浄土真宗本願寺派本山(京都下京区)では、平成14年6月14日90歳で亡くなった大谷光照前門主(本願寺第23代勝如上人、院号法名は信誓院釈勝如)のご葬儀が7月18日修行された。
総御堂では、阿弥陀如来をご安置する内陣の障子が全て開かれて、阿弥陀如来尊前に前門さまご遺骨・法名軸をご安置、外陣正面に荘厳壇がもうけられ、五十対の供物と生花が供えられた。 午後一時、武野以徳総長を葬儀事務所理事長として、真宗各派宗主・お裏方、天台座主、政党代表、教団関係者、全国の僧侶・門信徒の参列のなか、ご葬儀が厳かに営まれた。 当日は、参列の全ての人に葬儀のしおり【前門さま略歴・葬儀次第・お勤め(お経)】の冊子が配られた。しかし、多くの参列者は総御堂に入りきれないため、参拝会館・聞法会館をはじめ、総御堂前境内地と北境内地はテントにおおわれてイスが並び、そこに設置されたモニターテレビにより堂内の様子をうかがった。 ご葬儀が始まると、「南無阿弥陀仏」のお念仏の声とお勤めの声が総御堂の内外に響いた。焼香はご葬儀の始まる一時間前の正午12時からの40分間とご葬儀終了後の午後2時40分からはじめられ、焼香者の長い列が御堂を囲い、参列の1万3千人が前門様のご遺徳を偲んだ。
尚、参列者には冷たいお茶とおしぼりの用意もあり、焼香後には会葬御礼として『法縁抄』(前門様の随筆集)が渡された。
有賀 良雄
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