02.06.16



池田小事件から1年



 児童8人が殺害されるなど23人が死傷した大阪教育大付属池田小の事件から1年を迎えました。
安全なはずの学校で、子ども達の目の前で起きたあの惨劇。我々の脳裏から消えかけていましたが、まだまだ、過去の出来事というわけにはいかないようです。その点を、新聞報道の多くが、

    @遺族の思い
    A目撃した児童の心のケア
    B学校の安全対策

といった三つの観点で取り上げています。

 それらを読んで少々気になったことは、児童のPTSD(心的外傷後ストレス障害)症状にかなり個人差が出てきているという報告がありました。
 それはあり得るだろうなとは思うのですが、その背景に何か考えられるのでしょうか。
 つまり、例えば、男女差、第1子かどうか、兄弟姉妹の有無、友人関係、家庭環境・・・。そして、そこに宗教情操教育は意味を持ちうるのか、ということが興味深いところであります。

 また、事件をきっかけに、各地域で学校の安全対策の見直しが行なわれており、防犯カメラ・ブザー・警備員と、何かものものしい学校になりつつあるのですが、寺院とて、他人事ではありません。
 お寺は、人が大勢集まるところであり、また、不特定の人に「開かれている」所ですから、防犯・安全対策を真剣に考えなければいけないと思います。なかなか難しい問題ですが、事が起きてからでは遅いので・・・。 


南荘 乗宏 

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