過日、第三期連研が修了しました。会場を築地別院にして、第12回目の連研を終え、引き続き、別院の本堂で、教務所長から修了証の授与が行われました。
約二十名の参加者の中、三名が皆勤でした。修了証の授与に際して、司会進行の方から、打ち合わせなしに、この三名に連研を終了しての決意表明をしていただきました。
ある人は、自分の幅の狭い仏教理解、真宗理解がとても広がったり、気づかされたりして180度ひっくり返ったこと、またある人は、積極的に寺院や組内の法座活動にこれからも参加することなどを表明されました。
実は、この時、三名の方々の決意表明の向きがとても印象的でした。
本堂の正面に一本のスタンドマイクが置かれていたのです。最初の方が、名前を呼ばれると正面に進み、御尊前に向かってお念仏を申し、両脇の学院長や主監に挨拶をすると、そのまま阿弥陀如来さまに向かって決意表明をしはじめました。その後のお二人も同じでした。
当たり前のことかもしれませんが、本堂やお内仏などにおける仏事でも、阿弥陀さまそっちのけで、世間の挨拶ばかりを気にする人が増えている昨今、よけい新鮮に感じたのです。
本堂での決意表明は阿弥陀如来さまに向かって自分を確かめるものです。そこには、自分を見つめ、謙虚になっておられる姿があり、参加者はそれぞれ感じるところがありました。
言葉でなく、姿を通してお互いが、教えられ、育てられるというのは、こういうことではないかと思った修了式でした。
中組 本多 静芳
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