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CD『カンタータ 歎異抄』


 浄土真宗本願寺派仏教音楽研究所では
新作CD「カンタータ 歎異抄」を制作、1枚2600円で6月中旬より売り出します。

  これは、 『歎異抄』(第1・3・5・7・8条と後序)をテキストにして、当研究所研究員の大谷千正さんが作曲したものです。
 大谷氏は、1956年生まれの作曲家・音楽学者(フォーレ研究家)。主にパリで学ばれ、ソルボンヌ大学で博士号(音楽学)を取得、また、フランス音楽著作権協会作曲賞などを受賞されています。

 大谷氏はこの作品について自ら次のように解説しておられます。

*あくまでも演奏会用の仏教作品として構想されており、法要・儀式用のものでも、またこのままの形で誰でもが演奏できるような伝道用の愛唱歌的な作品でもない。

*本格的な西洋音楽の範疇で書かれており、日本的な響きは敢えて意識されていない。

*本願寺の作品としてのみならず、現代の芸術音楽として一般の演奏会のプログラムにものぼり得る作品である。


 確かにオーケストレーションも見事で、玄人受けする作品だと思いました。
 印象としては日本的なフランス音楽とでもいいましょうか。このような作品が国内外の音楽会で演奏されれば、『歎異抄』が世に広まる縁ともなりましょう。

 一方、当研究所は、今年度から「教学伝道研究センター・勤式・仏教音楽研究所」となりましたが、その事業計画に、日常的に口ずさめる軽やかな仏教音楽の創作も目指す、という文言が見られますので、その方面にも期待したいと思います。


南荘 乗宏