A: 南無(ナモ )というのは、梵語の音写で、日本語の意味では「帰命」という言葉になります。帰命というのは「おまかせする」ということです。阿弥陀というのは、梵語でアミターバ(無量寿)、アミターユス(無量光)の音写で、はかりしれない光、命ということです。
お念仏(南無阿弥陀仏)を称える時、ほとんどの方が「阿弥陀さまお願いします」と心の中で祈っているのではないのでしょうか。しかし、我々がお念仏を称えるから救われるのではありません。お念仏は我々の方から阿弥陀さまに働きかけるものではなく、阿弥陀さまの方から我々に「我にまかせよ、必ず救う」と働いてくださっている喚び声なのです。そしてその喚び声が私に至り届き、私の口から「南無阿弥陀仏」のお念仏となって自然とこぼれ出ているのです。
自力のはからいから離れて、身も心も阿弥陀さまにおまかせするということなのです。私たちが称えるお念仏は報恩報謝のお念仏であることも忘れてはなりません。ですから、お念仏はおまじないでも呪文でもありません。
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