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コラム 03.10.21 



「外国人得度式」


   浄土真宗本願寺派の本山本願寺で、今月6日から16日まで外国人を対象にした、僧侶になるための素養を習得する「得度習礼」を実施いたしました。日本人以外のために開設されたのは平成6年以来で9年ぶり。14日に剃髪(ていはつ)式を受け、実際に髪を剃りめでたく僧侶と成られました。

  講義は英語で行われ、教義や仏教概論、勤行作法などを習得。

  今回、特別習礼に参加された方々は、男性16・女性13の29名で、受講者の平均年齢は52.5歳(26歳〜80歳)。本願寺ヨーロッパ開教区より4名(ドイツ、ルーマニア、アイスランド、ベルギー)、オーストラリア開教地より2名、北米開教区(北アメリカ)より16名、カナダ開教区より1名、とハワイ開教区の6名で、出身国は6ヶ国でした。

  各々、所属寺院や会で長期にわたり必修内容を学んでこられ、いわば仕上げとして「得度習礼」にのぞみ、15日に本願寺 大谷光真門主より剃刀を当てて頂き得度式が執り行われ、はれて僧侶と成られました。

  このたび僧侶と成られた方々は、専門医、医療従事者、カウンセラー、英語教師、建設工学者、生体(生物)工学者、公務員、管理者、教授、警察官、退役軍人など、様々な背景をお持ちです。年齢層からも見られるように、退職者も数名おられます。

  注目すべき事は、半数の方々は 日系でもアジア系でもない事と、数名は以前チベット仏教や禅を信仰してこられたのが、このたび 阿弥陀如来を心の拠り処とする浄土真宗の僧侶となり、帰国後、教えを伝えていかれる事です。

  皆様、おめでとうございます。


山本 浩真