A: 確かにお花屋さんに行きますと「仏花」として売っているところもありますね。それは、そのまま生けられてもいっこうにかまいません。
元来お寺のご本堂やご家庭のお仏壇にお飾りするお花は、阿弥陀さまにお供えをすることから「供花(くげ)」と言われています。お供え物ですので新しく、きれいなお花を生けることが望ましい事です。お供物にカビの生えたお饅頭はお供えしませんよね。お花も枯れた元気のないお花はお供えしないのです。
また、日本は四季に富んだ国です。日本ほど季節を生活の中に豊かにとり入れた国はないと言えるでしょう。
例えば、床の間の生け花がそうです。部屋の中にまで四季が息づいているのです。こうした生活習慣が様式化して生け花の流儀というものができ、華道となり数百年の伝統を持っているのもまた、我が国独自のものと言えるでしょう。
この華道のおこりは、もともと仏教にあります。今から千二百年以上も前の天平年中の記録の中にある「供花」がそれで、仏さまには花お供えする仏教行事でありました。
「供花」とは仏さまへのお供えという意味だけでなく、「仏の世界=お浄土」を偲び、そのお浄土の美しさを表したものであるのです。
また、花をお供えする際に注意する点としては、以下の3点がありますのでご注意下さい
@毒花やトゲのある花は避けます。
A匂いがきつい花や悪臭のする花は避けます。
B通夜や葬儀、または満中陰法要(49日法要)には赤い色の花は避けた方がよいでしょう。
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