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 05.03.16 


花粉症の季節




 花粉症の季節がやってきました。今年は、比較的寒い日が続いていましたので、始まりはいつもより遅いのではないかと思います。
 私は、花粉症という言葉がなかったころから花粉症でした。
 というのは、私とくしゃみは、切っても切れない縁で、30数年前の学生時代に、下宿のおばさんから「小林さんが起きたのはすぐわかる。くしゃみが聞こえるから」と言われたものでした。
 ただし、花粉症などと言うものは知りませんでしたから、風邪だと思い、厚着をしたり熱もないのにお風呂を我慢したりと、苦労をしました。

 一番ひどかった年には、くしゃみのしすぎで声帯を痛めてしまい、2ヶ月ぐらい声が思うようにでなくなってしまったこともありました。
 最近では、あまり気にしないようにしています。くしゃみが出るのは花粉のせい。目がしょぼしょぼするのも花粉のせい。時が来れば治るのだから、今は仕方がないと思い、特に防御策もこうじていません。
 ただし、夜中にくしゃみと鼻水で、目が覚めるのはかないませんので、お医者さまにお薬は処方してもらっています。強がっていても、ちゃんとお医者さまには診ていただいているのです。

 このようなことを言いますと、「人間気の持ちようで、良くも悪くもなるものですよね」などと同調されてしまいそうな気がします。「心頭滅却すれば火もなを涼し」などという威勢のよい言葉も思い出してしまいます。
 しかし、気の持ちようでどうにかなるようでしたら、花粉症がここまで話題になることは無いと思います。
 そもそも、私たち一人一人が持っている「気持ち」すなわち「こころ」ほど当てにならないものはありません。私の気持ちで我慢できるような状態でしたら、花粉が飛んでいないか、薬が効いているかです。

 マスコミも騒ぎすぎだと思います。杉花粉が飛び散る場面を見せつける花粉症の薬のコマーシャルも嫌いです。
 長年花粉症とお付き合いしている人間にとって、今が一番神経質になる時期なのです。

 気の持ちようでどうにでもなるようなら幸せです。人生思うようにはなりません。それぞれ、いろいろな状況にお付き合いしながら対処していかなければなりません。
 花粉症患者の愚痴を聞いていただきました。
   



小林 泰善