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 07.01.16 


ご正忌に参拝して

 1月9日から1月16日までご本山・京都の西本願寺にて御正忌報恩講の法要がお勤めされました。このうち1月10日の逮夜法要に参拝出仕させていただきましたので、以下にご報告させていただきます。

 京都駅よりカラカラとスーツケースを引きずりながら細い新町通りからご本山に向かいました。そして、左に曲がって西洞院通りを渡り伝道院の前を通り過ぎたあたりで御影堂の姿に気付いたのであります。
 そういえば御影堂の屋根が見えるようになったのだったな、と考えながら堀川通りについたとき、数年ぶりに見るその大きな屋根に圧倒されました。

 御影堂門より中に入りますと、大きな屋根の全貌が眼前に広がりました。


 まだ工事の柵が周囲に張り巡らされてあり、真近にすることはかないませんが、ひとつひとつの白銀に輝く瓦の美しさが遠くからでも充分に伝わってきます。そしていよいよもうすぐこの御影堂に入ることができるという実感を得ることができ期待感で胸が躍ります。
 しばし、「十余箇国のさかひをこえて」本山にたどり着いた自分自身に酔いしれてしまいました。
 その後、ご門主様ご列席の元、逮夜法要を余間にて参拝させていただきました。

 法要がおわり、着替えを済ませ法中参拝者控え室より出てきますと、心地よい緊張から開放されたのか、来るときには気付かなかった御影堂の裏側に目が留まりました。


 それは真っ白な漆喰の大きな壁でした。正面からみると柱や床など、昔のままの部分を残した箇所が目につきますが、裏側のこの漆喰、一点の曇りもない洗い立てのシーツのような巨大な壁を見ますと、確かに御影堂が修復されたことをますます実感することができるのであります。

 このように2011年より始まる親鸞聖人750回大遠忌にむけてご本山は着々と準備を進めているようです。
 私も2011年までにさらに僧侶として一皮も二皮も剥けておかなければと決意を新たにさせられた参拝でありました。


 櫻井 大雄