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 07.08.01 


新潟県中越沖地震ボランティアレポート




  7月16日(月)に発生した新潟県中越沖地震のボランティア活動に、余震がだいぶ収まった23日(月)に東青僧(東京教区青年僧侶協議会)有志6名で行ってきました。今回の目的は2つ、まず国府教務所内の災害対策本部を訪ね、本派寺院の被災状況などの現状確認、そして柏崎市内の本派被災寺院2ヵ寺(西永寺さま、向徳寺さま)へ物資(炊き出し時に配布するミネラルウオーター、菓子等)を届けるという活動をしました。

 国府別院の話によると、長野・新潟・国府教区が合同で対策本部を立ち上げ、寺院内の連携やボランティアの紹介、義援金の受付窓口を国府教区教務所内に置き、迅速に人や義援金の受付を対応できる組織立てをされていました。そして当日も教務所内の調理場で約200名分の炊き出し(汁物)とおにぎりを作り、被害の大きかった柏崎市内の西永寺境内で配るとのことでありました。
 
 
西永寺本堂横

西永寺内陣
西永寺本堂内

 
   次に柏崎市内の被災寺院の2ヵ寺(西永寺さま、向徳寺さま)の被災状況を見て、余りにも大きな違いがありました。 向徳寺さまは本堂の余間の土壁の一部が崩れ、天井や壁に亀裂が入る程度でご住職の話によると「修復で済む」という話でありました。しかし西永寺さまは、ほぼ全壊。土蔵作りの趣のある本堂でありましたが、柱と梁は傾き本堂内を見ると土壁はほとんど落ち、土埃が畳を覆って無惨な状況でありました。本堂裏が5メートル程の崖があり、地盤の影響でその崖に引きずられ、重い瓦と相重なっていつ倒壊してもおかしくない非常に危険な状況でありました。また西永寺さまを中心(西本町・本町・東本町)とする半径1キロ四方の範囲にある築4,50年程の比較的古い民家が、軒並み倒壊、または半倒壊という状況でありました。地域柄、高齢の方で家を失った方が多く、不安な生活の中、避難所等で暮らしています。西永寺さまのご家族は境内地内のプレハブの中で生活しながら、ご門徒さんの安否の確認や、来客の対応をしながら、身の回りの片づけに全く休まる暇がない様子です。


1階が潰された民家
炊き出しの様子

 
   東青僧では今後の活動の方向性について@人的支援A物資調達B財的支援を含め活動をしていきたいと思います。また7月25日現在1,500名以上の方々がおよそ70カ所の避難所で不安の中、生活を余儀なくされています。避難所で過ごされている高齢者の方々の話し相手などのボランティアを視野に入れながらお手伝いしたいと思います。
 研修会などを通じて今後、募金活動をしていきますが、参考までに先ほど紹介しました国府教区の義援金口座をご紹介しますのでご協力の程、よろしくお願いいたします。 

国府教区災害対策委員会名義にて災害義援金の郵便振替口座
・口座番号                   0057−3−59453
・口座名称                   国府教区災害対策委員会
・加入者払込局               加入者払出局 五智 郵便局

  最後に本堂の倒壊という不安の中、門徒さん達の体を一番気遣っていた被災寺院の皆さまの姿を見て、私達の出来ることは被災した皆さん、地域を決して忘れない、そして震災前の元の姿に復興し元気を取り戻すまでずっと気にかけることが大切ではないでしょうか。


報告者  東青僧 社会部長 成田 真二郎