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 08.01.01 


東京ボーズコレクションに参加して



 
【東京ボーズコレクション】

 本願寺が推進する「縁起プロジェクト」の一環としてのイベント「第一回 東京ボーズコレクション - 虹を翔るお坊さん」が無事終了致しました。
 全国各地よりたくさんの方にお越しいただき、来場者は1万5千人(東京ボーズHP)、境内いっぱいに人があふれ、にぎやかな一日となりました。


《 築地本願寺境内 》

《 会場内の様子 》

 この企画は今年9月に開催決定。たった3ヶ月の突貫工事で作り上げられました。
 しかし、多くの方々に仏教に触れ合ってもらいたいという想いをもとに、子ども向け企画、ライブ、NGO関係、仏教講座と幅広く多岐にわたる企画で構成されていました。
 内容は、「ノッポさん&キミちゃんとあそぼう!」「10年後のお寺をデザインしよう。」「プチ修行・写経・写仏・仏教街頭相談」「プンダリーカライブ『杜子春』」「平和を願う法要」「いのちを生きる」「永六輔氏&青山俊董尼の講演」などなどです。


《 bouz cafeの様子 》


【東京ボーズコレクション法要に参加して】

 私は「東京坊主コレクション法要」に出仕させていただきました。
 この法要では、天台宗・真言宗・浄土宗・浄土真宗・曹洞宗・臨済宗・日蓮宗の36人の僧侶が集まり、各宗派の紹介とともに、お袈裟(僧侶の着物)を披露しながら、独自のお経や声明を称え、世界の平和を願う法要です。
 それぞれの宗派のお勤めの時間は5分間。私たち浄土真宗のメンバーは、試行錯誤の末、『往生礼讃』初夜偈 無常偈以下を勤め、途中御文章とかぶせるという特異な形をとりました。
 リハーサルの際、他宗派のお勤めの迫力(天台声明・日蓮宗の鍛錬された太い声・尼僧さんの美しいハーモニーなど)に圧倒されました。が、私たちは持ち味の「和」を大切にして、度重なる称え合わせを行い、当日を迎えました。
 仏様に向かってお勤めさせていただく毎日、お客様の方を向いてのお勤めは初めてです。
 緊張間が漂う中、アッという間に冷や汗とともに時間が過ぎ去っていきました。




《 法要の様子
(産経ニュースHPより)》

 今回、この東京ボーズコレクション法要にメディアの注目が集まったといいます。その理由は、宗派を超えてのコラボレーション法要だからです。
 それはそうです、お他宗の方と話していると、華籠の紐の垂らす色一つとっても宗派によってバラバラです。
 そのバラバラなものが一緒におつとめをするのですから。
 しかしこの法要では、同じお勤めをするという画一化をはかるのではなく、それぞれの衣体を来て、それぞれの宗派の声明を称えます。
 最後には、宗派それぞれのお経を一斉に勤め、ひとつの世界を作り上げました。
 宗派によって作法等がまったく違うものであるが、お互いを認めあい、尊重しあい、ともに法要を勤めるのです。

 「平和を願う法要」とあります、法要をつとめながら、世界中さまざまな紛争が行われていることが思い出されましたが、このようにそのままありのままで共生する力に感動を覚えました。


【ボランティアの力】

 この東京ボーズコレクションには、たくさんのボランティアスタッフが参加下さいました。
 法要の際にまいた華葩は一人1200枚、合計4万枚。その華葩は、夜遅くまでの作業を続けられたボランティアスタッフの手によって作られました。
 また当日も、受付・警備・スタッフ等々お手伝いいただきました。

 振り返れば、本当にさまざまな「縁」を感じる、そして、その一つ一つの縁がひとつとなった東京ボーズコレクション法要であったと思います。

最後に、u-tubeにある東京ボーズコレクションの映像です。
http://jp.youtube.com/watch?v=gBqv8Nxk-kU(東京ボーズコレクション)
http://jp.youtube.com/watch?v=950vhZ_g9Cs(永六輔さん)
http://jp.youtube.com/watch?v=dcExtmvshWM(天台宗)
http://jp.youtube.com/watch?v=i4WKq1t9_So(真言宗)
http://jp.youtube.com/watch?v=ZahMLeC_lvY(浄土宗)
http://jp.youtube.com/watch?v=qWXlzLkPzMM(浄土真宗)
http://jp.youtube.com/watch?v=Al0qBSor2vQ(曹洞宗)
http://jp.youtube.com/watch?v=DyhDYWGut9A(臨済宗)
http://jp.youtube.com/watch?v=2mTB2EU0w7M(日蓮宗)

合掌

西原龍哉