗本願寺派でも2月16日に武野以徳総長の名前で抗議文をアメリカ、イギリス両大使館へ郵送しました。

  この抗議文の中で「私たちは、あらゆる『いのち』の尊厳を侵す核実験に反対します」とし、「世界の人々は核の脅威におびえ、全面的な実験停止、核兵器完全撤廃を願っています。世界の有力な指導者である閣下の英断に強く期待いたします」とブッシュ大統領とブレア首相の両首脳の英断を促しています。

  20世紀は戦争の世紀だったといわれ、また、2001年をあらわす漢字は「戦」でありました。21世紀になっても争いは無くならないのでしょうか。しかし、私たちは仏教者として戦争、武器開発つながる核実験に対しては反対し続けなければいけないのです。この思いを常に世界へ届けなければならないと思います。

藤井 芳弘


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