12月13日、雨が心配されたこの日。雨上がりのしっとりとした空気の中で、善了寺では初めてのキャンドルナイトが開かれました。
まさか、善了寺でできるとは思いませんでした。はじめは、戸塚区区民講座で、辻信一先生(明治学院大学国際学部教授、「100万人のキャンドルナイト」呼びかけ人代表)にお話し頂きたいという主旨でした。
辻先生のすてきな提案。そして辻ゼミの皆さんのがんばり。ありがとう・・ひとり一人にありがとうと言いたい。
チーム湘南さんのご配慮。地域のみなさんの温かいお気遣い。そして、ご門徒のみなさんのお力添え・・・。
キャンドルナイトはローソクの灯火の中でいろいろなことに思いを馳せることができることに大切な意味があります。
環境問題を考えようと、大上段に構えて問題を取り上げるのではなく、ただ電気を消してスローな夜を・・・。
政治的な意味や信条的な意味を付け加えることなく、ただ電気を消してスローな夜を楽しむ。
オープニングに僕が龍笛を吹かせて頂きました。ゆっくり・・ゆったりと笛の音が流れます。
終わってから今度は、辻先生・大学生のきくさん・高校生のちば君そして私の4人でトークセッションを行いました。
辻先生がファシリテーターになってくださり、豊かさについて考えました。
本当に今豊かなのだろうか・・・
キャンドルの中だからこそ流れるみんなが考える空間が広がります
「be good cafe」の形でした。誰もがおしゃべり自由、出入り自由。その分閉じこもった空間ではなく、実際窓もあけっぱなし・・ちょっと寒かったかな〜。
でも、みなさんトークセッションに聞き入っていました。
きくさんはピースボートで世界を回ってきた体験の中から。ちばくんは高校生活の中で感じたこと。そして、辻先生が豊かさを考えるのは地域からと仰いました。
僕は参加しながら、しあわせでした。これが豊かさの本質なんだとだと思いました。関わることの豊かさ・・・。
実は本堂に禅タクロースがすわってくれました。おつかれさまでした。ありがとう感謝でいっぱいです。
無買日という世界的なムーブメントがあります。その中に登場するのが禅タクロースです。また、これについては別の機会に報告します。
仏教は物事は関わりの中で縁起の教えが基本構造です。しかも、私たちは大乗仏教にふれています。誰でもどんな人との関係も粗末にしない・・・。そこに仏教の本質があります。
本当の豊かさを消費や物質的なもので計っていませんか?
ただ・・・電気を消してローソクの灯を灯すだけ・・・。
そこから、思いを馳せる・・・それは豊かな関係を取り戻していく営みなのだと思います。
ジャズのライブがありました。あしのなかゆびさん、ホントにありがとうございました。
音楽ってすばらしいですね。仏様をバックにしながら・・・。温かいこころが伝わってきます。
環境問題は人間の問題だと大学生のきくさんがいいました。人間の生き方の問題だと。
辻先生は、自分を変えないで環境だけ変えるそんな議論はもうやめようと訴えかけられました。
一言ひとことがやわらかい音楽と共に染みこんできます・・・。
最後にいのゆりさん。
「ハチドリのひとしずく」朗読ありがとう。ステキでした。
皆さんも・・・
ただ、電気を消してスローな夜を楽しんでください。それは、いつでもいいんだと思います。生活の中でほんの一時・・・。
できることから楽しんで始めましょう。そんな一歩がすごく大切なんだと教えて頂いた一夜でした。
合掌
成田智信
*「100万人のキャンドルナイト 2007冬至」は
12月22日 20:00〜22:00の予定。
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