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 07.12.16 


第40回全日本仏教徒会議神奈川大会報告
〜ダライ・ラマ14世法王特別記念講演〜



 11月19・20日の2日間、横浜市みなとみらいのパシフィコ横浜を会場に第40回全日本仏教徒会議神奈川大会が「地域の縁、アジアの縁−共生をめざして」という大会テーマのもと開催されました。
 この大会は、全国の各仏教宗派、全国各地の仏教会及び仏教関係諸団体を中心としてほぼ2年に一度営まれており、今回は財団法人全日本仏教会と神奈川県仏教会が主催を勤めました。
 加えて今回の大会は、全日本仏教会が財団創立50周年を迎え、その記念事業の一環として開催されました。
 私もスタッフの一員として企画段階から関わらせて頂きましたが、2日間を通して盛況の内に終了し、ありがたいご縁を頂いたと思っております。

 内容的には、1日目に開会式・奈良康明駒澤大学前総長による記念講演・4つの分科会討議と加盟団体代表者会議・交流懇親会。
 2日目には記念式典及び法要とチベット仏教の頂点であるダライ・ラマ14世法王による特別記念講演が行われました。

 1日目の奈良先生による記念講演の演題は「草の根的対話の提唱」、その後の分科会では、第1分科会「アジアの平和と仏教徒の役割〜日本仏教青年の可能性を求めて〜」、第2分科会「少子高齢化社会と寺院のあり方」、第3分科会「現代社会における仏教葬儀のあり方〜本来の機能を失いつつある現代の仏教葬儀〜」、第4分科会「生命倫理と仏教徒に問われること〜人の一生が始まる瞬間と死ぬ瞬間はどの時点だろうか〜」という分科会が開かれそれぞれ活発な討議がなされました。
 2日目の特別記念講演の演題は「信ずる心と平和」でダライ・ラマ法王は慈悲の心に根ざした実践をすることが大切であることを強調されていました。

 特に今回の大会では、今までない異例なことですが全日本仏教会に加盟している全日本仏教青年会が第1分科会を担当することとなり、私も企画に加わらせていただきました。
 この分科会は、座長に上田紀行東京工業大学大学院准教授、パネリストとしてギャナ・ラタナ・テーラ愛知学院大学講師(上座仏教)、クンチョック・シタルチベット仏教普及協会副会長(チベット仏教)、本多静芳アーユス国際協力ネットワーク理事(大乗仏教)を迎え、坂本観泰全日本仏教青年会直前理事長(WFBY世界青年仏教徒連盟副会長)を提言者としてパネルディスカッションが行われました。

 この分科会で私が特に印象に残っているのは、クンチョック・シタル師の言葉です。「日本の仏教者は学問は出来るのに自信がなさそうだ。それは仏教が本当の意味で身に付いていないからではないか」という言葉です。身にしみます。

合掌

北條 祐英