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 05.11.01 


礼拝の作法
−どこでも自分の宗派の作法で−


10月19日小泉首相と民主党の前原代表の党首討論が行われた。
 その討論中、前原代表の小泉首相靖国神社参拝のスタイルを批判したくだりが気になった。

 前原代表は小泉首相の靖国神社参拝のスタイルを批判して、「ポケットからさい銭出してチャリン、こんな不謹慎な話はない」「あれは墓参りですよ」と述べた。
 神社に行ったときは神道の作法に従って参拝するのが正しいと言わんばかりだった。

 礼拝作法とは、いかなる宗教施設に行っても自分が信仰する宗教の作法で礼拝すべきで、先方の宗教の作法に従って礼拝することはない。
 小泉首相は仏教徒のはず。本人が意識していたかどうかわからないが、仏教の作法で神社で礼拝することはまったくおかしくないことである。

 今年4月に来日したチベット仏教のダライラマ法王は京都の西本願寺に参拝された。
 このとき、ダライラマ法王は、浄土真宗の作法にあわせることなく、チベット仏教の作法、五体投地で礼拝されている。

 世界中のいかなる宗教の施設に参拝しても、自分の信仰する宗教の作法で礼拝するのが正しいことである。
 お葬式の時、前の人のお焼香の仕方をまねて、その通りに焼香する人が多いと聞くが、自分の宗派の作法でお参りするのが正しいこと。

 この事はまだまだ一般常識として行き届かないが、明確なる信仰を持つものには常識である。いかに明確なる信仰を持っている人が少ないかである。
 特に、社会的に影響力のある立場にある方は、正しい考え、正しい作法を心得て皆に伝えていただきたいと思う。

 白川 淳敬