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コラム 03.11.16 



 新門様、全国の別院にさきがけ
築地別院報恩講を御親修

by 白川 淳敬


  去る11月11日から16日まで 東京の本願寺築地別院で報恩講法要が営まれた。特に15日〜16日の法要を次代のご門主さまである大谷光淳新門様(釋専如)が御親修された。大谷光淳新門様の別院での御親修ははじめてで、築地別院の御親修が全国の別院にさきがけての事となった。

 ご滞在中の日程は、
15日 大逮夜法要(午後2時)、広文類作法の御親修(御導師)。
法要後のご法話。
帰敬式の執行。
通夜布教のご聴聞2席。
ご宿泊(築地別院)。
16日 晨朝法要(午前6時半)、正信偈和讃の御親修(御調声)。
満日中法要(午前10時)、報恩講作法のご出仕。
帰敬式の執行。

 15日の大逮夜法要と16日の満日中法要では橙色の色衣に白地七条袈裟をおつけになり御親修された。内陣に新門様がお出ましになると、参拝者で満堂の本堂内は静かな歓声がわき、それがすぐにお念仏に変わっていった。新門様のお経の声はお尊父のご門主様に似た、若々しくも重厚で澄んだ声質であった。15日の法要後にはご法話をいただいた。
また、恒例の15日午後9時から始まる通夜布教にもお出ましになられ、率先して聴聞の座につかれた。

 新しい時代の宗門のニューリーダーである新門様を、浄土真宗の御法義地ではなく、日本の東京、世界の東京に先ずお迎えしたこと、お出まし下さったことは宗門としても大変意義深いことだと思う。



新門様、帰敬式(おかみそり)を執行
受式者238名

  今回の築地別院報恩講ではまた特に、例年行われている帰敬式が申込み殺到ですぐに定員になってしまうので回数が増やされ、15日と16日各一回ずつ、計2回、今年は計238名の帰敬式が執行され新門様が一人ずつお剃刀をあてられた。

 帰敬式は一般的には生前に法名がいただける式と言う概念が強いが、本当は念仏者としての自覚を新たにし、仏教徒念仏者としての名のりを上げる(法名を名のる)儀式。現在帰敬式(おかみそり)は通常本山でのみ行われているが、築地別院でも毎年の報恩講の折りに帰敬式が行われている。特に東京首都圏の帰敬式受式希望が多いので今年から期間中2回行われるようになった。が、人口を考えるともっともっと帰敬式の回数を増やしていただきたいところである。
 また、今年から法名の内願制度(あらかじめ自分の法名を希望しておくことが出来る制度、今までは自分がどんな法名になるのか解らなかった)もスタートした。法名内願の申込みが例年より1ヶ月早くなったので今年はとまどったが、これからこの制度が定着していけば受式者は増えてくると思う。

 これによって東京首都圏、関東地方でお念仏を喜ぶ御同行が帰敬式を受けて念仏者としての自覚を新たにされ、門信徒のリーダーとして「自信教人信」のこころで実践されていくことを期待したい。

帰敬式をまだ受けていない方は是非お受け下さい。