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 04.11.01 



「被災者の方々にお見舞い申し上げます」



 台風で多くの被害が出たと思ったら、今度は地震。自然災害の恐ろしさをまざまざと見せつけられた思いだ。
 特に、新潟県中越地震では、土砂崩れや道路の陥没、はてはあの新幹線までが脱線してしまうという有様である。被災された方には、心からお見舞いを申し上げたい。

 宗門では、すでに義捐金を集め始めているが、それ以外に人的・物的支援も必要になってくるであろう。
 ただし、被災者のニーズは時間がたつにつれ変化するので、その情報を的確につかみ、それに応じた支援をしていかなければならない。

 また、被災地域には本派寺院も多くあるので、被災された寺院やご門徒の支援も大切だ。
 なかなか寺院関係の被災状況が伝わってこないので、ポストエイオスでは、急遽ホームページに災害情報のコーナーを設け、入手した情報を公開している。
 本山でも被災情報の公開を始めたが、今後も情報の収集と公開を継続して欲しい。そうすれば、被災寺院へはもちろんのこと、地元寺院を拠点として被災したご門徒や地域住民への支援活動も行えるであろうから。

 残念ながら、避難が長期化することが予想されるが、そうなると、色々な問題も生じてくるであろう。
 阪神・淡路大震災の時には、健康上の問題もさることながら、避難生活の疲れやストレスからくる心の病も深刻だった。
 私も実際に阪神・淡路大震災の時には現地へ赴いたが、いつまで続くのか分からない避難生活の不安や将来の展望が開けない苛立ちを訴える声を多く聞いた。
 今後は、物資の支援だけでなく、被災者の心のケアも重要になってくると思われる。

 自坊の報恩講を間近に控え今すぐには動けないが、今後できる支援活動もあろう。避難の長期化を見据えつつ、息の長い支援をしていきたいと思う。


                             柘植 芳秀